
30代後半からの、IT業界挑戦記 ㉒ 学師の存在
とある機会から、この業界で生きていくなら微分積分レベルの数学知識は必要だという知見を得た。多分、無くても問題なく仕事は出来るんだろうけど、より深くシステム作りに関わっていく時に必要になる可能性がある、とかそんな感じなのかなと思っているが、何か心に引っかかる物があった。
これは私は学ばなければいけない物なのでは…と。
まずはネットで微分について検索する。いろんなサイトを巡り解説を読むが全く理解できない。そこでChatGPTを起動し、質問攻めにする。
「この公式は何故こうなるのか」
「計算式の途中のf(x)ってどこからきたのか」
「hはなぜhとされるのか」
「そもそも微分はなぜ生み出されたのか」
「何に使われているのか」
「どんなケースで使われる事が想定されるのか」
「身近な物に置き換えて教えてほしい」
などなど、普通だったら「うるせぇ、いいから覚えろ」と言いたくなるような質問の数々を投げつける。そしてChatGPTは全て的確に答えてくれる。どんどん疑問が解消されていく。
これだよ…この説明を、私は高校時代に求めていたんだよ…。
微分とは、「その点においての瞬間的な変化量を求める計算」。関数に入れる値に対し、特定の点と、もう一つの点の間の平均変化量を求め、その2点間の距離を限りなく0に近づける事で、特定の点においての変化量を割り出すために使われる。
例えば、経過した時間によって変化する「位置」(車で10分移動したら500m進んだ、等)を関数とすると、この10分経過時点でどれくらいの速度で移動しているのかを割り出すことができる、と。
まだ積分については勉強中だが、ある程度どういう事をしているのかが理解できた。これが分かっていれば恐らく混乱せずに前に進めたんじゃないだろうか。昔は、何が分かっていないのかが分からなかったからただただどうやってこの公式は成り立ってるんだって質問をしまくって困らせてたっけ。
※ここから自分語り始まります。苦手な人は次の※印まで飛ばして下さい。
こちらの自己紹介にも書いたが、
あまり細かく書いても仕方がないので簡潔に書くと、私は高校時代、相当な落ちこぼれ学生だった。それこそ学年成績順位ワーストを取る程。
高校入学した当初は、どちらかと言えば上位の中に入っていたと思う。それが何故そこまで落ちぶれたのか。こちらの記事にはFF11が原因と書いているが、それは原因の中の一つであり、他にも複数理由がある。
そのうちの一つに、「学師不在」が挙げられる。
学師とは、教師と同じ意味で使われるが、ここでは「学習する際に、分からない事を的確に説明してくれる、勉強における師匠」という意味で使わせていただく。
皆さんにはいただろうか。
分からない壁にぶつかった時に、その分からない事を的確に答えてくれて、疑問を解消してくれるような存在が。少なくとも私にはいなかった。
通常であれば、きっとこれが塾の先生なり、学校の先生等が該当してくるのだろうが、私は教師という立場の存在にどうも好かれないようだ。過去を振り返っても、教師が私に対し友好的に語り掛けてきた事があるのは一度程度しかない。
何故こんな好かれないのか分析してみた。これはあくまで推測でしかないので何とも言えないが、私自身教師に好かれるような行動をしてこなかったのが要因だと思われる。例えば、出された宿題を全てこなすだったりとか、提出物の期限を守るだとか。私は大体提出物は期限を守らなかったし、宿題は全てギリギリに適当にこなして提出したり、授業中は基本的に話を聞いていなかった。愛想が良い方でもなかったので、好かれる要素が皆無なのである。
その中で授業で話を聞かない一番の理由が、「分からないから」だった。教師の話を聞いても授業の内容が理解できないのだ。教師が説明している内容と、私が分からないポイントに大きなずれがあり、それを私自身も説明できない(理解できていない)為、結果として授業を受けても全く学力は向上しなかった。
中学まではそれでもよかった。自分で参考書を読んだり、勉強すれば自分の引っかかっているポイントが分かりやすかったから、授業をまともに聞いていなくても問題なく学力は伸びていった。しかし、高校レベルからは別物であり、自己学習では全く勉強についていけなくなってしまった。
私が進学した高校は進学校であり、とにかく問題を解ければいいという考えで授業が進行していったので、その公式が「何故」そうなったのか、という疑問に対して答えてくれる教師は誰もいなかった。皆口を揃えて「いいから公式を覚えろ」というだけだった。これにより、私の数学の学力は一気に下がり、高校生活後半には、もう完全に「何言ってるかわかんないから授業聞いても意味ない」と、なってしまった。もしこの時に、私の疑問全てにしっかり向き合って答えてくれる「学師」の存在がいたなら…と考えてしまう。
これを感じた事があるのは私だけではないのではないか。
恐らく、先生に突き放されたら仕方がなく言う通りにして何とか赤点取らないように頑張るのが一般的な考えだと思うのだが、私は残念ながら天邪鬼だったので、頑張る気が完全に失せて、勉強を放棄するようになった。
もし、この時代に「ChatGPT」があったのなら…
そんな事を考えてしまう。
※自分語り終了のお知らせ。
さて、今回の記事で何が言いたかったのかをまとめる。
それは、「ChatGPT」は最強の勉強ツールなのでは、という事。
私にとっては「学師」となり得る存在。
ただ、時々計算間違えてたり説明違ってたりする事もあるんだけど、そういった所まで含めて私はGPT君大好きである。なんか人間らしいじゃない、そういうの。人だって知ったかぶりするし、間違えてる事教えたりするでしょ。だから、あんまりそういう所は気にしなくてもいいと思う。人に教わったって同じ事だし。
なんか最近ChatGPTの話ばっかりしてる気がする。