【麻雀最強戦】黒木さんの一喝を見て思ったこと の続き
先月以下のnoteを書いた。
思ってたより多くの方にクリックいただけてたみたいで、それはなによりという話で半分忘れていたころ、福地誠さんがやっとこの件に関する記事を完成させた。
もちろん課金して、最後まで読ませていただいた。
話はいきなり脱線するが、福地さんの記事は気になったら課金して全然損しない。先日最強戦の記事2つ課金してどっちも内容ペラッペラでめっちゃ損したって話を書きながら、俺も適当な有料記事にしておいとけば小銭稼げるんじゃないかとかも半ギレで思い、note課金は止めてたところ、この福地さんの記事にはスッと課金、そして相変わらず期待以上の読み応えだった。
で、ヨイショしたくてnote開いたわけではないんだが、そんな福地さんの記事を読んで改めて自分の中で思ったことをまた書いていく。
福地さんの記事はぜひ読んでほしいが、
割となハードルを超えないといわゆる有名人にはなれないのに、SNSでちょっと書くことに対するリスクが高すぎる、特に男性プロは。だからあんまり使うことがメリットになっていない。
みたいな感じのことだった。
まあ、そういうこともあるだろう。
ただ私が言いたいのは、仮に各団体に所属している麻雀打ちを全員プロと呼ぶとして、そういう括りにされたときにここでいうプロ達はみんながみんな有名にならねばならぬのか、そのために麻雀以外のやりたくないことをやらなきゃいけないのかということだ。
これに関しては正直各団体の規約?とか受けるにあたってのしきたりみたいなものを全く知らないので、もしかしたらそういった条項が盛り込まれているのかもしれない、だったら話はこれでおしまい、なのだが、
もし、予めの決め事としてそんなものがないとしたら、
(くどいけど)仮に各団体に所属している麻雀打ちを全員プロと呼ぶとして、そういう括りにされたときにここでいうプロ達はみんながみんな有名にならねばならぬというのは乱暴に感じている。
結局プロとはなにか、みたいな話になってくる。
世間的に言えば、プロとはそれで生計している人だろう。やっぱり野球選手とかサッカー選手というのがパッと思い浮かぶ。彼らはその道で稼ぎ、そして何よりチームに必要だと判断され、チームのためであればサイン会とかファン感とかとかとか、正直実力には関係ない部分も相当求められる。野球もサッカーもプレーだけでコミュニケーションできる時間はまあ精々1試合に数分程度。それだけでは到底経営できるほどファン獲得できないから、握手もサインもすることが必要なのだろう。素行が悪けりゃどんだけ上手くても干されるし、クビになる、実力はすごいのに。そういう世界だ。
かたやいわゆる麻雀プロと呼ばれる人たちはむしろ逆に団体にお金を払って、ひたすら麻雀頑張ってもタイトル戦や注目度が比較的高い上級のリーグで打てるのは実力だけでなく運もだいぶ必要な業界。ゲストだなんだって言ってるけどとても全員に安定的に収入分配できるような仕組みになっているとは思えない。
と、どうなるか。
もはや趣味の延長でしかなくなる人が多くなる。
だってお金払ってそこそこ自分と似てるかちょっと上くらいの人たちと好きな麻雀が打てるってだけなんだもの。
別に有名になれればそりゃまあ悪くはないけど、何か捨ててまで、自分を変えてまではならなくていいや、みたいな人がたくさんいるだろう。
でも彼らも麻雀は大好きだから、出る権利がある場所にはそりゃ出ていく。それが今回の懸案の最強戦だろう。
Mリーグでやりてえなあ、って本気で思ったら、そりゃSNSだろうがなんだろうが頑張ろうって思う。でもやってないってことは、そこまではしなくていいやって思ってる人たち。そんな人たちでも出れる企画にしたのが今回の最強戦だったんじゃないだろうか。
いいじゃない、次呼ばれないよ、って言われても。てか勝手にそういう人でも放送対局に出れちゃうような場を作っておいて、これなら自分も出れるな~って思った人たちをグダグダ言うのは違うと思う。
勘違いされないように言っておくと、黒木さんのツイートや記事は別におかしくもなんともなく、「え?せっかく有名になれるチャンスで、次無いのにいいの?それで?」っていう警笛にすぎない。半分親心。半分最強戦ブランドのため。
それでいいよ、って思ってる人は別に無視したらいいし、たしかに、、、って思った人は改心して頑張ればいい。
で、何が言いたいかっていうと、どっちもそれで別にいいじゃんってこと。
だって別に有名にならなきゃいけない、って決まりもなければ、強制されるほどの対価をもらってないんだもの。あなたはプロです、って言ってる自団体から。
オーストラリアのプロサッカーリーグは1カテゴリしかなく、しかもJ1のチーム数より少ないらしい。その下はアマチュアリーグで、アマチュアリーグの中でもお金をもらってる人、もらってない人、もらってるけど本業がある人などが有象無象といるそうだ。プロになりたかったら、プロサッカーのリーグのチームに認めてもらって、そこに入団しないといけない。自分のチームはアマチュアリーグだから、お金もらってたとしても、どんなに強かったとしても、絶対プロリーグには上がれない。
当然J1のチームより少ないのだから、かなりの狭き門だ。
しかも面白いことに、好んでプロリーグに行かないアマチュア選手がたくさんいるらしいのだ。なぜならプロリーグは不安定だから。プロの世界は厳しい。いつクビになっても、いつ移籍になってもおかしくない。それくらいのリスクを負うからプレーも頑張るし、チームやファンのためにやれることはなんでもやる。そこまでのリスクはいらないよ、俺はサッカー好きなだけだから。アマチュアでもお金ちょいちょいもらえるし、って人はアマチュアリーグに一生いる。
サッカー巨大マーケットだろ!って言われそうだが、プロリーグが1カテゴリで数チームしかない国のサッカーがそんな大きなマーケットなわけがないじゃない。日本のそれとは全く違う。
麻雀プロはこの構造に似ていると思う。言っちゃ悪いが、テスト受ければ入れるような、とくに厳選されていない選手が無制限に集まっているのが麻雀団体であって、もちろん有償契約なんてものはなくて、大会の賞金やら手伝いみたいな仕事で不安定な収入をもらう。上手く広げられる選手はそれだけで食べられるけど、そうじゃない人は副業なりなんなりしないと無理。オーストラリアサッカーで言えば、「お金をもらってる人、もらってない人、もらってるけど本業がある人などが有象無象といる」アマチュアリーグだ。
で、実力はさておき、生活に困らないレベルの(麻雀だけで食べられるだけの)収入を得ながら、ある程度の責任とリスクを負って戦うのが「Mリーグ」であり、一般的に見たプロリーグである。
自団体でどんなに頑張っても、タイトルを獲っても、Mリーグには入れない。チームにとって価値があると思われた人だけが、双方合意のもとで入れる、それがMリーグであり、この誰もが入れるわけじゃないってところがオーストラリアサッカーのプロとアマチュアの差に近しい。
麻雀業界は、そこを一緒くたにしてプロと呼んでいる。選手たちもプロだと思っている人が多いだろう。まあ別に呼び方の違いだからそれでいいし、お前はアマチュアだという気もない。ただ、戦っている場所はまあ賞金が出るアマチュアリーグだと思う。
プロなのにアマチュアリーグでやってるじゃんっていうのが違和感そのものなのかもしれない。
もうひとつサッカーネタを挟むと、
Jリーグにはユースチームというのがある。彼らはもちろんアマチュアだ。プロチーム直属だからこそ、プロになる近道のひとつだ。それでも毎年1学年に10名程度のところから、契約を勝ち取るのは0~2人くらい。残りの人たちはというと、アマチュアを続行するか、辞めるかのどっちかだ。
2/10なら、、、っていう楽観的なモノの見方もあるが、この10人になっている時点でかなりの選別を受けている。ジュニアユースから上がれるのは50人くらいいてその中から1人か2人。セレクションと呼ばれるオーディションを受けて数人、あとはスカウティングだ。
これは10チーム程度しかないオーストラリアリーグの話ではない。50チームあるJリーグの話だ。もっともプロに近い立場の選ばれし人間から、残れるのは1人か2人。あとは全員アマチュアか、サッカー人生そこまで。
私はここまでの厳しさはないにせよ、麻雀プロはこのユースくらいのステージにいる人たちだと思っている。そのへんの雀荘でプロをも唸らすゴリゴリに強いと言われているあのおじさんより、明らかに「稼ぎあるプロ」になる可能性は高い。
で、「稼ぎあるプロ」になる最大のアピールの場、インターハイが最強戦であったり、自団体のトップリーグだったり、モンドだったり、RTDだったりするのだろう。
そこでどれだけアピールできるか、知ってもらえるかが、さらに上のステージへと上がるチケットの欠片みたいなものになる。
欠片が大きいものか、一瞬ゴミのように見えるほど小さいものなのかは、その選手の力量次第だ。そこに麻雀の実力100%では評価足りないと思うよ、ってのが黒木さんだ。
だいぶ話が脱線したが、麻雀プロがどう生きようが、どういう選択をしようが、それは自由だ。外野がとやかく言うことではない。だって彼らはプロでありアマチュアリーグの選手だからだ。そこから稼ぎや有名税を手にすることができるのはほんの一握り。そこを目指すか目指さないかは各々次第。
一方で各団体はもっと選手が有名になって、自団体の株を上げたいと思っているだろう。だったら口だけじゃダメで、有名になるだけのレールをある程度用意してあげないといけない。なんなら団体の中で年俸契約してあげる選手みたいなのを作ったっていいと思う。その代わり年俸あるんだから麻雀以外の団体のためになることはなんでもやれよと。
これもできる体力がないなら、とやかく選手に求めず、選手の意志ややり方で進んでもらうくらいしか権限ないだろう、と思う。
なんだかとっ散らかったうえにもう疲れたのでまとめもなくこれくらいにしとく。無料だし笑
最後に、昨日ドリブンズが目隠し麻雀などなどの企画麻雀を配信していた。
企画自体はファンサービスとして結構面白かったが、
村上選手が相変わらず「こんなの練習じゃない」だの「何言われてもこれ切るんだから質問(質問麻雀という1局に1回だけ質問できる麻雀)なんて使う意味ない」だの、生真面目なことをゴタゴタ言ってやっていた。
何ていうかね、そういうとこだぞって思った。
あんたは好き一筋で麻雀やってるかもしれないけど、雇ってる企業はそれ以外の部分もファンサービスとしてやってほしいんだ。村上ファンじゃなくてドリブンズファンを楽しませたいんだ。本チャンの試合でやれって言ってるわけじゃない、この場この時間だけやってくれればいいんだ。
文句だのやりたくないだのあれば、それは裏でやるべきで配信に乗せるべき話ではない。そのあたり他の3選手は当たり前だが上手くやっていた。
まあ、こういう視野が狭いというか、極端な自己都合主義ってところが、あの未だに全く解明されない差し込み問題を生むんだろうな、と変に納得したのであった。
おしまい