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DOGE改革が日本にも波及? 兵庫県に見る“ディープステート”構造と行政の闇
はじめに:DOGE誕生とイーロン・マスクの挑戦
2025年、ドナルド・トランプ大統領の下で新設されたDOGE(Department of Government Efficiency/政府効率化省庁)は、従来の官僚機構の既得権益を打破すべく生まれた。イーロン・マスクの経営哲学を取り入れ、「無駄なポストの削減」「予算の透明化」「民間DXの活用」「意思決定の高速化」を推し進める姿勢が大きな注目を集めている。
しかし、この動きはアメリカだけの話ではない。日本にも「霞が関ディープステート」や自治体レベルでの既得権益構造が存在し、改革を阻む壁となっている。とりわけ、兵庫県庁で行われてきた「上納人事」や公務員OBによる政治介入、さらには不倫日記の保存にまで役所のパソコンが使われていた——そんな衝撃的な事例は、日本版「DOGE」を切実に必要としていることを示す象徴的なエピソードだ。
本記事では、改めてDOGE改革の狙いとイーロン・マスクが目指す「新しいエコシステム」を踏まえつつ、兵庫県の具体例から日本が学ぶべきポイントを掘り下げていく。
1. DOGE(政府効率化省庁)とは何なのか?
1-1. トランプ政権が打ち出す“効率化”ビジョン
第2次トランプ政権(2025年~)の目玉政策として発足したのが、DOGE(Department of Government Efficiency)。官僚主義と“ディープステート”と呼ばれる裏支配を問題視してきたトランプ大統領は、以下のような目標を掲げてDOGEを設立した。
不要なポストや組織の廃止・統合
政府予算の「無駄遣い」の徹底監視
民間の最新イノベーション導入(IT・AI・DX)
中間業者・過剰規制の排除
「ワシントンの官僚機構は膨張する一方で、国民本位の政策が滞っている」という認識から生まれた改革であり、その象徴がDOGEだ。単なる省庁再編に留まらず、官僚が長年維持してきた既得権益を崩すことを明確に目指している点に特徴がある。
1-2. イーロン・マスクが関わる理由
イーロン・マスクは、テスラやスペースX、そしてX(旧Twitter)の経営を通じて「古い常識を破壊し、新しいエコシステムを構築する」手腕を発揮してきた人物。DOGEの設立と同時期に、彼がトランプ政権のアドバイザーとして名を連ねたのも「官僚主義というレガシーシステムを、民間の視点で大胆に変えたい」という狙いがあるからだと言われている。
無駄の排除: 自動車業界の常識を変えたテスラのように、官僚体制もゼロベースで洗い直す。
DX推進: 紙書類文化や縦割りを廃し、デジタル技術をフル活用して行政手続きを簡素化。
高速意思決定: 政府の稟議プロセスを民間のスピード感に近づける。
DOGEが本格稼働するにつれ、イーロン・マスク流の「思い切りの良さ」がどこまで反映されるのか、世界の注目を集めている。
2. 「ディープステート」は日本にもある:兵庫県の事例
アメリカで言うところの“ディープステート”は、選挙で選ばれたわけではない官僚や政府機構が、大統領や政治家以上に実権を握る構造を指す。しかしこれは日本でも同様だ。特に、兵庫県庁で長年行われてきた「上納人事」や、公務員OBによるクーデター的政治介入は、その典型例と言える。
2-1. 上納人事:県庁が職員人事を“自分たちの都合”で操作
兵庫県では、職員が政治家に従順かどうか、またはOB団体に忠誠を誓うかどうかで人事が決まる、いわゆる「上納人事」的な構造が指摘されてきた。
気に入らない知事や部下を排除するために、クーデターまがいの怪文書が出回る
公務員が勤務時間中に公用PCを使い、自分の不倫日記を“兵庫県”名義のデータとして保存
選挙で選ばれたわけではない県庁OBが、現知事よりも強い影響力を持つ
これは「ディープステート」という言葉が示すとおり、「表向きは政治家がトップでも、実際に行政を牛耳っているのは官僚やOB」という構図に他ならない。少数の利害関係者が意のままに人事を動かし、県政を自己都合で操作するのは、国民(県民)本位の行政とは言いがたい。
2-2. クーデターに近い動きで知事を失脚させる?
中でも衝撃的なのが、県庁OBや現職職員が結託して知事を追い落とす動きが公然と行われていたという事実だ。怪文書を撒く、デマ情報を流布する、さらにはパワハラスキャンダルを世に流すなど、「政治家が嫌いなら違法スレスレの手段をとってでも失脚させる」メンタリティが見え隠れする。
これがまかり通るようでは、選挙の意味が薄れる
兵庫県だけではなく、他の都道府県や霞が関にも同種の構造がある可能性は否定できない
まさに、国民・県民から選ばれたわけではない人々が政治を裏から動かす「日本版ディープステート」の縮図と言えるのではないか。
3. 日本が学ぶべき「DOGE改革」のエッセンス
3-1. 形式だけの省庁再編ではなく、“中身”を徹底的に洗い直す
日本の省庁再編はこれまで何度か行われたが、大半は「呼称の統合」や「組織の縦割りを一部変更」する程度で終わってきた。その結果、現場レベルの仕事のやり方や、人事制度の根幹は大きく変わっていない。
DOGEのように「既得権益を壊す」というミッションを明確化
行政DXを単なる紙→電子化ではなく、意思決定のスピードアップとセットで行う
人事権を利害調整のために使うのではなく、能力に基づいて配置する
3-2. 官を補完する形で民間のイノベーションを活かす
イーロン・マスクが目指す「民間発テクノロジーが国を超える時代」は、すでに宇宙開発やSNS、電気自動車分野で現実になっている。日本でも民間IT企業やベンチャーが次々と革新的サービスを生み出しているが、「行政との接点」や「規制」が壁になるケースが多い。
行政が自らDXを主導しようとするのではなく、民間ベンチャーを積極的に導入
前例主義や印鑑文化を撤廃し、スピードを重んじる
チェックや安全性の担保は最低限に留め、最大の自由度を与える
こうした方向性にシフトできなければ、日本の自治体は“兵庫県スタイル”を脱却できずに停滞するかもしれない。
4. おわりに:DOGEは“社会のリセットボタン”になれるか
アメリカのDOGE改革は始まったばかりだが、イーロン・マスクの参画によって官僚機構の非効率や既得権益をどこまで打破できるのか、全世界が注目している。その波は、遅かれ早かれ日本にも及ぶだろう。
兵庫県で露わになった「上納人事」や県庁職員の横暴に代表されるように、日本でも官僚組織や自治体職員が、自分たちの権力や利権を最優先する体質を改めない限り、国民本位の行政は実現しない。
まずは既得権益を守るための裏工作やクーデター的行動を排する
省庁や自治体の組織構造そのものを大胆にリストラし、DXを真の意味で推進
国民の選挙で選ばれた政治家がリーダーシップを発揮できる環境を整える
イーロン・マスク流の「変革志向」が、トランプ政権のDOGEを通してどこまで実現するのか、まだ未知数ではある。しかし、大胆な改革を可能とするキーポイントは「スピード・透明性・民間力」の3つに尽きる。その教訓は、日本の地方行政にも大いに当てはまるだろう。
“ディープステート”なき社会を目指し、官と民が本来の役割を果たす未来——DOGEがその扉を開く先駆けとなるのか。兵庫県の実情に辟易としつつも、新時代の行政モデルに期待を寄せたいところだ。
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