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「“心の健康”が何よりも大切、当たり前じゃない幸せに気づけた」〜中標津町役場 町民生活部介護保険課 伊藤つかささんインタビュー〜
北海道根室管内にある別海町・中標津町・標津町・羅臼町は、「ひがし北海道で“はたらく”ミーティング」イベントを2025年2月26日(水)に開催いたします。19時00分〜20時30分(受付開始18時30分〜)の時間帯で、東京・天王洲アイル「EZOHUB TOKYO」にて開催いたします。本イベントでは、ひがし北海道エリアならではの働き方や生き方、その魅力について、実際に働く人々の生の声を交えながら、具体的にお伝えします。
このnoteは、ひがし北海道、根室管内の4町(別海町・中標津町・標津町・羅臼町)で働く自治体職員にスポットを当てるインタビュー企画です。中標津町 町民生活部介護保険課の伊藤つかさ(いとう・つかさ)さんにお話を伺いました。
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地方の自治体職員としての仕事は、単なる行政サービスの提供だけではなく、地域の未来を描き、実行する仕事です。伊藤さんのキャリアや考え方を通じて、「地域で働く」ことのリアルを探ります
中標津町の介護サービスに携わる
伊藤さんは、中標津町役場の町民生活部介護保険課介護認定係に所属しており、認定調査という業務に携わっています。
現在は中標津町役場の介護保険課、介護認定係で働いています。主に、介護サービスを利用したい方に向けて、本人の介護度を決める前段階の認定調査という業務を行なっています。
業務では、役場に来られた方にいくつかの質問事項があり、初めて会う方と1時間弱ほどお話します。私の対応で役場の印象が決まることもあると思うので、笑顔で挨拶をしっかりして、なるべく良い印象を持ってもらえるように心がけて日々仕事をしています。
仕事と育児の両立の難しさ
やっぱり地元がいいな。車で埼玉から釧路まで行き夫婦で就職活動
伊藤さんの地元は別海町で、高校生まで住んでいましたが、大学進学を機に埼玉県へ。管理栄養士としての仕事と育児の両立を図る中で、地元・北海道への移住を考えるようになったそうです。
昔から食べることが大好きだったことや、親族ががんで50代で亡くなってしまったということがきっかけで、食生活から病気を予防できたらと思い、管理栄養士を目指して埼玉県の大学に進学しました。資格を取得し、大学を卒業したあとは、埼玉県の老人ホームや産科病院で管理栄養士として働いていました。
移住を考え始めたのは、1人目の子どもを出産したあと、子育てと仕事の両立が難しいと感じ始めた頃からです。
主人は介護士をやっていて、夫婦共に早番・遅番があり時間が不規則でした。近くには両親もいないので、身近に頼れる人がおらず段々疲れてきてしまい…。やっぱり地元がいいな、と思い、とりあえず住む場所と仕事を探しに、車とフェリーを乗り継いで埼玉県から釧路に行き就職活動を始めました。
仕事面・くらし面を考え、交通の便や買い物のしやすさを考慮して中標津町への移住を決意。私自身は2人目の子供を出産したばかりだったので、今思えば何も考えていなかったなと思いますが、とにかく勢いでした。
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“心の健康”が何よりも大切、当たり前じゃない幸せに気づけた
移住したあとも管理栄養士の仕事を探していて、保健センターで働く友人が教えてくれた管理栄養士の募集に応募しました。私以外にももう1名応募していたようで、もともと1名募集だったところに2人とも採用していただきました。私は今働いている介護の部署の配属になり、現在も同じ部署で働いています。
実際に働き始めると、身体に支障が出てきて生活が不便になり、介護保険を申請したいという方々と関わるので、さまざまな病気や障がいについて知りました。
病気になったご本人にしか本当の気持ちはわからないので、安易に「大丈夫ですか?大変ですね」などとは言えません。しかし、お話が終わった後に気分転換になって嬉しかったと言ってくれたときは、この仕事をやっていて良かったなと感じます。
伊藤さんのインタビューで印象的だったのは自分や家族の心の健康を軸にしたキャリアや人生の選択でした。
私自身も過去に家族が病気になったことがあり、本人だけじゃなくてその周りの家族の辛さを経験したこともありました。
そういった経験や、今の仕事を通じて、自分や家族が健康で生活できていることは当たり前じゃないんだなと改めて思い、身体だけじゃなくて心の健康も大事だと気づきました。
今は、家族が健康に過ごしてくれればそれが何よりだと思っています。
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移住して変化した家族との関係、私らしい生き方
また移住・転職を経験し、家族との関係にも変化があったようです。
埼玉で働いているときは都会の時間の流れ(スピード)に追い付けず、自分のことで手一杯で、なかなか子供に目を向けられない生活でした。でも中標津町に来てからは時間の流れがゆっくりで自然もたくさんある。
前よりも子どもといろいろな話ができるようにもなり、これまで以上に子どものことを考えられるようになりました。
また、埼玉にいたときは、子どもが熱を出しても、誰も知らないところに預けないといけなかったのが心苦しかったのですが、今は比較的休みも取りやすいし、親も近くにいるので安心して働けることが嬉しいです。
都会で暮らしていたときよりも、人と繋がっていることの安心感を実感できる場面はよくあります。
先日は雪で立ち往生している車があり、それをみんなで助けたり……
埼玉から一緒に移住してきた夫も都会とは違う、人の温かさを感じると言っていましたね。
子どもたちも学校が楽しいみたいで、中標津町での生活を気に入ってくれているようです。
移住して大正解!いつもと少し違う選択をしていけば、少しずつ変われる
伊藤さんから、移住について考えている・迷っている人に向けてメッセージをいただきました。
大学生の時に自分の中であるショックなことが起き、そのタイミングでオーストラリアの短期留学に思い切って応募したことがありました。実際にオーストラリアに行き、そこでは10日間ほど栄養学を学びました。昔から積極的に行動するタイプではないと思うのですが、自分が変わりたい、違う世界を見てみたい、と思うタイミングで、勇気を出して行動してきたように思います。中標津町に移住したときもそのような考え方で行動できたんだと思います。
移住を迷っていたときの自分にメッセージを送るなら、移住して大正解だったよと伝えたいですね。
自分が見ている世界を180度変えるとまではいかなくても、同じ毎日の繰り返しで飽きたり、心も身体も安心して働きたいと思っていたりする人がいるならば、一歩踏み出してもいいかもしれません。
もちろん不安はあると思いますが、自分の心が病んでしまう前に、まずは一歩踏み出す。そうすることで、いろんなことが見えるようになると感じます。
いつもと違うことをしてみよう。そう思えば少しずつでも変わっていくのではないかなと思います。
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2月26日(水)に東京・天王洲アイルで“はたらく”ミーティング開催
北海道根室管内にある別海町・中標津町・標津町・羅臼町は、「ひがし北海道で“はたらく”ミーティング」イベントを2025年2月26日(水)19時00分〜20時30分(受付開始18時30分〜)より東京・天王洲アイル「EZOHUB TOKYO」にて開催いたします。
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本イベントでは、MCを中標津町のコミュニティFMのラジオパーソナリティが務め、ラジオの公開収録形式で、トークを繰り広げます。
別海町・中標津町・標津町・羅臼町それぞれの役場職員が登壇し、実際に働く人々の生の声で、ひがし北海道エリアならではの働き方や生き方、その魅力について具体的にお伝えします。
イベント概要
日程:2025年2月26日(水)19時00分〜20時30分(受付開始18時30分〜)場所:EZOHUB TOKYO(東京都品川区東品川2丁目2−28)
東京モノレール「天王洲アイル」駅から徒歩4分
りんかい線「天王洲アイル」駅から徒歩5分
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参加費:無料
定員:50名
登壇者(予定):ひがし北海道で“はたらく”行政職員、企業人など
主催:別海町・中標津町・標津町・羅臼町
企画・運営:中央コンピューターサービス株式会社
プログラム内容(予定):
ひがし北海道で“はたらく”ミーティング
― ひがし北海道地域について:
― ひがし北海道で“はたらく”ひと:
実際にひがし北海道で“はたらく”行政職員や企業人がやりがいや働き方、そして生き方について語ります。
― カジュアルミートアップ
※参加者は自由に入退場OK
お申し込み方法:
下記のサイトからお申し込みください。参加は無料です。どなたでもご参加いただけます。
イベント参加者特典
イベントにご参加いただいた方には、各町の特産品もご用意しています。
※内容は変更する可能性があります。
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登壇者:
別海町 総合政策課 主任 友貞仁志
中標津町 政策推進課企画調整係長兼北方領土対策係長 伊與部浩輝
標津町 企画政策課企画政策兼北方領土対策係長 西山一也
羅臼町 総務課総務係長 吉村重人
根室北部消防事務組合 消防本部管理課総務係長 長谷川誠
地域の未来をつくる働き方の魅力
ひがし北海道エリアには、都会にはない働き方と生き方があります。
自然と調和した心穏やかで豊かな暮らしと、地域社会の中での挑戦の場が共存しています。
ここには、自分の仕事が社会の役に立っていると実感できる「手触りのある」仕事があります。そして自身の仕事が、地域の未来・日本の未来の持続可能性に貢献できていると実感できること…その手触りは、都会では得ることのできない働きがい、生きがいにつながります。
こんな方におすすめ
ひがし北海道が大好きな方
地域で働くことに関心のある方
自分らしい生き方を探している人
自分の力を新たな土地で試したい方
地域づくりを仕事にしたいけど、いい働き方が見つかっていない方
地方公務員として地域社会を支えたい方
ものや消費でなく本当の豊かさを考えている人
人生をかけて取り組める何かを探している方
自然や人とのつながりを感じられる場所で働きたい方
都会での暮らしに違和感をおぼえる人
年齢は不問です。学生もOKです。「まずは話をしてみたい・聞いてみたい」という方のご参加をお待ちしております!