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顔に縦線、父と娘の昼食

子どもがまだ2歳だった頃、土曜日になるとよく夫が自転車に娘を乗せ、1日ゆっくりお出かけをしていた時期があった。

行き先はいくつかあったけれど、ある場所へ行く時はいつも同じランチコースをまわっていた。
なので娘はお出かけとわかるや否や行き先のランチコース先を嬉しそうに連呼していた。

「うなぎやさ〜ん!うど〜ん!」夫の口真似だからか、イントネーションが向こうの人になっていた。

そういう日はここぞとばかりに日頃できないことを一気に片付けられるのでありがたかった。夫は計画なくぶらぶらとあてもなく歩くのが好きな人。

それと時々私の祖母が仕事のない週末に遊びに来てくれた。気持ちにある程度余裕が出来た今改めて、仕事をしながらよく遠くから新幹線やバスを乗り継ぎ来てくれたなーと思う。

ある日祖母も来てくれていたので、4人で出かけることに。行き先はうなぎやさんとうどんやさん。4人でうどん屋さんに入った後は満腹グループと別腹グループに別れて行動。母と私はうなぎをスキップしてそこらへんを散策。父と子はうなぎやさんへ。

しばらく二人でぐるぐる歩いていると、うなぎやさんの前に来た。どれどれ、と中の二人の様子を見ることにした。
祖母がにかにかしながら外からひょいっと頭をのれんに突っ込む。

どうした?そんな顔して・・・

「ちょっと!O(夫の名前)、M(娘)にうなぎの肝なんか食べさせてるよ!」と顔をくちゃくちゃにして、葛根湯のドリンクを飲み干した人になっていた。そう言うと「オエー」と舌を出してジェスチャーしてみせる。

「いや、自分がどういう顔しているかわかってる?」と内心こちらも引き気味に固まった。

いつもおまかせにしていた私はその日初めてうなぎやさんで食べていたものはうなぎでなく”それの肝”だと知りました。身体によさそうだけれど、なんで普通にうなぎを注文しなかったのかな?知らなかったのかな?

それにしてもあの2人、よく似ているなと思う時が多々ある。もしかして原点は休日のお出かけなのかもしれないです。

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