【アニポケ】新シリーズなのに評判がよくない理由XIII選【2023年度】

※リコロイ編アニメ23話まで視聴してること前提かつゲームの内容にも部分的に言及してる部分等があります。
念のためネタバレにご注意ください


みなさんはポケットモンスター(アニメ)をご存じでしょうか?

本シリーズは長らくサトシとピカチュウを主役として・・・ってこれは以前も説明しましたね。
端的に言えば、約25年も続いた長寿シリーズの1つで、ポケモンのメディアミックス媒体の1つでもあります。

最近では夏休みでも家でお気に入りの動画とか昔のアニメや番組とかを見るという人も増え、その手のおうち需要がまだまだ続いてる状況なのでしょう。
今年の7月末あたりにア〇ゾンプライムにて劇場版全解禁となり、昔のシリーズの映画に思い出をはせた人も多いことでしょう。
特に最近、「ココ」以降ポケモンで映画がつくられたこともなくなりといっても超絶不評の新無印で映画作られても困るが幻のポケモン・・・もとい映画配布ポケモンというのも今や珍しいものとなりました。
それ以降にやった映画と言えば人気上位3つのリバイバル上映でしょうか。
あれもあれでネガイボシジラーチ再配布がちょっとした話題になったそうです。

以前のサトシ復活案を実現させてはならない記事で述べたように、アニメでずっと主役として第一線で活躍してたサトシの旅もついに終了となり、今シーズンから「リコ」と「ロイ」を主役に、世界観から登場人物からすべてを一新した新シリーズが始まることになりました。

登場人物もすべてあたらしくなり、ポケモンもパルデアを中心とした冒険となることでポケモンのアニメに新たな風が吹き、新たな魅力を備えた新シリーズとしての幕開けと・・・


左:新無印 右:リコロイ編 (2023/8月時点)


なんで新無印と悪い意味でいい勝負してるんですか
いったいどうなってるんだこれ・・・


どうやらビックリするほどウケはよくなかったらしく、話題にはなれど完全に評価が真っ二つというなんかトンデモない状況になっていたりします。
始まって早々これはマズくないか・・・?


というわけで今回はそんなリコロイ編がなんでウケが悪いのか
現状のアニポケがどういった問題を抱えてるのか
それらの理由をXIII個に分けて、私なりに分析した見解と意見を述べさせていただければと思います。

自分としてはこれからの展開に期待したいアニメなので可能な限り中立で行きたいと思います。
みんな容赦なく辛口で内心悲しくなってきた





1.リコ



彼女が今作の主人公「リコ
カントーのセキエイあたりの学校にかよう学生なのだが、祖母から預かったペンダントが原因で怪しい組織「エクスプローラーズ(以下探索組)」から狙われるようになり、さらに怪しい組織「ライジングボルテッカーズ(以下RVS)」という組織から助けてもらい、そのRVSに護衛をしてもらいつつ、祖母のペンダントの謎に迫っていく・・・というのが本筋の内容なわけです。

と、これだけ見れば主人公してる感はあるのですが、どのレビューを見ても評価の論点はどう見てもこの主人公になっているように感じました。
否寄りのレビューの半数以上はもう露骨に嫌悪感すら示してるレベル。
もはや個人への攻撃になってて、正直見ててこれはドン引きしました。

なにせ25年も主人公やったサトシとは全部において真逆のタイプの主人公なので、長年のガチファン程やはり受け入れられないという声も多いのもありますが、全編通してみてもやっぱ主人公としてみても人を選ぶタイプの主人公だなぁと思う部分もありましたので、なぜリコがこれほどまでに賛否両論になってしまうのか、自分なりに分析することにしてみました。



そもそも、↑でも言ってた「サトシと真逆」とはどういったタイプかというと、このような感じになってしまうわけです。

1.戦いに消極的

元がカントーの学生(出身パルデア)なので、あくまでベースは一般学生
ポケモンの出会いも「サトピカのオニスズメ襲撃」みたいになにか劇的に距離を縮めるイベントもなく
旅の目的の根底にあるのがあくまで「祖母のペンダントの謎」
当然そんな立場なのでバトルとかバッジとか興味があるわけでもない


そもそも旅に出てる理由も、祖母のペンダントのせいでよくわからん悪の組織に狙われてるので、彼女からしても一切想定になかった旅路のはず。
それゆえ、旅でなにかしたい!というよりは
護衛が必要だから旅に出ざるを得なくなった

そもそも戦う理由がないんですよ彼女
だから旅に出てからも全部においてずっと受動的

しかもバトル関連は全部ロイかフリード博士がやってしまうし、RVSのメンバーはロイ、ドット以外は大人だらけでかつ彼女は護衛対象なので、成長の環境としてはあまりよくはない感じ。
(これは[10]でも説明しますが)ピンチになったらなったで、ペンダントやいにしえのモンスターボール関連で使える奥の手もあるので、そもそも成長する理由もない

ここまで成長的進展がない主人公もなかなかないなと思いました。
主人公なのに常に傍観者ポジションなので進展が全く見えない。
主人公としてみればたしかにだいぶ異質だなとは思いました。

・・・が、ガラル編あたりからリコもいろいろなヒントを得たり体験を通したりで考える場面が増えて、トレーナーとしての成長の一歩を踏み出す予兆が。今後の展開に目が離せないかもしれないです。


2.あまりにも消極的な性格

今作はいままでのサトシとは別路線の主人公にしようという意図もあったのでしょう。そのためすべてにおいてサトシと真逆をいっている。

どういうことかというと「とにかく内気で陰気
それでどうなるかというと「バトルやゲットにも消極的
特にバトルに消極的というのは、割と展開においてもマズい方向に転がっているわけで
・序盤のほうでアメジオに襲われた際にもおとなしく人質になろうとした
・バトルの特訓はほぼロイ担当
・カブさんとの修行回では、前半は完全に完全にうわの空で
 後半のバトルはアッサリ負けを認めて引っ込む始末

勝つ理由がないから、こういうとき負けるか身を引くかでとっとと諦めちゃうんでしょう。カブさん回の時は特段その悪いところが出てました
(修行という趣旨を完全に無視してたし、ニャオハとワカバさんの意図を見事踏みにじってしまったわけだし)


ただ、いいところもちゃんとあるわけでして
・外に出たがらないドットへの配慮がちゃんとしてる
・ウパーが傷ついてたり森が更地になってた時は、事態解決のため尽力した
・マードッグとミッチェルの仲直りに一番貢献したのもリコ
・仲間のピンチやニャオハ、ペンダント等が絡むとさすがに
 腹を決めてバトルに挑む
・ガラルファイヤー戦でもあくまで「ファイヤーが悲しんでる理由」に
 寄り添う姿勢を崩さなかった

等、バトルと関係ないところではなぜかちゃんと主人公している
根が優しい子」とカブさんもフォローしてるので基本はすごくいい子なんです。悪く言えば顔色を窺ってるようにもみえるが
実際、21話でミブリムをゲットしたときはその優しさが全面に出てたので、今後この「やさしさ」が何かしらの形で活躍する場面は増えるのかもしれないです。

あと、そのバトルについても「いっぱい!」とか「鋭く!」とか細かい指示を1つ増やすことで「このは」1つで多彩な戦い方をしてるし、技の使い分けもちゃんとしてるので実はバトルのセンス自体は高いのもところどころで描写があるので、真面目にやれば戦えなくはない能力自体はある。
それだけにいろいろと消極的なのが何とももったいない・・・


3.そもそもポケモンに興味がない

あくまでニャオハも「学校の教材」として配られた経緯で手持ちにきた子なので、それ以上の感情は特段ないわけなんです。
といっても最初のポケモンなので入手した当初はちゃんとニャオハの観察をして理解に努めてたし、ニャオハが人質にされたときは誰よりも救出しようと焦ってたぐらいなので、大事っちゃ大事ではあるのですが。

それはやっぱ猫らしく自由なニャオハにもなんとなく伝わってるのでしょう。ニャオハが探索組の1人のアメジオに人質にされた(というよりアレは実質敵に助けられたようなもんだが)時も、その部下のコニアにふつーに餌付けされてました。
(後で手のひら返されるという不憫なことにはなったが。コニアさんが)

特にパルデアに到着してからはニャオハ側が未熟で天然なリコのフォローに回るハメになり、もうどっちが主人なんだかわからん状態に。
しかもこれ、(23話時点の)現在進行形で続いてるのでニャオハもいろいろと負担がすごそうです。

ではそのリコ当人が何に興味があるのかというと、ポケモンというよりポケモンの配信者「ぐるみん」に興味がある・・・というかぐるみんにしか興味がない。
しかもこのぐるみん、配信内容自体は「ポケモントレーナーに対する基礎知識の講座」のはずなのに、リコ自体そこからなにか学んでる様子もない
(どれくらい学んでない・興味がないかというと、ウパーの図鑑の「毒の粘液があるから素手はちょっと危ない」という説明を聞いた直後に素手で触る程)

実際、ポケモンよりぐるみんを優先することが多く、ニャオハもだんだん嫌気がさしてあきれ顔にすらなってたので、まだポケモンに興味がわいてくる段階ではないかな・・・とは思いました。
日常回も基本ニャオハとしか関わってないですからね・・・
(一応、ブレイブアサギ号内に居座ってるポケモン全員とは一応仲はいいみたいですけど)


4.特段夢があるわけじゃない

そもそもリコが旅に出た理由も、ペンダントを狙う組織から「ペンダントの能力の起動に必要」とペンダントごと身柄を狙われたことから、護衛をしてもらうために旅に出ざるを得なくなっただけの学生なので、マジで夢らしい夢がないわけなんです。
サトシですらポケモンマスターという夢があったのに。
まぁ、ポケモンマスターもだいぶふわっとしてるがな!

そしてなんなら学生という設定も「リモートで授業を受けてる」以外は完全に空気な設定に。
一応授業自体は受けてて、本来同室になるはずだったアンちゃんとは今でも交流は続いてはいるので、今後も定期的に出てくるかもしれないです。
(アンちゃん久々の登場時にはサンドをゲットしてた)

それにゲーム本編でもコンテストバトル自体やらなくなって久しく、XYを最後にコンテストバトルをやらなくなっちゃったんです。
(ゲームではDPが最後・・・といっても2世代でしかやってねぇが)
そのためバトルをさせるなり研究なりでポケモンと関わらないとヒロインの存在意義も正直薄くなっちゃうわけなんです。
ポケモンさえ持ってれば原則戦えるので、非戦闘員というのはポケモンでは余程の事情じゃない限り出せませんからね。
だが本作のリコは基本非戦闘員。
戦う理由も夢もないから積極的には戦わない。

とまぁ、具体的なゴールを設定しないのはマズかった
そして旅の道中で夢や目標をいまだ見つけられてない始末
やっぱスタートからマズかったかなぁとは思いました。


とはいえ、(専門学生でもない)入学したての学生がいきなり「私の夢は〇〇です!」とハリキリ全開で語られてもそれはそれで怖いので、まだ夢も未来もわからない等身大の学生としてはきっとこういうものでしょうし、アニメスタッフとしても「その夢を見つける物語」にしたい意図もあったのだと思います。まぁ、これに関しても今後の展開次第ってことでしょう。

一応、後付けで追加された目的として「六英雄の歴史を探る」という目的自体は追加されたのだが・・・これは[10]にて説明します。



5.自身が護衛対象という自覚0

↑まではまだリコがこれから旅を通して成長していき、その旅の果てに自分なりの答えを見つけていけばいいのでこれからというところなのですが、これは正直ちょっとフォローできないレベルの問題だと思ってます。

一応この子が持ってるペンダントが原因で、1話からずっとよくわからん闇の組織からつけ狙われてる・・・はずなのですが、割と自身が護衛対象だという危機感が微塵も感じられない
どれくらい危機感がないかというと
・危ないから任せろ!という声を無視して意地でもニャオハ救出に
 行こうとしたし、なんならフリード博士も折れた
・アメジオに狙われてるから隠れてろ!という指示があったのにも
 かかわらず堂々と出てきた
・バラバラになるな!と言われてたのに勝手に火事になった山を探索
・狙われてるから1人で行くな!と言われてるのに、1人で勝手に
 スパイスの買い出しに
・というより、自身が狙われてるはずなのにバトルには消極的

キミ自分がターゲットで護衛対象だということ忘れてるでしょ?

結構この軽率な行動で事態を悪化させてるので、主人公なのになぜかトラブルメーカーになってる
せめて狙われてるって危機感ぐらいは持ってくれよぉ!?


6.総合して何が問題なのか

結局これリーリエ(ゲーム版)とコハルの問題点そのまんまなんですよね

ただでさえ非戦闘員で夢も目標もないヒロインってだけでも賛否両論なのに、それが主人公やっちゃってるので余計に問題点として目につく。
出来るならこれらの問題にはなるべく早く(オリーヴァ回までに)なにかしらのアンサーを見つけ、目標を設定しなければならなかった。
しかし、それすらも結局できてないまま、急遽「六英雄の歴史を探る」というふわっとした目標が増えてしまうわけで・・・

と、この2人の問題点をブラッシュアップできなかったうえ、サトシと真逆の主人公をやるという目的だけが先行しちゃって、陰気な主人公ならではの活躍のさせかたがうまくいってないなぁとは思いました。
実際、カイデン入手以降ロイのほうが出番多くなってきたわけだし。

言ってしまえば自己評価が極端に低いコハルかなぁと
ただし、ミブリムが手持ちに増えてから「リコのやさしさ」が活躍する場面も出てきたり、トレーナーとしてなりたいビジョンが見えたりと、それなりに進展は出てきてるので、今後の成長は楽しみではあったりします。



2.ロイ


正直言いましょう。
アニメスタッフよ、ぶっちゃけロイのほうが動かしやすいでしょ?


彼はもう一人の主人公「ロイ
第4話からの参加で、とある田舎の島に祖父と住む元気で奔放な少年。
そんな彼の夢は、なぜか手元にあった「いにしえのモンスターボール」の謎を解き明かすこと
本来は開かないものだったのだが、リコたちRVSが島に上陸し、アメジオとの戦いに巻き込まれたことでボールから出たのはまさかの「黒いレックウザ」という、アニメどころかゲームでも極レアな存在
そんなものを見ちゃったらもうレックウザの謎を突き止めたくて仕方ない彼は、レックウザを追うべくRVSの仲間入りを果たすことに。

正直やってることが完全にまんまサトシなので、こっちのほうが見てて楽しいというなんとも言えない事態になっているわけです。
違う部分があるとすればスーパーなマサラ人パワーはまだ発揮できてない
もうね、それくらいこっちに関しては一切不満点ないんですよこれ

「いにしえのモンスターボール」から出てきた黒いレックウザに会いたいという目標があり、いろんなポケモンにも出会いたい夢もあるしバトルにも積極的、黒星は多いがなにかしらの成長の痕跡はしっかり残しており、しかも手持ちの2匹の出会いのエピソードも完璧
たしかにW主人公だからこっちも主人公だが、完全にもろもろがロイに食われてるんよ女主人公!?

実際、コルサさんとの修行あたりからロイの出番が増えたので、やっぱこっちが動かしやすいのかなぁとは思いました。
ただし少年故、子供っぽくていろいろストレートなので、気配り担当はリコがやることでなんとかバランスはとれてるのでしょう。


・・・ただ、唯一問題点があるとすれば
ロイ、実は結構黒星多めなのよね
(エンジンシティのリコとの演習でようやく1勝したぐらいで基本ほぼ負け試合ばっかりが続いてる)
たしかに現時点で勝つ必要がある場面はまだないがこれはあんまりじゃないですかね!?




3.ドット


正直、3人目の主人公にしてはいろいろ矛盾が多すぎる存在

一応紹介すると、彼女は「ドット
出番自体は実は1話からずっといたが、正式な出番は8話からで、RVS所有の飛行船「ブレイブアサギ号(以下Bアサギ号)」の一室から一切出てこないヒキコモリ

長らく正体が一切不明・・・というかこんな少年みたいなナリなので性別すら不明だったのだが、マードック(料理担当)が姪と名言したことでひとまず性別は判明することに。
どうやら乗船した経緯はマードックに連れてこられたからとのこと。自室で個人的な作業をしつつ、飛行船を動かすプログラムの管理をしてるので実はかなり重要な立ち位置だったり。

話が進むにつれてリコと絡むことが増え、ついにハッコウシティでのvsスピネル編ではようやく外に出たことで出番が一気に増えたりとしたことでようやく素性が明らかに。

その正体はまさかの人気配信者「ぐるみん」本人
結構序盤でほのめかしてたし、視聴者からはほぼバレバレだったが
「ポケモントレーナーに対する基礎知識の講座」を題材に、あの船の中で動画投稿をしていたようです。
同じ船にいる関係でところどころでリコにバレそうな場面もあったが、「まさかこんな船に乗ってるわけないか」という先入観があってか、マジで一切バレなかった模様。
なんならぐるみんのぐるみをダイレクトで見たはずなのに


問題は彼女が「ぐるみん」であるということ。
それによりのちの設定に非常に面倒な矛盾が生じしてしまっている。


そもそも、ぐるみんというのは「ポケモンの基礎講座がメインの配信者」であり、ナンジャモ姐さんとも面識があることを考えても「元プロとかリーグ経験者」ぐらいはイメージしたと思います。
教える側にいるということは、それくらいの立場だと思うわけでしょうし。

ところがどっこい!
そもそも引きこもりなので実戦経験皆無!
いつも動画出演してるクワッスもまさかの野生!
(
しかも16話までゲットしてないまま)
そして元プロとかの凄腕らしき伏線も皆無!
(ただし、ガラルファイヤー等の伝説のポケモンの伝承の知識はあるから、ガラル編以降ではブレーン役としてはちゃんと役割を果たしてはいる)

おそらく同じスタートラインにたった3人目の主人公と想定して加えたメンバーなんでしょうが、配信者設定が回を進めるにつれてことごとく矛盾になってきてるのは、なんか行き当たりばったりなシナリオだと感じました。


特にvsスピネル戦あたりでその弊害がでることに。
知識はあれど実践経験が皆無なので、結構クワッスにフォローしてもらう場面が多い印象。(それでも知識でカバーできてる分リコロイより戦えてたが)
この回のラストでリコにも正体をバラしたあたり、おそらくリコとドット=ぐるみんを絡ませる意図があったんでしょうが・・・もうちょいやりようはあったんじゃないかと思いました。



4.フリード博士


彼こそがRVSのリーダー「フリード博士
今作のピカチュウ枠で本作における最大主力メンバー
大人組は彼を中心に話を回してるので、出番もブッチぎりで優遇されており、ある意味彼も主人公的ポジションにはある。

リーダーということもあって行動も常に積極的
リザードンもいるし主人公補正かかったスーパーピカ様もいるので、事実上の最大戦力
というかリザードンとピカチュウが頑張らないとマトモな戦力がいないし、彼が負けるということは相当ヤバい相手に当たったってことになる。
例としてはガラルファイヤー等
そういう意味でも存在そのものがバランスブレイカー


と、いかにもすごそうに聞こえる彼ですが、この人にも相当問題点はあったりするわけです。

1.結局何の博士なのこの人?

歴代の博士というのはなにかしらの研究をしてるというテーマを掲げてる人がほとんどなわけです。
たとえばウツギ博士ならタマゴの研究、ナナカマド博士ならポケモンの進化(という現象)の研究とかでしょうか。

しかしこのフリード博士、何の研究をしてるのか一切描写がないわけです。
なんなら務めてた研究所を早々に退職したので、博士の称号自体持ち腐れになってる可能性すらある。

博士ポジションとなる人がいないからこの人になったのかなぁ感じはありました。


2.報連相、情報共有はしっかりして

彼の一番悪いところはまさしくコレ
結構これについては厳しくツッコまれてました

リーダーということもあって戦力としても最大レベルで行動力もあるということで、率先して行動することが多い・・・のですが、問題はその行動したときの情報を一切共有しないこと

敵のレアコイルがあからさまに電波妨害してたのに報告もせず様子見を決め込み、VSスピネル編では情報共有が甘かったこともあってリコ失踪後の対策が全部後手後手になり、ドットが首尾よく船を見つけてしまったことでスピネルとの決着をリコロイドットの初心者3人組でやるハメに。
なんならリコの母親が彼の恩師だったから今回の護衛の依頼を引き受けたのを知ったのも相当後になってから。
(この恩師の件だけは頑なに隠しとおそうとしてたが)

とまぁ、報連相をしないので基本それに味方がひっかきまわされることに
なお、特に秘密主義ではないので隠す理由はないのだが報告をどうも忘れがちだそうで「あれ?言ってなかったっけ?」はもはや彼の口癖に。
言ってねぇからスピネル戦で事態が面倒になったんだろうがおい


3.こっちも主人公の役割を潰してる

18話はまるごと彼が主役の回になり、こういうときに限って作画も妙に本気が入っている。
しかも14話で出た「悪テラスリザードン」はゲーム内でも放送直後に配布となり(さすがに親やIDはプレイヤー依存だが)カードパックの看板もコイツになる程の優遇具合。

と、明らかにこっちのほうがリコロイより待遇がいい
元々は調査目的の冒険家集団だが「恩師の頼みで娘の護衛をする」という目的もあるし、やっぱピカ様とリザードンがバトルすると絵になるので完全にこいつが主人公になりつつある。

・・・やっぱ本当の主人公って実は彼なんじゃないか?
今でもこれは割と疑問に思ってたりします。



5.ライジングボルテッカーズ


あくまでクルーなので大人組なのにあんまし頼りにならない

こちらが冒険隊「ライジングボルテッカーズ」の面々
生態調査を目的とした「冒険隊」で、各地を旅してポケモンの生態を調査するのが目的・・・だが、今回は恩師の頼みで「リコの護衛」が主な業務になることに。
常に活動資金がカツカツなことを見るに、なんでも屋の側面もありそうです。


1.構成メンバー

リコロイドットといった主要メンバーを除いたメンバーは以下の通りとなってます。

・フリード博士(中央)
[4]でも説明した通り、チームのリーダーで博士
頼れる兄貴分ではあるが、なんでも1人で解決しようとする悪癖があり、ことあるごとにそれが原因で面倒なことになることも。

・オリオ(一番左)
フリードの幼馴染ということもあって、18話で初期メンバーであることが判明。チームのメカニック・整備担当。
どうやら工事現場で仕事してたが彼女も仕事を辞めて冒険隊に。
Bアサギ号を設計したのも彼女で、ただの釣り船を飛行船に魔改造する程にはマジモンのスペシャリスト
ジェバンニもこれにはビックリ。もはやアメストリス錬金術の領域

所持ポケモンが「メタグロス」と600族なので戦力としてはかなりのもの・・・と思われたが活躍はパッとしてない模様。
クラブ等の現地のポケモンに気を使いながら戦ってたってのもあるが、ゴルダックに苦戦するのはさすがにどうした600族

・モリー(左から手前2番目)
元看護士の家系の生まれの医療担当。
ラッキーが手持ちだったり医学に詳しいのはその影響。
病院にこもってばかりじゃ助けられる命も助けられないと、親との方針の違いから家を出て調査隊の視点から医療の道を究めるべく乗船。
・・・だが、これについては実家との確執の問題になってしまっているので、今後何かしらの形で深堀はされるかもしれないです。

・マードック(一番右)
料理担当のオジサン。いかつい見た目だがスイーツ大好きで姪っ子にも甘いRVSの癒し枠担当。
元々ガラルでスイーツ店をやってたが、マホイップの進化先のことで相方のミッチェルとモメて店をやめて船の乗員に。
(なお、19話で和解できた模様)

マホイップが主な相棒だが、バトル用にイワンコも持っている。
なお、進化前なので戦力としてはご察しの通り。

・ランドウ(右から手前2番目)
この船の本来の所有者・・・なのだが、もはや原形をとどめないレベルに船を魔改造され飛行船にされるとは思わなかっただろう。
視聴者も正直この魔改造は想定してなかったはず
なので実はこのおじさんも初期メンバーの1人

基本的にRVSの活動に干渉はしないが、時折悩める若者に1つ助言を与えることも。いろいろと不思議なおじいさんである。
ヌオーであまごいをすることで、天候を操作することも。


2.構成メンバーの問題点

と、メンバーを見てもらえばわかるようにリコロイドット以外が全員大人
なので冒険してる感がなく保護者同伴の旅行みたいになってる
結構こういう手厳しい意見も多く、サトシ時代みたいにメンバーは全員同年代のほうがポケモンらしいだろ!という声もちらほらありました。

じゃあ大人メンバーが多いから心強いかというと決してそういうわけではなく、メタグロスまでいるのにマジで戦力にならないので戦闘は基本フリードが全部なんとかしちゃうのも問題点。
なんでこれだけ新キャラいるのにフリード博士しかメイン戦力がいないんですかね・・・

本来は冒険家で、フリード博士以外バトルに精通してなさそうだから仕方ないとはいえこれはあんまりだと思いました。
護衛の依頼を受け持ってるのにリコがピンチになったときに基本役に立たないってどういうこと!?
フリードが情報共有しないのも原因の1つではあるが


3.船移動ならではの問題点

本作では飛行船でさまざまな地方に行く展開になっているからか、今までのシリーズみたいに「特定の地方に縛られない」旅ができるようになり、先の読めない展開だったり、その地方ならではの展開にすることもできたりするわけです。

・・・が、船移動ならではの問題もあるわけです
それは移動時間がとにかく長い!
なのでその間はBアサギ号でしか話を広げられないのでどうやっても船内での身内話になる!

しかも補給や修理、物資の補給や情報収集まで丁寧にやるから話の展開が進むまでマジでBアサギ号内でしか話が進まない!
(しかもフリード博士以外のクルーは基本船内で待機
敵に襲われるとマズいから仕方ないとはいえほぼ全員待機なのか・・・)

とまぁ、結構これでもどかしいと思った人もいたと思われます。
実際話が進むまで船内での話がほとんどだしなぁ・・・




6.エクスプローラーズ


ポケモンがバトルモノの側面を持っている以上、本作にもいるわけです。
そう・・・敵対勢力というものが。
サトシ編でのロケット団みたいに旅先で事あるごとに出会い、こいつらをどう止めるかor対処するかも見どころの1つであり、悪役サイドも実質準レギュラーみたいなものにもなるので、むしろ悪役側が人気がでる~なんてこともあったりするわけです。

特に本作は「味方勢力がRVSというオリジナル勢力」「パルデアのスター団がそもそも悪の組織じゃない」という事情があってかこちらもアニメオリジナル組織。なんともダークでシリアスな感じと今までにない感じの悪役・・・なのだが

正直なところ、主人公勢力よりコイツらのほうが問題だと思いました。


1.明らかに強すぎる脅威

もうハッキリ言います

1話から出てくる1人目の刺客が「アメジオ
偽の手紙を用意するぐらい慎重で任務に忠実だが、バトルになると正面から立ち向かってくるクールなライバルタイプ。
任務に不必要な犠牲を出したくないのか、リコのニャオハを助けてしまうような性分なので実にトレーナーらしいクールなところもポイント。
ソウブレイズ」を主戦力にRVSの前に立ちふさがってくるのだが・・・こいつがまぁ序盤とは思えぬレベルでイカれた強さをしており
「むねんのつるぎ」「サイコカッター」を覚えてることからLv56以上が確定
しかもゴーストダイブが明らかなインチキ性能
1話で炎も普通にダメージ食らってるかと思ったら案の定、22話にて特性が「くだけるよろい」であることが確定
(アニポケで夢特性持ちが出るというかなり異質な状況)

1話でこんなの勝てるわけないんだよなぁ・・・
そりゃかけだしのリコじゃそもそも戦力にならんしフリード博士頼みになるわなこれ

幸いにも部下のジルとコニアのサイドン&ゴルダックはリコでもなんとかなっているのが救いだが、マジでこいつはフリードじゃないとどうにもなんない
1話から終盤相当の敵が来るってRPGなら普通は負けイベントなんだよなぁ・・・



2.頭も回るのがなお厄介


次に出てくる刺客は「スピネル
表にそもそも出ず、常時リモートで指示を出す面倒くさいタイプの頭脳派
しかも負けそうになったらテレポートや緊急用ボート等でとっとと撤退し、戦闘も最低限に済ませ、格上とは極力戦わないようにするなど、引き際も完璧。
得意な戦術も「オーベムの洗脳による記憶消去(しかも出会いがしら気味にやるので初見〇し性能高め)」なため、外道さだけで見るならハンターJ(DP編)といい勝負するレベル。

持ってる手持ちも割と強いもので
レアコイル(lv30)オーベム(lv42)による連携はフリードもテラスタルを使うほどに苦戦し、ブラッキーは明らかにソウブレイズと同格のヤベーやつ
ちなみにオーベムは碧の仮面時点でSV未実装

[10]で説明する切り札がなければ、ここで返り討ちにあってたかもしれない
そんな相手がポケモンどころか悪役そのものとしてみてもトップクラスに卑怯臭い戦術をしてくる。
こんなのが序盤から2人も出てくるんだから明らかに戦力バランスがおかしいし出るタイミングもおかしいわけなんです。
そりゃ手持ちだけじゃどうにもならんし、あの切り札を切るしかねぇよなと



3.ナンジャモより話題のあの子


そしてvsスピネル戦にもひとまずの決着がつき、16話にしてようやく探索組のメンバーが(リーダーのギベオン以外)全員が登場することになった・・・のですが





うち1人がまさかのメスガキ!

しかもCVがピカチュウの人!(CV:大谷育江)

そのせいでナンジャモの話題すら一気に持っていくレベルのバズり具合!


残りのメンバーもリコとロイの旅立ち編の終盤として、そろそろ出てきそうな空気なので、出番についても今後のお楽しみというところでしょうか。



4.そもそもシリアス路線自体が厳しい


とはいえ現時点でもこいつらの目的どころか実態も一切不明なので、アメジオ以外なにやってるかもわかりづらいわけです。
テラパゴス(リコのペンダント)が関わってる以上、それ語っちゃうとネタバレ祭りになっちゃうので語れないのは仕方ないにしても、もうちょいなにか出し方はあったかなぁと思ったりします。

しかもほぼ全員がそれぞれの思惑をもってるせいか、どうみても統率は取れてるようには見えない。
(実際にアメジオは独断行動を開始し、スピネルも独自で動くフラグが
それでも全員がギベオンに忠誠を誓ってるという奇妙な状態に)
なので、悪役は悪役サイドだけでなにか動きはありそうではあります。


というよりアニポケにドシリアスな悪役って基本ウケないんですよね
BW時代でロケット団がシリアス悪役やって失敗したということもあって、アニポケでシリアス悪役=失敗なイメージがついちゃってるのがなお痛い。
(実際、エピソード2以降[特にデコロラ編]で元のコミカル路線に戻したし)

それでいてやってるのが悪の幹部クラスの、話の後半から出てきそうな連中が1話からずっとつきまとってるうえ、ゲーム本編で考えると実質クリア後相当のレベルの戦力で潰しにかかってくるのでまぁバランスがよくない。

そう考えると現地で手持ちを補充して、サトシと同じペースで成長していってくれるロケット団って結構理にかなってたんだなぁと。
もうムサシコジロウが完璧すぎたんだ・・・アニポケの悪役関連は。



7.ポケモン


本作のレビューとして多かったのがここの問題でして
ポケモンアニメなのに人間同士でドラマやってしまってる
つまりはポケモンの扱いが二の次になってるのでは?というものです。
結構これは気にした人が多かったようで、リコ以外で問題点を語ってる人はだいたいここを指摘してたコメントが多かった気がします。

もちろんそれも問題なんですが、自分としては「そう見えてしまう話の構成」に問題があるわけであって、基本この点についてはサトシ時代とポケモンの扱いはそう変わんねぇかなと思いました。

では、なぜポケモンが二の次にされてるように見えてしまうのか
その問題点を自分なりに分析してみました。


1.バトルに比重を置いてない

本作は探索組以外は勝たなくても話はそのまま進んでいくので、別にバトルに比重を置いてないんです。
どれくらい後回しされてるかというと
・バッジ集めが目的じゃないので別にジム戦は勝てなくてもいい
・(ロイはともかく)リコは強さをそこまで重視していない
・なんなら相手を倒すことが勝利条件じゃない状況が多い
 (さすがに探索組は倒さないとマズいが)

あくまで目的は「ペンダントの謎の解明」なので、強さがそこまで必要になる場面がないわけです。
とはいえ、探索組にはさすがに勝たないとマズい(にしては戦力差が絶望的)ので、修行回を挟むわけなんですが、それも「能力的に進展があるかどうか」に重きを置いてるわけで別に勝てなくてもいい。

これについては賛否両論だなと思いました。
よく言えば「バトル以外でポケモンの話の幅を広げられる」
悪く言えば「ゲーム基準のシナリオじゃないうえ目的がわかりづらい」
こればっかりは肌に合うあわないの問題なのでこれ以上は何も言いません。



2.人間キャラが多すぎる

今回のアニメは基本ほぼ全員が新キャラであり、完全アニオリで話が進展していくため、アニメキャラについては1回紹介するなりなんなりして、どういった考えや背景があるのかを見せなければならないわけです。

それについてだいたいの人はこう思ったでしょう。

つまり、どういった弊害が生じるかというと
まずアニオリキャラの紹介に時間を使うので、どうやってもポケモンの紹介や描写が二の次になってしまう。
この状態が19話まで続くので、まぁなかなか長いわけです。
ちなみに19話はルビーミックスのマホイップがカワイイあのマードック回なので個人的にはかなりのオススメ回

その間にもちゃんと友情ゲットなりポケモン紹介などもあるにはあるし、ガラル編からはちゃんとポケモンのアニメっぽくなってきたので、ここまでの空気が合うあわないかになっちゃうんですけどね・・・



3.パルデア新ポケにスポットがあたらない


19話からガラルに話が移ってしまっていることからわかるように、パルデアの新ポケにスポットが当たらないわけです。
(とはいえ、オリーヴァ回みたいに0というわけじゃないが)

その間にもパルデアのポケモンは出てるには出てるのですが、15話(vsスピネル編)あたりから明らかに頻度は減って、パルデア一族はリコロイの手持ちでしか見ることがない。
(あとはアメジオのソウブレイズぐらい)
なんなら19話からはガラル編なので、ガラルのポケモンのピックアップ回のほうが多くなる状況に。


・・・まぁ、これについては新無印からすでに問題としてそのまま引き継ぎになったからサトシ編の時点で継続してる問題なんだけどな!

これについては[12]で説明してますが、自分としては新無印の問題をそのまんまこっちに引き継いだような気がします。
つまりリコロイ編だけの問題じゃない。
まぁ、ガラルに移動した時点でそんな気はしてたが。




8.ジムリーダー等原作キャラ



意外かもしれないですが原作キャラは結構扱いいんです。

どう扱いがいいかというと
・コルサさんの草ウソッキーはちゃんとくさわけが主力
 あとちゃんと芸術家してたしスランプもしてた
・カブさんは人生の先輩としてちゃんとリコロイを指導してた
 先生としては完璧すぎたレベル。
 あと、マルヤクデの特性をちゃんと説明したのもよかった。

と、パルデアのジムリーダーやガラルの(新無印でスポットが当たらなかった
)ジムリーダーは特段扱いがよく、原作やってるとニヤリとする場面も結構あったので、既プレイ未プレイどっちが見ても楽しめるようにしつつ、ジムリーダーの良さをうまく引き出せてたのはホント素晴らしかったです。


まぁ、ネモはマジで通りすがっただけだから影は薄いし、ナンジャモに至っては完全に(迷子のリコを探すための)ぐるみんコラボのためだけに利用されただけの存在なので、この辺は扱い微妙だったけどな・・・
なんなら探索組のメスガキサンゴに話題とられてたし

あとこれだけは聞かせてくれ


9.原作再現要素


これに関してもゲームやってると「再現度すげぇ!」となって盛り上がりました。
ハッコウシティもまんまそのまんまだし、エンジンシティのエレベーターもほのおジムもちゃんと描写されていて、ジム戦も(特訓用にルール調整はされてたが)再現度完璧。
というかマジでカブさん扱いいいな本作w

そしてなにより、サトシ編と違って本作は技もちゃんと原作通りだし「とくせいがちゃんと描写されている
マジでサトシ編はとくせいの描写が少なかったからな!?
なんなら相性すら無視した回もあったしなあれ!?

ちゃんとゲームの内容を反映させてるのはうれしかったです。
アニオリ展開にしつつもちゃんとゲーム既プレイも楽しめる要素を入れてるのはホントうれしいものです。



10.ペンダントといにしえのモンスターボール


本作のキーアイテムであり、ある意味問題アイテム

本作のリコロイ編のキーアイテムであり、祖母からもらったリコのペンダントが探索組に狙われたところから始まったので、1話から一貫して「この謎アイテムの正体を突き止める」目的は変わってないわけです。


しかもこのペンダント、なぜかリコにしか扱えないうえリコがピンチになるたびに真の姿を開放して「テラパゴス」なるポケモンになるため、明らかにSVのDLCの後半ともなにかしらの形でリンクするような要素もなにかありそうなので、既プレイ勢はなおのこと正体が気になるのではないでしょうか?

と、ここまでならまだ「ペンダントをめぐる物語」で話が進展していくのですが、問題はこの後なんです。


1.英雄ルシアス

で、ペンダント1つのみで全くのノーヒントで正体探しの旅を続けていくなかで、12話で唐突に話が進展することに。


それはオリーヴァの件が解決した際に「唐突に幻を見る」ことになり、幻の調査をしていくうちにこのペンダントやボールが「英雄ルシアス」に関係するものなのでは?となり、このあたりから英雄ルシアスについても調査していくという話に。
しかも情報の出どころはリコパパの絵本。

いやこれ唐突だな!?!?

ペンダント1つで話を進展させるのはやっぱ無理だったのはわかるにしても、英雄を話に絡ませるにしてももうちょいやりかたはあったのでは?とは思いました。
たとえばリコの実家にこういう伝承が記された本があって、ペンダントらしきものがあってーとかもうちょい導入させようがあったような・・・


2.いにしえのモンスターボール


こちらはロイが調査したがっていたもので、中身が「黒いレックウザ」だったので、ボールの正体を調査しつつ黒いレックウザにもう一度会うという、ロイ側の目的にもなっていた・・・のですが

まさかのこのいにしえボールのメンツが元々英雄ルシアスの手持ち
リコのペンダントともやっぱり関係があったことが判明

しかもオリーヴァも英雄ルシアスの手持ちだということが判明したことで、旅の目的が「英雄ルシアスの手持ちだったポケモンの調査」にシフトしていくことに。
(一応、リコの祖母から話を聞くという目的もあるにはあるが)
これで当面の目下の目的はできたわけですが・・・

このボール、まぁトンデモないことになってしまうわけです


3.英霊召喚


16話のvsスピネル戦でまさかのオリーヴァ再登場
明らかに現在の戦力でどうみても勝ち目がないブラッキー相手にこいつが乱入し、こいつ1体で完全に戦局をひっくり返すことに

もう扱いが完全に英霊召喚なんですこれ
明らかに勝てない相手に対する最後の切り札であり秘匿戦力
なんなら探索組が来てマズくなったらこいつらを暴れさせればいいレベル



そして23話でついに英霊に「ガラルファイヤー」が仲間入り
こいつもかなりヤバい存在で
・キャプテンピカチュウがこいつにボコボコにされる強さ
 (リコロイを守りながらだったから仕方ない部分もあるが)
・アメジオも撤退し、フリードですら逃げるので精いっぱい
・勝利するよりも「怒りをおさえる」方向に作戦をシフトせざるを
 得なかったぐらいには勝算が皆無

もうぶっちゃけフリード以上のチート戦力
トンデモねぇやつが手持ちにはいっちゃったな・・・いいのかこいつ


で、ここである懸念点が生じてしまうわけです

そう、これ下手すると今後「困ったら英霊召喚」でいいわけである。
ルシアスの元手持ちなので実質借り物ではあるが、ペンダントの所有者がリコである以上ある程度まではリコを助けてくれるだろうし、明らかにニャオハなどの出番を食うレベルのオーバーパワー
つまり、最悪自分の手持ちを強くしなくてもいい可能性が出てきた。
(強さだけがすべてじゃないと悟った今のリコだと余計に)

・・・今後これの扱いをどうするかにもかかってる気がしてきました。
それくらいに過剰戦力なんよこいつら。



11.放課後のブレス


薄明の翼もそうなんですが、そもそも公式は明らかにオリジナルのアニメに力を入れているので、アニメ本編をそんな重視してないのかなと思いました。いわば主戦場は完全にYouTube

こちらはアニメ本編でやらないであろう学園での話がメインなのでペパーもネモもいるし、今後SV原作キャラもどんどん出てきそうなので、既プレイの関心はもうそっちに移ってるかもしれない。

よく言えば「住み分けができてる」
悪く言えば「新無印からもうアニメは宣伝の役割を果たしてない」
・・・なんとも難儀な立ち位置になったなぁと思いました。



12.癒えぬ新無印時代の傷跡


というかそもそもの原因がこれなのではと思いました。

ガラル編から明らかに新無印時代の尻ぬぐいさせられてる感が目立つ


新無印のメインの話が「サトシのリーグ優勝」だっただけに、本筋として語られてたのが「ダンデとの決着のためのマスターズエイト」なので、内容はほぼリーグ内でのランキングバトルなわけです。
そのため新無印のサトシは主戦力以外マジでゲットせず、ゲット関連はゴウに丸投げしてる状態に(そのゴウも乱獲感覚でボール投げまくったのが問題視されてた)
しかも全部の地方を回るという方針にしたからガラルのポケモンに焦点を当たる頻度もその分少なくなり、なんならガラルジムリーダーも登場してない人が結構いた
そして仮に出れたとしても、カルネやアランみたいに「公式がプッシュしたいキャラ以外は基本扱いが雑
(誰が優遇されてたかというと、シロナ、サイトウ、ダンデあたり)
事実、それで新無印はすこぶる不評だったのはもう有名な話です。
なんならこれでダンデ嫌いになった人がいるレベル

ポケモンをボールをぶつけてゲットというのをやりづらくしたのもこの新無印・・・というかゴウで、これ以降ポケモンゲットは「ポケモン側の気持ちも尊重した友情ゲット」以外はやりづらくなってしまったわけです。


その反動でしょうか、ガラルのポケモン紹介をパルデア世代の今になって急にやりだしたり、新無印で出番がなかったカブさんが妙に扱いが良かったりと、明らかに新無印時代にできなかったことをこっちでやってる感じが強くなってしまうわけです。

たしかにガラルメインで旅をしたシリーズがこれで実質ないことになるので、どこかでガラルをピックアップした回をやりたいという意図もどこかにあったのでしょう。ただ
新無印でガラルをマトモに回らなかったツケを後の作品に回すなマジで



13.脱却できないサトシとピカチュウ


結局これなんですよ
昔からのファンは結局これから脱却できないんですよ

彼らの理想としては以前語ったように
・サトシとピカチュウがメインで活躍する
・ヒロインは水好きで虫嫌いのカスミ
・相棒は炊事洗濯から医療までなんでもできるタケシ
・敵は悪になり切れないロケット団のムサシ・コジロウ・ニャース
・原作のルートに忠実で、バッヂ8個集めてリーグに挑む
・なんならそのままサトシが優勝する
・それでかつ、登場ポケモンの成長の物語もしっかり描写されている

このとお~~~りに作らないとサトシ世代は納得しないんです。
タケシがいないだけで従来のファンは大いに嘆き
なんなら相棒がデントに変わっただけで当初相当ケチがついた
ロケット団がシリアス路線になっただけで難色を示す
とはいえあれはあれで問題まみれだったので戻して正解だが
そして話の引き延ばしのために、ことあるごとにリーグ優勝を逃したので、サトシの優勝はおそらく誰よりも望んでいる
なお、優勝した新無印はブッチギリで不評扱い

新無印のあのボロクソな惨状を見て、もうサトシで話を作るのに限界が出たという現実を突きつけられてもなおコレである。
もう古参ファンの望むアニポケを作ること自体が無理なんです。

というかもう何度でも言うが
新無印の惨状を見てもなおサトシ続投でいいんだな!?
おまえらホントにあの地獄のチャンピオンタイムでメアリー・スーするヤツに主人公がメロメロになってもいいんだな!?
その相棒が好き勝手にポケモンを乱獲しても文句はいわないよな!?



14i.総評


とまぁ、ここまで結構問題点をいろいろボロクソに言いましたが自分としては主人公交代はこれでよかったなと思ってますし、ちゃんとおもしろい方向に行ってると思ってます。
というよりそもそもこれに関しては賛否両論としか言いようがないと思いました。
では、リコロイ編は結局なんでこんな賛否両論になったのかというと

これなんですよね、結論。
「主人公は完成された存在」が令和のスタンダードであり
一切欠点のない超人をここでも求められてしまうわけです。

アニメキャラでも原則登場人物も人間なので、何かしらの失敗はします。
ごくたまに「脚本家の感性がおかしい」というダメな例もありますが基本的にキャラの失敗というのは「のちの展開につながるフラグ」だったり「その失敗を顧みて乗り越えるためのハードル」だったりするわけで、その失敗もまた、話を動かすための1つの重要なファクターだったりするわけです。

本来こういうのはキャラの失敗を通して「そこからどう成長して、旅にどのような結論を出すのか」というのを見届けるのがこの手の作品の見どころなのですが、恐ろしいことに今の人は「キャラの失敗」にすら辛辣にだいもんじをブチかます
人の本性が出るネットのおぞましさをこういった形で見ることは思いもしなかったし、ポケモンもやっぱトレーナーの母数が多い分こういうヤツも多いなぁと思いました。

つまり自分の欠点を差し置いてでも他人の失敗にすさまじくシビアで
こういったキャラは蛇蝎のごとく嫌われる
なんなら欠点で自己投影できるキャラはもはや嫌悪感の塊まである
令和の昨今、欠点があったりトロくさかったりする主人公はまぁ受け付けられないもんだなと思いました。

じゃあ今の時代、どんな主人公がウケがいいかと言いますと
それを代表する例がまぁ「なろう系」なんでしょうね
あの手の作品は基本、転生ボーナスとしてなにかしらのチートを与えられるのがデフォルトなので「主人公の欠点ほどまず描かない
そして周囲の味方も主人公に合わせてIQを下げてるので「さすが主人公様!」とみんなベタ褒めマンセーしまくる
そして明確な悪意を持ったわかりやすい敵を倒して「ざまぁw」したり
主人公のチートパワーで問題を解決してめでたしめでたしとなったり
作品によっては現代文明を持ち込んで事実上の文化破壊もしてくる
なんならひどいときはヒロイン囲んでハーレムしだす
今の時代に求められるのはスーパーマン的なチート級ヒーロー
なるべく可及的速やかに問題を速攻解決して気持ちよくなれる作品なんだと
考えてみれば鬼滅の煉獄さんが人気なのもそういう理由だろうなぁ
理想の上司すぎて真っ先に退場したけど

ファンが求めてるものが「なろう系ビーター」か「従来のサトシタイプのスーパーマサラ人」に限定される時点で、もうポケモンのアニメは相当作りづらいだろうなぁと思いました。



私個人の感想としては「ガラル編に入った今だからこそ、改めて再評価する意味で見てもらいたい」です。
カブさんから「リコはどう成長していくのか」の1つのヒントをもらえたし、ミブリムの友情ゲットあたりでトレーナーとしての1つの答えを出せそうな感じでもありますし、ペンダントをめぐる物語もそろそろひと段落つきそうだったりと、ガラル編に入ってからはホント面白いものになってると思います。


なんならリコの祖母(ダイアナ)も出てきてようやく話も大きく進みそう・・・
というか

ひとまずリコの物語を見届けるという気持ちで1回見てみてください。
面白くないで決めつけて評価するのはもったいないです。
この先リコが旅にどんな答えを出すのか
そもそも完全にテラパゴスとして意思を持ったあのペンダントはなんなのか
そして残りのボールの行方は?中身はいったいなんなのか?
英雄ルシアスの言う「ラクア」とはいったい何なのか?

ここにきて謎も増えて急展開になってきたので、今だからこそリコロイ編の物語を楽しんでいただければと思います。


まぁ







(2023/9/22日時点)

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