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【百合OL】巨乳の先輩と貧乳の後輩。「episode19.“去乳”さりなは変わった?」

episode19.“去乳”さりなは変わった?


ランチタイム。さりな、志織、彩花の3人はオフィス近くの落ち着いたカフェに足を運んだ。

志織「ここ、雰囲気がいいわね」

志織は店内を見渡しながら、満足げに頷いた。さりなが選んだ店だけあって、落ち着いた照明と木の温もりが心地よい。

さ「でしょ? 私、お気に入りなの」

さりなが空いている席を見つけ席につき、彩花はその隣に腰掛けた。志織は対面の席に座り、メニューを手に取る。

志織「さて、何にしようかしら。ここ、おすすめは?」

さ「うーん……私はここのキッシュが好きだけど、パスタも美味しいわよ」

志織「じゃあ、私はパスタにするわ。彩花ちゃんは??」

急に話を振られ、彩花は少し戸惑った。

彩「あ、えっと……私もパスタにします」

さ「じゃあ、私もそれで統一ね」

3人で同じメニューを頼み、ドリンクの注文を済ませると、自然と会話が始まった。

志織「さりなの後輩ってどんな子か気になってたのよ」

志織がニコリと微笑みながら彩花に視線を向ける。

彩「えっ、わ、私ですか💦」

志織「ええ。さりな、結構目をかけてるみたいだから」

彩「……そ、そんなことないですよね?」

彩花は隣のさりなを見る。

さ「ふふ、どうかしら?」

さりなが意味ありげに微笑みながら言うものだから、彩花はますます混乱してしまう。

志織「でも……確かに、可愛いわね」

志織の言葉に、彩花は思わず背筋を伸ばした。

彩「えっ……!?」

志織「見た目もそうだけど、雰囲気が柔らかくて、さりなのそばにいるのがなんとなく分かる気がするわ」

彩「え、えっと……」

不意打ちのような言葉に、彩花はまともに返せない。さりなはそんな彩花の様子を見て、少し得意げな表情を浮かべた。

さ「でしょ? 私の可愛い後輩なんだから」

志織「……なんか、さりなって彩花ちゃんに対して甘くない?」

志織が興味深げに問いかけると、さりなは肩をすくめた。

さ「そうかしら? でも、可愛い子には優しくしたくなるのよね」

さらりと言うさりなだったが、彩花はその言葉に妙なドキドキを覚えてしまう。

(……北沢主任、私のこと、そんなふうに……?)

しかし、志織の方はそんな2人のやり取りを観察するように眺めていた。

志織「ふーん……なんだか、意外ね」

さ「何が?」

志織「さりながそんなふうに誰かを甘やかすなんて。私の知ってるさりなは、もっとストイックで負けず嫌いな人だったから」

志織の言葉に、さりなは一瞬考えるように視線を落とした。

さ「そうね……でも、人は変わるものよ」

静かにそう言ったさりなの横顔に、彩花は何かを感じた。しかし、そこに深く踏み込むことはできず、ただ黙って見つめるだけだった。

その後、料理が運ばれてくると、自然と仕事の話に切り替わり、食事をしながらの会話が続いた。

(……北沢主任と神崎さん、やっぱりただの同期ってわけじゃないのかも……あと、あれ大盛りにしてる?神崎さんって意外と大食いなの?)

2人の間に流れる空気を感じ取りながら、彩花は静かにパスタを口に運ぶのだった。

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