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「自分の力が発揮できていないと感じているなら、環境を変えるのも選択肢の一つ」ひがし北海道で“はたらく”という選択肢 〜中標津町 総務部政策推進課 伊與部浩輝さんインタビュー〜

北海道根室管内にある別海町・中標津町・標津町・羅臼町は、「ひがし北海道で“はたらく”ミーティング」イベントを2025年2月26日(水)に開催いたします。19時00分〜20時30分(受付開始18時30分〜)の時間帯で、東京・天王洲アイル「EZOHUB TOKYO」にて開催いたします。本イベントでは、ひがし北海道エリアならではの働き方や生き方、その魅力について、実際に働く人々の生の声を交えながら、具体的にお伝えします。

このnoteは、ひがし北海道、根室管内の4町(別海町・中標津町・標津町・羅臼町)で働く自治体職員にスポットを当てるインタビュー企画です。今回は、中標津町 総務部政策推進課の伊與部浩輝(いよべ・ひろき)さんにお話を伺いました。

地方の自治体職員としての仕事は、単なる行政サービスの提供だけではなく、地域の未来を描き、実行する仕事です。伊與部さんのキャリアや考え方を通じて、「地域で働く」ことのリアルを探ります。


自治体の仕事は、決まったルーチンワークではなく、自ら考え、地域の課題解決のために行動すること

伊與部さんは、中標津町 総務部政策推進課の企画調整係長であり、北方領土対策係長を兼務されています。

「政策推進課では、総合的な町の施策や事業の調整、総合計画の策定、人口減少対策などを担当。特に人口減少対策の一環として、若者の交流イベントの企画運営にも力を入れています。
地域の課題を分析し、どのように解決できるのかを考える仕事です。例えば、若者交流イベントでは『出会いの場』といってしまうと参加のハードルが上がるので、参加しやすい仕組み作りを工夫するなど日々業務を行っています。」

自治体職員の仕事は、決まったルーチンワークではなく、自ら考え、地域の課題解決のために行動することが求められます。

「自治体の仕事は、世の中では“法令やルールで決まった仕事を淡々とこなす仕事”だと思われがちです。しかし、実際には部署によって仕事の中身は大きく変わります。私が所属している政策推進課は、職員一人ひとりの裁量が大きく、決まった答えがない仕事だからこそ、やりがいを感じることが多いです。
政策推進課の主な目標の一つとして、地域の総合戦略を策定し、人口減少の抑制に向けた取り組みを進めることがあります。そのためには、単なる施策の実施だけでなく、地域の人々の声を聞きながら、最適な政策を打ち出すことが求められます。
また、北方領土対策の担当も兼務しています。北方領土対策の仕事は、歴史的・政治的背景を理解しながら、住民への啓発活動や地域振興策にも関わっています。こうした幅広い業務に携わることで、町の未来を作る仕事の奥深さを実感しています。」


キャリアの歩みと地域への想い

伊與部さんは中標津町で生まれ育ち、高校卒業後に青森の弘前大学へ進学。その後、東京の機械設備専門商社に就職しました。しかし、1年半で退職し、中標津町へUターン。

「商社での業務では、取引先との交渉や契約業務、プロジェクトの進行管理など多岐にわたる業務に携わっていましたが、日々仕事をしていくなかで、『自分が提供する価値は本当に社会の役に立っているのか?』と疑問を感じるようになりました。ダイナミクスさがある商社の仕事も魅力的でしたが、より世の中の役に立つことが実感できる仕事がしたいと考え始め、そんなときに地元の中標津のことが思い浮かんだんです。
東京での生活は、学ぶことも多かったですが、自分にとって本当に価値のある仕事とは何かを考えた時に、中標津町に戻ることがベストな選択だと思いました。地元に戻り、地域の課題を直接解決する仕事に就くことで、社会への貢献度がより明確になりました。」

中標津町役場に入庁後は、税務課で固定資産税を担当。その後、企画課(現在の政策推進課)に異動し、地域の未来を考える仕事に本格的に関わるようになりました。


中標津にはまちづくりの面白さ・挑戦できる環境がある

実際に中標津町役場で働いてみて感じた魅力について、伊與部さんはこう話します。

「東京に比べて空気がきれいで住みやすいです。実際、中標津町は、周辺地域の経済活動の中心地にもなっていて幹線道路沿いには家電量販店や大型スーパーなどもあり、買い物にも困らない。市街地から空港までも5分程度と非常に近く、東京まで1日1便、札幌には1日5便就航しているので気軽に遠出もできます。さらに、世界自然遺産などの観光地にも囲まれているので、日帰りで自然を満喫できる環境があるのは大きな魅力ですね。
また、仕事のやりがいもあります。中標津町は人口2.2万人の規模ですが、空港もあり、経済地理学の学者からも“中標津モデル”※といわれるくらい充実した経済圏が存在し、現在も新たな企業・店舗の進出が続いているなど、地方創生の可能性を秘めた町です。まちづくりの面白さがあり、挑戦できる環境があることが、この町の魅力ですね」

「中標津モデル」に注目集まる。北海道で人口を20年ほぼ維持する中標津町の2つの特徴 | 住まいの本当と今を伝える情報サイト【LIFULL HOME'S PRESS】

一方で、地域で働くことにはまだまだ課題もあります。特に「失敗を許容する文化」が民間企業に比べて不足していることが、役場ならではの働き方の難しさを生んでいると感じているそうです。

「民間企業と比べ、役場は『失敗できない』と言われることが多いのが現実です。でも、新しいことに挑戦するためには、試行錯誤が必要であると理解しています。私たちの部署では比較的新しい仕事に挑戦する事に寛容で、様々な事にチャレンジさせてもらっているので、役場の仕事の仕方も少しずつですが変わってきていると実感しています」


自分の力が発揮できていないと感じているなら、環境を変えるのも選択肢の一つ

これから地域で働くことに興味を持つ人に向けて、伊與部さんはこう語ります。

「今の仕事のなかで、自分の力が発揮できていないと感じているなら、環境を変えるのも選択肢の一つなのではないでしょうか。私自身、東京で仕事をしていたとき、自分の中でモヤモヤがあってなかなか仕事に対するモチベーションが上がりませんでした。
そこから東京から地元に戻り、公務員という選択をしたことで、地域のために働くというやりがいを感じられるようになりました。」

また、公務員という仕事についても、「地域のために働きたい人には向いている仕事」と強調します。

「都会の仕事も結果として社会のための仕事に通じると思います。ただ、日々目の前の仕事を繰り返していく中では、“会社(の利益)のために働く”ことが、当たり前になってきてしまいます。
公務員は地域のため、住民のために働くことが目的です。『自分の仕事が地域にどう役立っているのか』を考えながら働ける環境は、自分が働くモチベーションを維持するためにとても必要な要素であると感じています。日常生活で顔が見える住民の方々(の生活)のために仕事をしているんだと直接感じれる環境は、地域のために働きたいと考えている人にとって、やりがいを感じれる環境だと思います」

最後に、5年後の自分へのメッセージとして、伊與部さんは「初心を忘れないこと」の大切さを挙げました。

「俯瞰した目で全体を見すぎると、住民の目線を忘れがちになります。どんなにデータや計画が整っていても、最終的に町民の皆さんが『この町が良くなったな』と感じられることが大切です。その視点を大事にしながら、これからも地域のために働いていきたいですね」

2月26日(水)に東京・天王洲アイルで“はたらく”ミーティング開催

北海道根室管内にある別海町・中標津町・標津町・羅臼町は、「ひがし北海道で“はたらく”ミーティング」イベントを2025年2月26日(水)19時00分〜20時30分(受付開始18時30分〜)より東京・天王洲アイル「EZOHUB TOKYO」にて開催いたします。

本イベントでは、MCを中標津町のコミュニティFMのラジオパーソナリティが務め、ラジオの公開収録形式で、トークを繰り広げます。
別海町・中標津町・標津町・羅臼町それぞれの役場職員が登壇し、実際に働く人々の生の声で、ひがし北海道エリアならではの働き方や生き方、その魅力について具体的にお伝えします。

イベント概要

日程:2025年2月26日(水)19時00分〜20時30分(受付開始18時30分〜)場所:EZOHUB TOKYO(東京都品川区東品川2丁目2−28)
   東京モノレール「天王洲アイル」駅から徒歩4分
   りんかい線「天王洲アイル」駅から徒歩5分
   Google Mapで見る
参加費:無料
定員:50名
登壇者(予定):ひがし北海道で“はたらく”行政職員、企業人など
主催:別海町・中標津町・標津町・羅臼町
企画・運営:中央コンピューターサービス株式会社
プログラム内容(予定):
ひがし北海道で“はたらく”ミーティング
― ひがし北海道地域について:
― ひがし北海道で“はたらく”ひと:
実際にひがし北海道で“はたらく”行政職員や企業人がやりがいや働き方、そして生き方について語ります。
― カジュアルミートアップ
※参加者は自由に入退場OK

お申し込み方法:
下記のサイトからお申し込みください。参加は無料です。どなたでもご参加いただけます。

イベント参加者特典

イベントにご参加いただいた方には、各町の特産品もご用意しています。
※内容は変更する可能性があります。

登壇者:
別海町 総合政策課 主任 友貞仁志
中標津町 政策推進課企画調整係長兼北方領土対策係長 伊與部浩輝
標津町 企画政策課企画政策兼北方領土対策係長 西山一也
羅臼町 総務課総務係長 吉村重人
根室北部消防事務組合 消防本部管理課総務係長 長谷川誠

地域の未来をつくる働き方の魅力

ひがし北海道エリアには、都会にはない働き方と生き方があります。
自然と調和した心穏やかで豊かな暮らしと、地域社会の中での挑戦の場が共存しています。
ここには、自分の仕事が社会の役に立っていると実感できる「手触りのある」仕事があります。そして自身の仕事が、地域の未来・日本の未来の持続可能性に貢献できていると実感できること…その手触りは、都会では得ることのできない働きがい、生きがいにつながります。

こんな方におすすめ

  • ひがし北海道が大好きな方

  • 地域で働くことに関心のある方

  • 自分らしい生き方を探している人

  • 自分の力を新たな土地で試したい方

  • 地域づくりを仕事にしたいけど、いい働き方が見つかっていない方

  • 地方公務員として地域社会を支えたい方

  • ものや消費でなく本当の豊かさを考えている人

  • 人生をかけて取り組める何かを探している方

  • 自然や人とのつながりを感じられる場所で働きたい方

  • 都会での暮らしに違和感をおぼえる人

年齢は不問です。学生もOKです。「まずは話をしてみたい・聞いてみたい」という方のご参加をお待ちしております!


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