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武井壮のファンになった話

NHKの番組『 インタビュー ここから - NHK 』のゲストが武井壮さんだった。

実は初めて見た頃はそれほど関心がなかったのだが、(失礼ながら一発屋だと思っていた)ネタ以外を見かけるようになってからだんだん面白い人だと思うようになった。

ずいぶん昔にテレビで見かけたときに
「小学生の頃から兄と二人暮らしだった」
「世の中の制度に反発して生きてるようなところがある。だから成績上位を維持して学費も納めたことがないし、芸能の仕事をしている」
というような言っていたのが衝撃的でどんな子供時代だったんだろうと気になっていた。

番組概要

両親が離婚して、兄弟を引き取った父親も家には帰らずという状態だったらしい。
なるほど・・・今なら通報されている気がするが、書類上は親がいて、学校にも通っていたら40年前だったら見過ごされるのかもしれない。
書類上のみで在籍している児童が本当に実在しているのかを調査するようになったのって結構最近だった気がするし。

近所の私立中高が成績3位までの学費を免除する制度を採っていたため、六年間必死に順位をキープして、部活もして、キツイ生活をつづけながら、この生活から抜け出すためには大学も行かねばと大学も進学したらしい。

学生時代は短距離走を走っていて全国レベルだったが、朝原由宣がいる以上は日本四位になれても、一位にはなれないと判断して10種競技に転向。
4位に甘んじるより日本一というブランドが必要と判断したと言っていた。

24歳で亡くなった兄の夢であった俳優になるため芸能人の知り合いを作り、トーク力を磨き、自分を認知させていき、演技の仕事を取って、現在は海外映画を目指している。

尊敬したはなし。

持ってる才能が多いとは思うが、それ以上に素晴らしいのはその計画性だ。

わたしはずっと好きか嫌いで道を選んできた。
以前にも書いているがメタ認知が弱くて自分の特性がわからないので他の手段がわからなかった。
自分が好きなことや得意なことをキャッチできなくて就活生時代は途方に暮れていた。(ちょっとでも好きだと思うことを、どこがどう好きなのか書きだすことで軽減できるのでこうやって書いているわけです)

だが武井壮と言う人は自分の強みを理解して、何できることを全部やって、結果として厳しい子供時代を生き延びたし、きちんと目標を立てその筋道を考えて行動したから、今では知らない人はいない一流芸能人だ。

もちろん芸能人として成功したのは計画だけでできることではないかもしれない。
それでもデビュー前に芸能人がたくさんいるらしいと噂の所へ通って知り合いをたくさん作って保険をかけているし(誰か一人の紹介では実現できなくても別の人の推薦でテレビに出られるかもしれない)
一度出演して終わらないように、面白いと思ってもらえるようにトーク力を磨いている。

自分だけの武器をたくさん用意して挑んでいる。

その周到さが素晴らしいし、尊敬すると思った。

言語の話はしていなかったが、きっと英語も磨いていることだろう。
いつハリウッドに呼ばれても良いように、他にも準備しているに違いない。


彼が精神的に強かったとか才能があったとかは言いたくない。
運動神経は間違いなく良かっただろうし、頭も悪くなかったのだとは思うが、彼を支えてきた物の内で大きな部分が強迫観念だったのではないかと感じてしまうのだ。
子供の頃にいちばん頼れるはずの親から突然命綱を切られた恐怖は計り知れない。

たぶん、わたしが同じ立場だったら生き残っていないと思う。
子供の頃のわたしは口を開けて餌を待つタイプの子供だったし、それで困っても最終的に何とかなっていた。

今が一番楽しそうな武井壮をずっと応援していきたい。

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