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【子どもに生かされている】理想って何〜小冊子を深読みしてしまった話〜

我が家には、来年度春から新入学生(小中とも)になる子どもがいるため、〇〇ゼミやら通信〇〇やらのダイレクトメールが、毎日のように届きます。

その中の一つに、驚きの冊子が。
タイトルは、端的に書くと、
「理想の小学一年生」
というものです。

表紙に、通学帽をかぶりランドセルを背負った可愛らしい子どものイラストが描かれている、10ページ程度の小冊子です。
1ページに一つずつ「理想の姿」が、短い文と可愛らしいイラストで描かれています。
要約すると、
元気よく毎日誰とでもあいさつをし、
ていねいな文字を書き、
給食では好き嫌いせず残さず食べ、
そうじや日直の当番活動を前向きにやること、
それが理想の1年生になる秘訣。
そんな感じです。

来年度中三になる長男は
「お?これは俺に対する挑戦状か!?」
(冊子とは程遠い小学時代を送ってきました!)
中一になる次男は
「・・・気持ち悪・・・」
(反抗期!?)

理想の・・・
この冊子のような子であれば、きっと誰からも慕われ、成績も良く、学校の先生からも好かれるのでしょう。
お利口さんのお手本になれるのでしょう。

ただ本当に、これを全員の目標にしていたから、今みたいになってしまっているのでは、と私は考えていました。
良い子っていうのは、大人にとって都合の良い子で、手のかからない子のことです。
初めからそんな子どもはいません。

あいさつをすると、気持ちがいいね。
ていねいな字を書くと、読んでもらえてうれしいね。
給食残さず食べれたら、調理員さんも喜ぶだろうし、背も伸びるかもしれなし、いいことづくしだね。
って。
そういうことは、やっていくうちに感じることで、その子自身それぞれ目指していくもので。
人からこれが理想ですって、与えられるものじゃ、ないのでは。

そんなんだから、
「字は間違っていないのに、どうしてうちの子のテストの字は✖️になっているんですか」とか
「信仰思想上口にできないものがあるので、残さず食べる指導はやめてもらえませんか」とか
「知らない人にまで挨拶させるのは怖いので、元気な挨拶を励行するのは控えてもらえませんか」
とか
色んな注文にあたふたする、疲弊した教育現場になってしまう。

真面目なご家庭なんかは、
「この子はいつもあいさつができない」
「また好き嫌いして全部食べられない」
「そうじの時間また怒られてちゃんとできない」
「宿題あわててやるから字が汚くて成績が良くならない」
「ないないない・・・」
って自分の子を否定する種を植え付けられて、誰かと比べて我が子の本当の姿を見失って悩んでいく。

この冊子にどれほどの意図があるのかわかりませんし、私が勝手に深読みしてアレコレ考えるのが、良くないのでしょうね。描かれた方、悪意はないのでしょうにゴメンナサイネ。こんな風になれたらすごいよね、くらいの距離感で、適当に読めばいいのかもしれません。
今は情報が多過ぎて、まともに受け取るとダメージが大きかったりするので、上手に情報とも付き合わないといけないんですね。

それなら結局私たちは、私たちの子どもたちは、どこに向かっているのでしょう。
多様性を受け入れる、個性を重んじる社会?
公共の福祉に反しない限り?
・・・・・?

冊子を手に取った末っ子ちゃん。
「わかったー!げんきなあいさつします!
おはよう‼️🖐🏻はい‼️🖐🏻」

なるほど、いいとこ取りを、したらいいのね。
自分に合った、良さそうと思ったところをね。

これからを生きていく子どもたちが、やっぱり一番愛おしい。
理想はあなた、元気にここにいてくれること。
そんな感じでいいのでしょうか。
物が、情報が、価値観が、溢れたこの時代。
理想もあちこちとっ散らかっているみたいです。
欲しいのは、たぶん与えられた理想じゃなくって、安心できる心情みたいなものでしょうか。
安定した自分でしょうか。
今の私に一番なくて、一番欲しい「理想」です。

確実に訪れる春
気持ちも温かく上向きますように

最後まで
読んでくださり、ありがとうございました🌹

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坂縞理子
毎日思ったことを書き連ね、心の整理をしています。読んでくださるだけで、励みなっています✨感謝の気持ちを込めて🌹ありがとうございます✨