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入院生活のはなし(椎骨動脈解離・小脳梗塞)

まずは、

無事生きて年を越すことができました。今年もよろしくお願いします。
(1月11日に退院後自宅療養中)

というわけで、職場の人に「入院中暇でしょ?」と割と心無いショートメールもらったりして、
「暇じゃないよ、っていうか私病気で入院しとんじゃ!!」と殺気立ってみたり。
ということで今回の記事です。

今冷静に考えるとそこまで怒るようなことでもないんですが、
人間病気になると、しかも突然死亡宣告なんてされたら誰だってナーバスになります。
心がささくれてる時は、いつもはなんでもない言葉でも結構引っかかります。


予定外の入院は初日が兎に角忙しい

10時くらいに診察をして、12時近くまでMRIやら血液検査やらして、
「14時までに病院へ戻ってきてください」
と言われて実質1時間で入院に必要なものと職場のPCと私物PCを持って来なければいけなかったのでかなり忙しい。
しかも12月27日なので、銀行と郵便局にも行ってお金の出し入れも。
今思えば病院のコンビニATMでも良かったんじゃね?と思わなくもなくもなく。

入院する病棟に着いてからも中々に忙しいです。
看護師さんから入院に関する説明を受ける→2週間の入院で私の担当となる医療チームの皆さんがまばらにご挨拶に来てくださる。
これが本当にまばらで。緊急入院だから仕方ないんだけど、しかも年末で来週から休みの方も多いし(リハビリ担当とか)。
この合間に職場へ連絡したり、片付いてなかった仕事をしたり、引継ぎメール送ったり、そもそも会社のシステムが年内最終営業日ということ17時で強制終了するので、もう本当に時間との闘い。

お の れ 年末 !!

電話については病室内での電話は禁止されてたので、許可されてるエリアまで移動する必要があって、それもあって結構大変でした。
翌日以後ですが、職場の他にも28日にレッスン予定だったハープ教室とか、
年始すぐに予約を入れてた美容室とか、「連絡しなくちゃいけないところ」へ連絡したりと。
ホント独身で、子供いなくてよかったな!と思いました。

そんなこんなしているうちに初日の夕食が届きました。
一般的に「おいしくない」と言われてる病院食。意外と美味しかったですよ?

割と病院食はおいしゅうございました

患者さんの病状に合わせて、糖質を抑えた食事、塩分を抑えた食事を出されるようですが、私の場合は普通食が出されました。
普通食とはいえ、塩分控えめで野菜と魚が中心の献立です。
普段から野菜と魚が中心の食生活なので全く問題なく。
加工食品に慣れてる人には多分物足りないだろうなー、と思いながらも、
割とおいしく食べてました。

特に野菜のお浸し系は出汁と野菜のうまみが出てて、管理栄養士さんと調理師さんがうまく献立作ってくれてるんだろうなーと。(栄養価だけみて、美味しくないものを作る管理栄養士さんもいるので。調理師さんがうまくアシストしてるのかな?と。)

子供のころ(経営母体は違いますが)、今回と同じ病院の小児科に入院したことがあって、その時は検査の内容が特殊だったので制限された食事が出てたのですが、最終日だけ通常食で「マグロの山かけ」が出て、それがすごくおいしかった記憶があります。
今回も変わらず安心できる食事だったので嬉しかったり。
それと、「味気ない病院食」にならないように大晦日とお正月は「年越しそば」や「お雑煮風」を出してくれる気遣いも嬉しかったです。

ただ、それが余計ホームシックを誘発します。
大晦日に地元の正月料理「なめたがれいの煮つけ」が出たのですが、
これについては完全に母の味の方が勝ってました。
「あー、家のお布団が恋しい!」と思ってしまったのは、何も食事のせいだけではないのですが。

病院食の献立。みそ汁の具とか副菜な家でも参考に。

病院は意外と寝れない

「入院中って暇でしょ?」と言われたのですが、
今回の入院については正直なところ「どこが?」と聞き返したなるほど、
あまり休めなかったです。

原因としては
「大部屋でプライバシーが保てない」からですが、具体的には、
・同室の方は私以外はトイレに行く際に介助が必要な人ばかり。
・コロナ禍の影響か病室のドアは開けっ放し
・年末の駆け込み手術が多かったらしく夜中はずーっとナースコール
・大半の患者がご年配なので、どうしても大きくなる看護師さんの声

そもそも私は物音に敏感な方で、静かな環境でないと寝れない、という厄介な性格。
せめて昼間くらいは、と思ってたのですが、数名の看護師さんが廊下で業務のこととか、それに派生した愚痴とか大きな声でお話してて、「仕事忙しいから憂さ晴らししたいのは分かるけど、せめてナースステーションでお話して!!」と言いたくたくなるほど。
そもそも女性の感情的な大きな声が苦手で、何か母に怒られてるような気分で結構聞いてて疲れました。(母は気性が激しいので)

ナースコールが常時鳴っている病棟だったので、激務なのは分かるんですけどね。
「病院って『看護師さんの職場にお邪魔してる』くらいの気持ちでいないとダメなのかな~?」とかふと思ったりしました。

こっちだって好き好んで入院してる訳じゃないんだけど?

フィジカルのケアは看護師さんほど心強いものはないけど、ちょっと困ったな~と思った件。
でも、困った人はホントに3,4人で、私の担当をしてくれた方は、私語は最小限で粛々と仕事をされて、でも何かあると気遣いしてくださる素敵な看護師さんが多かったです。

どこの職場も数人の所為でその職業に対する心象って変わるものね~と思ったり。
入院中のアンケート書いてくださいって言われたけど、どうしても「数名の看護師さん」の印象で、悪く書きそうで書けなかったです。
いいところがあっても、たった数名の印象で全体の良いところが霞んでしまうんですね。
中・高のころ「学校のイメージが悪くなるから公共の場では品良く!」と注意されてる子がいたのを思い出しました。(当時は反感を覚えましたが、学校経営も大変です)

でも、奇跡的に大部屋を一人だけで使用できる期間が数日間だけあって。
その時がだけゆっくり眠れました。
ホントに環境って大事ですね。
今回初めての大部屋入院でしたが、次に入院するときは個室がいいな~と。(そもそも入院したくないですが)

リハビリはゲーム感覚で

後遺症は全くと言っていいほどないのですが、小脳梗塞を起こしたのでリハビリもありました。

リハビリは3種類。
・身体機能のリハビリ
・言語関係のリハビリ
・空間認識と知覚のリハビリ

私の場合は症状がほぼない、ということもありましたが、「今の自分の状態を確認する」というか「自分を試す」感覚があって楽しくリハビリをさせてもらいました。
何かに似てるなと思ったら「あ、ゲームだ!」と思って、ホントに私って根っからのゲーマーなのね、とちょっと呆れたり。

リハビリの担当者の方々の励ましというか気遣いもあって、寝不足と体調不良でメンタル落ちてましたが大分ケアしていただきました。
看護師さんにはとにかく気を使ってたので、心のリハビリもしていただいたような気がします。

最もうるさい場所が一番寝れた件

良く寝れなかった入院生活ですが、短時間ながらよく寝れた場所があります。

MRIが一番安心して眠れました。

経験された方はご存じだと思いますが、MRIは機械の音がかなりうるさいです。
でも、入院中はあの囲まれてる空間が唯一のプライベート空間のようで、最も安心しました。
MRI検査に慣れたころには「棺ってこんな感じかしら?」とか物騒なことを思ってみたり。

当時の状況からしたら、かなり洒落にならない発想ですが。
入院時に「最悪の場合は蘇生を試みますが、助からないかもしれません」と医師から言われたので。)

こう思い返すと結構大変だったなー、と思うのですが、退院後もけっこうピリピリしてました。
退院後のお話はまた別で。

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ゆるり
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