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嗚呼、我がイオン


 私の実家の近所にはイオンがある。イオンと言えば田舎の象徴であるが舐めてもらっちゃあ困る。子どもからおじいちゃんおばあちゃんまでの必要なものを買い揃えることができ、飲食店やアミューズメントもあるので一日中家族で楽しめる夢のような場所である。
 私は、イオンに育ててもらったと言っても過言ではない。私とイオンとの歩みを振り返っていきたいと思う。

小学校時代
 実家が建てられる。近所にイオンがあり、とても感動した覚えがある。イオンに感動。実に田舎者である。
 いろいろなものをイオンで買ってもらった。文房具、服。母と一緒に火曜市にも行った。
 おばあちゃんと一緒にイオンに行く時は、いつもゲームコーナーでお小遣いをもらい、クレーンゲームなどをした。

中学校時代
 子どもだけでイオンに行くことが多くなった。部活が終わった後、友達とイオンに遊びに行く。集合はフードコートのサーティーワン前。服装は、英字が書かれたTシャツに学校指定のハーフパンツ。今となっては部屋着のような格好だが、当時の私たちにとってはそれがイオンに行くのに一番かっこいいスタイルだったのだ。そのファッションでイオンの中を練り歩く。お小遣いは少ないが、みんなでプリを撮ったり、CDを買ったりした。
 中学生にもなるとカップルができだすが、私たちの初デートも大体イオンである。ただし他の人に目撃される可能性は高くなる。
 私の中学校には職業体験というものがあったが、それがイオンで行われた。イオンの店員さんと一緒に店頭に立ったり、掃除をしたりした。当時、「イオンが潰れるのではないか。」という噂が私たちの学校で広まっていた。最後の質問コーナーで、「イオンは潰れないですか?」と質問した同級生がおり、店員さんをひどく困惑させた。潰れなくてよかった〜。

高校時代
 ここで少しイオンから離れる。部活で忙しくなったり、駅ビルに行くことが増えた。

大学時代
 再び私の中でイオンが台頭し始める。
 イオンの中のお店でバイトをし始め、いよいよイオンを「自分の庭」と言い始める。友達もバイト先に遊びにきてくれた。

社会人になって
 再びイオンの良さに気付かされる。いろいろなテイストの服のお店がある。調理器具やタオルなど、一人暮らしで必要になるものもイオンで用意した。とりあえずイオンに行けば一通り何でも揃う。足が疲れたらスタバで休む。肩が凝ったら整体に行き、コンタクトがなくなったら眼科に行く。ほぼ全てがイオンで済む。イオンの進化は止まらない。


 中学校時代の思い出多めになってしまったが、私がイオンに育てられたことに間違いはない。どんな時も私のそばにはイオンがあり、私の生活を支えてくれた。そして、それはこれからも変わらない。嗚呼、我がイオン、永遠なれ。

 

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