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【MTGアリーナ用】下環境を始めるための土地ガイド【単体編】

どういう記事?

スタンダードのローテーションに伴い、下環境(エクスプローラー・ヒストリック)を始める方向けに、デッキ構築の際に選択肢として考慮できる特殊土地を紹介する記事です。使いたいデッキインポートして「すべて作成」でいいんじゃねーの?

注意

アリーナでは、これから紹介する土地でもリミテッドレアでも等しくWC1枚分の価値です。かつそれが変動することは無いので、使用するデッキに不要な土地を無理して揃える必要はありません。WCは常に足りない資産なので、必要なもののみ作成することを推奨します。WotCはもっとWC配れ下さい。
あと、評価は筆者個人の主観によるものなので、世間一般の評価と違っている場合があります。ご了承ください。


サイクル編については→こちら



ファイレクシアの塔

ファイレクシアの塔

ウルザズ・サーガで収録された伝説の土地。コストにクリーチャーを要求するが、一度に2マナ捻出できる。丁度いいし、そろそろ再録されるんじゃないかな?一応サイクルだけど、同僚はヴィンテージ制限だったり一度に10マナ以上平気で出したりしてほぼアリーナ収録も見込めない。というか、白青緑の3枚は再録禁止カードである。

解説

  • 無色マナ出すだけならノーコスト。

  • 黒マナはクリーチャーを生け贄に捧げなければ生み出せない。

  • マナ能力なので、呪文を唱えている最中でも生け贄に捧げられる。

  • マナの使い道が無くても生け贄に捧げて黒黒を出しても良い。ステップ移行でマナが消えるだけである。

  • 一時期、マナの使い道が無ければ優先権が自動パスされてた仕様のせいで、「相手のオマケつき除去を立ち消えさせるために対象になったクリーチャーをサクりたいのに、勝手に解決さえる」状況だった。今は改善されているのでそういう状況だと止まる。ハズ。

おススメ度:クリーチャーを多用するデッキで1~2枚
レアリティ:レア
向いているデッキ:サクリファイス系。向いているというか、ほぼ専用機

ボジューカの沼

ボジューカの沼

ワールドウェイクで収録された土地。タップインの代わりにオマケが付いてくる土地サイクル。ジャンプスタートに再録されたおかげで、これと次のカルニの庭のみアリーナに実装されている。

解説

  • 確定タップイン。

  • 墓地追放はETBなので《厳しい試験官》がいると機能しない(ことがある)。

  • 追放するのは自分の墓地でもいい。対ローグ時とか。

おススメ度:スロットとタップインが許容出来るなら差しておくとたまに嬉しい
レアリティ:コモン(!)
向いているデッキ:基本土地に限定しない土地サーチが出来るデッキ。黒のコントロール。

カルニの庭

カルニの庭

ワールドウェイクで収録された土地。タップインの代わりにオマケが付いてくる土地サイクル。

解説

  • 確定タップイン。

  • 墓地追放はETBなので《厳しい試験官》がいると機能しない(ことがある)。

おススメ度:ほぼ特定用途限定
レアリティ:コモン(!)
向いているデッキ:基本土地に限定しない土地サーチが出来るデッキ。兎に角頭数が欲しいデッキ(トークンとか、ジェトミア系とか)。サクリファイス。

ラムナプの遺跡

ラムナプの遺跡

破滅の刻で収録された砂漠土地サイクル。サイクルだけどコイツだけ採用率が飛び抜けてるので個別扱いで紹介します。

解説

  • 無色マナを出すのはノーコスト。

  • 赤マナを出すのはライフ1点が必要。マナ能力なのでスタックに乗らず即座に解決される。残りライフ1で間違えて色マナ出すとそのまま負けるので注意。

  • 特殊タイプ「砂漠」を持つ。それ自体に意味はないが、他のカードから(そして自分自身からも)参照される。

  • 3番目の能力は「2赤赤・タップ・砂漠一つの生け贄」がコスト。砂漠は自分自身でもいいし、他の砂漠でもいい。

  • 3番目の能力のダメージはこの土地が発生源なので無色のダメージ。赤い発生源からの軽減などでは対応出来ない。(アリーナに色指定軽減あったっけ?)

  • 能力なのでかなり打ち消しに強い。捌かれ切ったバーンの奥の手。

  • スタンダード期に禁止された実績持ち。

おススメ度:積むなら4枚
レアリティ:アンコモン
向いているデッキ:赤い軽量アグロ。バーン。

世界樹

世界樹

カルドハイムで収録された特殊土地。土地から好きなマナを出せるようになる能力と、ライブラリから神をリクルートする能力を持つ。コイツ世界観的には1本だけだったと思うけど伝説じゃないのな。

解説

  • 確定タップイン。

  • 土地を6つ以上コントロールしていたら全ての土地から好きな色が出せるようになる。「好きな色」なので条件達成していても無色マナは出せない。氷雪じゃない土地から氷雪マナが出せたりしない。

  • 最後の能力は「望む数を探す」なので出す数に制限はない。

  • 探せるのはクリーチャー・タイプ:神なので、テーロス次元・カルドハイム次元の神、および各種多相持ちが条件に合致する。神河次元の神扱いされてる連中はスピリットなので未対応。

おススメ度:緑絡みの多色デッキに1枚ぐらい
レアリティ:レア
向いているデッキ:緑を含む多色のランプデッキ。仮面林の結節点とか使うクリーチャー全投げ面白デッキ。

オラーズカの供門

オラーズカの供門

イクサランの相克で収録された特殊土地。条件付きだがマナだけでドローが出来る能力を持つ。

解説

  • 昇殿は「パーマネントを10個以上コントロールしていたら『都市の承認』を得る。」というメカニズム。インスタント・ソーサリーに付いていた時はそれの解決時に、この土地みたいにパーマネントに付いている時は常在型能力として扱う。

  • 「都市の承認」自体は単なるマーカーで、他のカードから参照される。プレイヤーが得るものであり、そのゲームの間取り除く方法はない。

  • 都市の承認を得た後にパーマネント数が9個以下になっても無くなったりしない。

  • 都市の承認を持っていれば最後の能力が起動できる。

  • このカード以外から得た都市の承認でも能力は起動できる。

  • 2023年に再訪が発表されてるので、メカニズム自体は再録される。かも。

おススメ度:合うデッキに1枚ぐらい
レアリティ:レア
向いているデッキ:コントロール

スコフォスの迷宮

スコフォスの迷宮

テーロス還魂記で収録された特殊土地。ミノタウロスの都市国家にある迷路。元ネタはギリシャ神話の、同じくミノタウロスを閉じ込めていたラビリンス、とのこと。戦闘に参加したクリーチャーを「迷わせて」追い返すイメージだろうか。レガシーリーガルのカードの何回目かのリメイクである。

解説

  • 「攻撃クリーチャー」は攻撃クリーチャー指定ステップで選択されたor攻撃している状態で戦場に出たクリーチャーのこと。「ブロック・クリーチャー」は同様にブロック・クリーチャー指定ステップで選択されたorブロックしている状態で戦場に出たクリーチャーのこと。

  • どちらも、戦闘が終了したら攻撃/ブロック・クリーチャーでなくなる。対象にしたいなら戦闘中に。

  • 攻撃クリーチャーが戦闘から取り除かれた場合、そのクリーチャーは戦闘ダメージを与えない。

  • ブロック・クリーチャーが戦闘から取り除かれた場合、ブロック自体は成立しているので、そのクリーチャーがブロックした攻撃クリーチャーはダメージを与えない。ただし、トランプルを持っていた場合は全ダメージが貫通する。

  • 先制攻撃・二段攻撃を持ってるクリーチャーを先制分のダメージを与えた後に戦闘から取り除くと「当て逃げ」が出来る。「ダメージを与えた時」能力は誘発させたいが戦闘すると損をする、というような時に役立つ。かも。

  • こいつの能力の対象になったことを参照する《スコフォスの迷宮守り》というカードが存在する。

おススメ度:1~2枚あると安心するかも
レアリティ:レア
向いているデッキ:5マナ以上構えてターンを返せるデッキ。アゾリウスだと放浪皇で良くね?になるので実質見捨てられた碑用

ダークスティールの城塞/橋サイクル


ダークスティールの城塞/剃刀潮の橋

ミラディン次元の特殊土地。橋はサイクルだけど機能的向いているデッキの少なさ的にはこっちかな?という感じなのでまとめる。

解説

  • それぞれ破壊不能を持つ。土地破壊とかアーティファクト破壊でマナ基盤を壊されない強さがある。

  • ただし追放には無力なので過信するとメインに刺した万能除去で簡単に持っていかれる。白行進とか、羅利骨灰とか、神聖な粛清とか、告別とか。

  • 何らかの方法でクリーチャー化すると破壊不能のフィニッシャー/ブロッカーが出来る。

  • 橋サイクルは確定タップイン。ゲインランドサイクルの1点が破壊不能になったとも考えられる。

  • アーティファクトの数を参照する時にカウントできる。特に、アーティファクトの数だけコスト軽減するカードでは2マナランドに化ける。

  • ダークスティールの城塞はスタンダード期(初出時)に禁止された実績持ち。やっぱアーティファクト次元はダメだって

おススメ度:入れるデッキなら4枚。多色土地の間に合わせならゲインランドを推奨
レアリティ:アンコモン/コモン
向いているデッキ:親和

ちらつき蛾の生息地

ちらつき蛾の生息地

こちらもミラディン次元のミシュラランド。極低コストでクリーチャー化する能力と、同族を強化する能力を持つ。

解説

  • 1マナ(攻撃でタップする分を入れると2マナ)で1/1飛行になれる、最軽量ミシュラランド。「ちらつき蛾」というほぼ専用のクリーチャータイプになる。

  • 実質2マナで「ちらつき蛾」を+1/+1強化できる。強化先は他の同名カードでもいいし、例によって多相持ちでもいい。

  • タップ状態じゃなければ自身の強化もできるので、1マナでクリーチャー化→ブロック指定後に1マナタップで自身を強化、とすると3マナで2/2飛行のブロッカーとして扱える。

  • 普段は土地だがクリーチャー化すると同時にアーティファクトにもなるので、1マナで《きらきらするすべて》系のパンプアップとしても使える。

  • もう片方のちらつき蛾が実質パワー倍なので若干肩身が狭い。

おススメ度:入れるデッキなら4枚
レアリティ:レア
向いているデッキ:親和

不詳の安息地

不詳の安息地

カルドハイムのミシュラランド。土地であり氷雪でありクリーチャーになって全てのクリーチャータイプを持ってる豪華盛り仕様。
注意点として、ヒストリックプールの不詳の安息地はナーフされていてクリーチャー化した際のパワーが3に落とされている。本記事で薦めるのはエクスプローラープールの、ナーフされていない方のみである。
日本時間2022年10月7日時点で、「スタンダード落ちしたアルケミーでナーフされたカード」群は一部を除いてヒストリックでナーフを取り消す旨が発表されたため、ヒストリックもおススメ対象とします。

解説

  • 特殊タイプ「氷雪」を持っているため、生み出したマナは氷雪マナとなる。

  • クリーチャー化するために必要なコストは氷雪マナ3つ。氷雪であればいいので氷雪デッキであれば色を問わず採用できる。逆に言えば、氷雪マナが無ければ何マナ運用できてもクリーチャー化出来ない。

  • 警戒を持っているため、殴りながらマナを出せる。ミシュラランドは攻撃でタップする=マナを出せなくなるため運用上は1マナ重い扱いをされるが、コイツは正しくコスト通りの運用が出来る。

  • クリーチャー化すると全てのクリーチャー・タイプを持つが、多相は持たない。多相の戦士(クリーチャー・タイプ)は持つ。

  • スタンダード期に禁止された実績持ち。

おススメ度:他のカードのシンボルが許すなら入るだけ
レアリティ:レア
向いているデッキ:氷雪

寓話の小道

寓話の小道

エルドレインで収録された特殊土地。所謂フェッチランド(自身の生け贄をコストに対応する土地をサーチする土地)の一種。モダン以下のフォーマットで多用されるフェッチの調整版。

解説

  • タップ+生け贄で、基本土地・カードをサーチできる。基本土地に限定されているため、ショックランドやトライオームは持ってこられない。逆説、持ってこられるフェッチランドがどれだけ強力か分かる。

  • 土地を4枚以上コントロールしていなければサーチした土地がタップインする。出した土地が4枚目ならOKなので、真価を発揮するのは4ターン目以降。

  • ほぼノーコスト(土地が少なければ1マナ相当)でパーマネントが戦場を離れる&土地が出るので、紛争や上陸の誘発に便利。

おススメ度:シナジーを持つデッキ用
レアリティ:レア
向いているデッキ:サクリファイス。上陸

産業の塔

産業の塔

霊気紛争で収録された特殊土地。普段は無色マナしか出せないが、アーティファクトをコントロールしていると1点ペイで好きな色マナを出せるようになる。

解説

  • 二つ目の能力の条件であるアーティファクトは、土地やトークンでも良い。スタンダード当時はともかく、現在は宝物やファクト土地等ほぼ条件は無いも同じ。そもそもアーティファクトが少ないデッキには入れないしね。

  • 薦めるけど、能力がシンプル過ぎて書く事が無い。

おススメ度:4枚積もう
レアリティ:レア
向いているデッキ:親和。見捨てられた碑

睡蓮の原野

睡蓮の原野

睡蓮の名を冠する土地。色々厳しい制約がある代わりに元ネタ宜しく土地1枚から3マナを生み出してくれる。

解説

  • 確定タップイン。

  • 戦場に出た時に、何でもいいので土地2つを生け贄に捧げる。睡蓮の原野含めて土地が2つ以下なら睡蓮の原野を生け贄に捧げなければならない

  • 呪禁があるので土地破壊の対象にならない。2つの土地をコストとしたのによく割られてたらしい先代からの改善点。

  • 都合、土地3つを使って3マナを出すため、普通の使い方をしていればマナ加速にはならない。

  • 土地2つを生贄に捧げるのは戦場に出た時の誘発型能力なので能力自体の誘発を封じたり能力自体を打ち消せばタップインの3マナ土地として運用できる

  • 生け贄に捧げた土地は追放されたりしないので、墓地から土地を出せる能力と組み合わせるのもあり。生け贄に捧げる起動能力持ちとか魂力土地もあると相手が嫌な顔をする。ヤメテ、俺のトロンランドを母聖樹で割ってレン6で回収しないで。

おススメ度:完全にギミック用になるので積むなら4枚
レアリティ:レア
向いているデッキ:アゾリウスorジェスカイコントロール。ターボフォグ

廃墟の地/幽霊街

廃墟の地/幽霊街

自身を生け贄に土地を破壊する土地対策用土地。古くはアンティキティー(1993年)から印刷されている類。MTGの基幹である土地を責めるデザインのため様々な調整が行われており、起動コストが上がったり代償として基本土地のサーチを許したりしてる。ほぼノーコストで色々割れた初代2代目がおかしいだけ。

解説(廃墟の地)

  • 2マナタップ生け贄で対戦相手がコントロールしている基本でない土地を破壊できる。対価として、お互いが基本土地をサーチする。色事故した時に相手のショックランドを割って無理矢理マナ基盤整える使い道もある。

  • サーチした土地はアンタップインなので、沼持ってきて紛争達成プッシュするのは良く見られる。割った方も、割られた方も。

  • 基本土地を探すのは強制なので、相手の占術トップを崩すために雑起動されたりもする。モダンだと「サーチしたな!」って冤罪トラップが飛んでくる。

解説(幽霊街)

  • タップ生け贄で種類・コントローラーを問わず土地を破壊できる。対価として、割られた土地のコントローラーが基本土地をサーチできる。幽霊街のコントローラーには何もなし。色事故解消に自分の土地を割ると凄い泣きたくなる。

  • サーチした土地はアンタップイン。

  • こちらは「探してもよい」。

おススメ度:スロットが許すなら入れておくと安心
レアリティ:アンコモン
向いているデッキ:低速コントロールデッキ。土地回収メカニズムを入れられるデッキ


終わりに

特殊土地多いって……!
これでも(実装分の中ですら)極々一部。
MTGのシステムの根幹を担う存在かつ事故要員なので30年の歴史の中で色々作られてて、それだけあると色んなカードとシナジーを生み出してあなたのデッキを強化してくれます。
「へー」って読んでもらって、デッキ作成時にふと思い出して、スロット割いていただければ幸いです。


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