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【百合OL】巨乳の先輩と貧乳の後輩。「episode21.“新乳”初めての裸体と百合の種」

episode21.“新乳”初めての裸体と百合の種


 昼休み、オフィスのカフェスペースで軽くランチを済ませたさりなは、ふとスマホを開き、同期のグループチャットを眺めた。明日は神奈川店の同期、神崎志織が本社へ出張することになっている。

「……久しぶりだったわね、志織、もっと話したかったのにね」

 スマホ画面に映る彼女の名前を見つめながら、さりなは自然と昔のことを思い出していた。

***

新入社員時代。


 当時のさりなは、すでに周囲から一目置かれる存在だった。人当たりが良く、上司受けもいい。だが、彼女にとって同期の中で特に気になる存在が一人いた。

 神崎志織。

 スポーツ系の彼女は、冷静沈着で落ち着いた雰囲気を持ち、どんな場面でも動じない。女性らしい柔らかさを持ちつつも、しなやかで鍛えられた体つきが印象的だった。

志織「また北沢さんが一番か」

 同期研修の成績発表のたびに、志織はさりなを見て小さく笑った。

さ「神崎さんこそ、毎回すぐ後ろにいるじゃない」

志織「……まあね。でも、私はまだまだ足りない」

 悔しそうに唇を噛む志織。その真剣な眼差しに、さりなは思わず惹かれた。

 仕事の実力は拮抗していた。ライバル関係にあることは、お互いに意識していたはずだ。

 だが、さりなには少しだけ、別の感情があった。

 例えば、懇親会で同期と談笑しているとき。

 普段は落ち着いている志織が、不意に笑った瞬間、さりなの胸が妙にざわついた。

 例えば、合同研修でペアを組んだとき。

 距離が近くなり、志織の指がかすかに触れた瞬間、息を飲んだ自分に驚いた。

(なんで……?)

 さりなは気づかないふりをしていたが、志織の存在が自分の中で特別なものになりつつあることを、無意識のうちに感じていた。

***

 研修の合宿が行われた施設には、大浴場があった。

志織「北沢さん、お風呂行かない?」

 研修が終わり、夕食を済ませた後、志織が何気なく声をかけてきた。

さ「え……うん、一緒に行こっか」

 何の気なしに承諾したものの、大浴場で隣り合って身体を洗う時間は、思ったよりも気まずかった。

(近い……)

 志織の肌はしなやかで、それでいてしっかりと鍛えられた筋肉が浮かんでいる。ウエストのラインもすっきりしていて、まさにアスリート体型。

 一方で、自分は――。

志織「……やっぱり、北沢さんはすごいな」

 志織がチラリとさりなの胸を見て、ため息混じりに呟く。

さ「え、なに?」

志織「いや……あなたの胸、ほんと大きいなと思って、だっていまおっぱい持ち上げて下乳洗ってたでしょ。あんなのふつうしないよ」

 ストレートな言葉に、さりなは一瞬固まる。

さ「……別に、そんなこと、汗とか皮脂とか溜まっちゃうから……こまめに洗わないと」

志織「北沢さんって、運動してた?」

さ「うーん……まあ、それなりには。でも、神崎さんほど本格的にやってたわけじゃないよ。テニスの国体選手って聞いたけど……私とは住む世界が違うよ。」

志織「まぁ。それより体質の違いかな……どんなに運動しててもおっぱいは育たないから」

 志織は自分の小さな胸元を見下ろし、軽く苦笑した。

志織「正直、羨ましい」

さ「え?」

志織「大きいってだけで、女らしさを感じるっていうか……。私、どうしても可愛らしいって見られること少なくてさ……クールな人ってよく言われるの、それって裏を返せば女の子らしくないって意味にも聞こえるのよね」

 そう言うと、志織は湯船に浸かりながら、どこか遠くを見るような目をした。

さ「……そんなことないと思うけど」

志織「まあね。でも、北沢さんみたいに、誰が見ても『女』って感じの身体だったら、もうちょっと人生違ったかな、って」

 志織の言葉を聞きながら、さりなは言いようのない気持ちになった。

 ――このとき、さりなは確かに、志織の裸を見ている。

 そして、志織もまた、さりなの裸を見ていた。

***


「……あれから、もう4年経つのね」

 ふと我に返り、さりなはコーヒーを一口飲んだ。

 彩花の存在が大きくなっている今、志織との再会がどんな影響を与えるのか、自分でも分からない。

 ただ、一つだけ確信していることがあった。

志織とずっと居たら、また何かが変わる気がする。

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