理不尽なのが人生だ
「理不尽なのが人生だ」
そう呟いたのは、44歳のおぢさん、山田(やまだ)だった。
彼は東京と九州を行き来する多拠点生活をしながら日々を楽しく過ごしていた。
2022年3月。体調を崩したことがキッカケで検診を受け、がんの再発が確認された。
また、6月にはフルコミット(週5勤務)で参画していたプロジェクトを会社都合による契約打ち切りという追い打ちもあった。
とはいえ、これも良い治療の機会と切り替え、有給消化期間を手術と療養に当てた。
治療後、彼は自分自身を励ましながら、ヨーロッパ2ヶ月一人旅に出た。
フィンランド、デンマーク、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、ドイツ、チェコ、ポーランドの8カ国を見てすっかりリフレッシュできた。
旅から帰国後、山田は人材系ベンチャー企業のマーケティング立て直しを任されることになった。しかし、その仕事はあまりにも退屈だったため、彼は空いた時間を読書に当てることにした。
療養中も合わせると半年で300冊の本を読んだ。
さらに、魚人島編途中離脱から長らく読めていなかった漫画「ワンピース」を再開したが、ドレスローザ編途中で飽きてしまった。まだまだ先は長そうだ。
そして、人材系ベンチャーの仕事が落ち着いた12月には読みたい本も少なくなってきたため、ひとり映画鑑賞を楽しんだ。
映画『THE FIRST SLAM DUNK』に感動し、その後10週連続で映画館で映画を観ていた。
その一方で、彼はコピーライター養成講座でコピーの勉強もした。
2023年2月にはベンチャー企業へジョインが決まり、2023年度は面白い年になりそうな予感が漂ってきた。
山田は、自分が理不尽な人生を歩んでいると感じた。しかし、彼は同時に自分の人生の面白くも感じていた。彼は、自分自身をコミカルに見つめ、周りの出来事を面白がり、感じたことを細かく要素分解していた。
時には、彼は自分の人生について考え込んでしまうこともあった。しかし、彼は常に前向きな姿勢で、次に何をすべきかを考え、自分自身を励ましていた。
山田は、理不尽なのが人生だと思った。しかし、彼は起きている事象を受け入れ、自分の人生を楽しむことに決めた。そして、彼は自分の人生が面白くなることに期待せざるを得なかった。