DJがうまくなりたいと決意した時に読む虎ノ巻

2023.06.29 初版掲載

皆さん、こんにちは。気づいたら上京して1年が経っていたLapisです。

さて、今回はタイトルにもある通り、DJが上手くなりたい!って思った時にどんなことを心がければよいのか、をこの記事にまとめようと思います。

※あくまでも、Lapis個人が実践した・実践していることなので、考え方の違い等あると思います。そこは目をつぶって読んでくださると幸いです。

1.そもそも「DJが上手い」ってなに?

DJしていたり、クラブに遊び行ったりしていると「この人のDJ上手いよね~」って話すことがありますよね。

その「上手い」っていうのは何を基準として言っているのでしょうか。
例えば、選曲が良い、DJとしての技術(スクラッチやパッドパフォーマンス)がすごい、お客さんを盛り上げるのが得意、繋ぎがとてもきれい、etc…様々な基準があると思います。

今回、この記事では、Lapis個人が意識的に行っている「繋ぎ」にフォーカスを当てて記事を書いていこうと思います。

私自身、DJを教わることがなかったので完全に独学でやっています。
めちゃくちゃ上手い、とは言えませんが、人に聴かせれる程度には繋ぎができていると思っています。
あくまで個人的にやっていることなので「それは違う」って思ったならそこは読まずにスキップしていただいても構いません。
でも、「あ、これいいな」って思ったものだけでも読んで、実際にやってみて欲しいなって思います。

2.「繋ぎ」とは

曲を繋ぐということ

DJにおいてLapisが一番気にしていること。
それは如何に自然に曲から曲に遷移させるかです。

実際に「繋ぎ」をやったり、曲同士を繋いでいるのを聴いてて自然だなって思う人には以下の特徴が当てはまることが多いなって思います。

・いつのまにか曲が変わってた
・繋いだ時に前後の曲の音量が同じ
・前後の曲の拍が同じ
・曲の構成を理解している
etc…

逆に言えば、

・前の曲と次の曲の音量に差がある
・前の曲と次の曲とでキック(一定のリズムでドゥンドゥンしている低音)がずれている
・2番の歌詞が繋いでいる最中に入ってしまう(いわゆる弱起:楽曲が第1拍以外から開始すること。後ほどTopicsとして説明します)
・細かいところだと、繋いでいる曲同士の音がぐちゃぐちゃになっていわゆる不協和音になってしまう

なんてことがあると、まだまだ練習不足だからがんばれ!って思ってしまうこともあります。

以下では、どうすれば上のようなことにならないようにできるか、を書いていきます。
一つずつ見ていきましょう!

曲の構成を理解する

少し音楽理論みたいな話になってしまいますが、まずは曲を聴いて曲の構成を考えてみましょう。

イントロがあって、Aメロが始まり、Bメロでサビに向けて曲を盛り上げて、サビで爆発させる、そして間奏をはさんで2番のAメロが始まる……

といった流れで曲は進行していきます。

例外こそありますが、だいたいの曲は図で表すと以下の画像のようになっています。

DAW LESSON様HPより引用

ここで考えてみて欲しいのがそれぞれの箇所が持っている「拍数」です。

実際に曲に当てはめて考えてみようと思います。


では、アイドルマスター シンデレラガールズの楽曲『ガールズ・イン・ザ・フロンティア』を例に考えてみましょう。

まず、初めにイントロ。拍を数えてみると64拍(+前に1拍)あります。
次に、「お気に入りだったフェアリーテイル~」とAメロが始まりますね。ここを数えてみると64拍あるのが分かります。
そして、「待っていても手には入らない~」とBメロが入りサビに向けて盛り上げています。ここを数えると32拍あります。
(ここでサビに入る前に4拍ありますが今回は言及しないようにします)
そしてサビ。サビは数えると64拍ありますね。
その後に間奏。ここは32拍ありました。

上の計測を見てみると分かるようにおおまかな曲の構成として
「4または8の倍数でブロックに分かれている」
ことが分かりますね。

これを理解しておけばある程度の曲は対応することができるようになります!

2人のDJが曲を交互に繋いでいく「BtoB」においてもこの構成については大切になってくるので知っておいて損はないはずです!

では、この「曲の情報」をいつでも見て分かるようにメモしていきましょう!

曲にCUEを打つ

さて、上では曲にメモをする、と言いましたが、DJ的な言い回しにすると「CUEを打つ」って言い方になると思います。

DJをするにあたって、おそらくは事前に準備しておくことものだと思います。

皆さんが使っているDJソフトごとに細かい違いこそあると思いますが、Lapisの使用している「rekordbox」で言うなら「HOT CUE」「MEMORY CUE」が今回のメモをするためのものになってきます。

上の図は実際にLapisが打っているHOT CUEのメモになります。
あくまで、LapisのCUEの打ち方ですので人によっては全然違うと思います笑
(2番以降にHOT CUE打っていないのには目を瞑ってください……)

A:イントロの始まり
B:Aメロの始まり(イントロの終わり)
C:間奏の始まり
D:間奏の終わり(2番のAメロの始まり)

こんな感じで打ってメモしています。

これを見ればある程度の曲の情報が視覚的に理解できるので便利です。
新しい曲を買った時には打つようにしています。

Topics:弱起

この「メモ」をしていて、たまに役に立つことがあります。
それはまれにある「弱起」に対してです。
弱起とは、楽曲やボーカルが第1拍以外から開始すること、画像にすると以下のような状態ですね。

Dが2番ボーカルの入り。2拍分早くスタートしている。

一例として、TVアニメ『リコリス・リコイル』のED、花の塔 / さユり の2番の入りを出しますね

(さユりさん本人の動画がなかったので推しがカバーしたものを貼ります)

曲を聴いてわかるように、間奏(32拍)の中の30拍目に2番の歌詞「誰の手も声も届かない」の「誰も」が入ってきていますよね。
これが「弱起」なんです。

曲に事前に「弱起がある曲だよ」ってメモしておくことでつないでいる最中に「2番の歌詞が少し早く入るから、2番のボーカルが入らないように気を付けよう」って意識することができます!

事前に次の曲をCUEで聴く

準備の段階ではもちろんのことですが、DJ中にも次の曲を聴くことがとても大切になってきます。

次の曲ってどんなイントロだったっけ、ボーカルはどこから入る曲だっけ、と思った時は次の曲をロードしたら聴くようにしましょう。
次の曲の予習ができて、繋ぎのミスが減らせるのかな、と思います。

また、今流している曲と次に流す曲。ほぼほぼ間違いなく音量が違います。
なので、前後の曲で音量を合わせてあげると違和感が減り、繋ぎがより自然になってフロアをより盛り上げることができます!

では、その音量について詳しく話していきます。

曲同士を繋ぐ際の音量のバランス

多くのDJさんがついついやってしまうことです。
これに関しては本当に難しい。
何度も練習してやっと実に着くものだと思います。
もちろんLapisも完全にはできていないので日々練習中です!

まず、1つ目。曲同士の音量に差があるケース

前の曲が赤色の線、次の曲が青色の線

このケースはお客さん視点だとすぐ「音量上がった」と分かってしまいます。
楽曲のジャンルが変わるときになどによく見られるケースです。
音量が一気に上がるのでフロアで聴いていて耳が痛くなってしまいます。

これを防ぐために事前に次の曲の予習をして、音量をTRIMなどのツマミで調整し、いま流れている曲に合わせてあげる必要があるのです。

そして2つ目。繋いでいる時に音量が小さくなるケース

前の曲が赤色の線、次の曲が青色の線

これはLapisもたまにやってしまいます……
曲から曲に繋がるときに一瞬音量が下がってしまうケースです。

繋いでいる時の外音(フロアに出ている音)を聴いて、その都度調整することでこのケースは防ぐことができます……が、これがとても難しい!
できるようになるには、何度も何度も色々な繋ぎを練習して、その場その場で調整できる力を身に着けるのが必要になってきます。

あとは、『繋いでいる時の出音を聴け!』っていつも言ってたりします。
ヘッドフォン内の音よりも実際に出ている音のほうが「絶対」なので。
繋ぎばかりに集中するのではなく、その時の音を聴いてあげることも大切な要素の一つだったりします。

次の曲に繋ぐ前に、次の曲を耳で聴いておくのがとても大切です。

曲を聴きこめ!

3.実際にやっていること

では、ここからは独学でDJをやってきているLapisが実際にやっていることを紹介しようかなって思います。

・クラブに遊び行って人のDJを聴く
・ほかのDJさんの動画を見てみる
・自分のDJのmixを録音してみる
・曲を集める時にメモをする

まず、クラブに遊び行って人のDJを聴く
もちろん、DJならクラブには遊び行っているはず!
そこでただ楽しむだけ、ではなく実際にDJしているのを見てみましょう。
どんな曲同士をつないでいるのか、繋いでいる時の手の動き、フロアの盛り上げ方、etc…とても勉強になることが多いです。
(LapisはDJさんの手元をガン見してどうやって繋いでいるかを見ていました)
そして、それを実際に自分でやってみる!これが一番大切です。
先人の知恵、って程ではないですが、実際にやってみることで学びがあったりします。

次にほかのDJさんの動画を見てみる
これはYoutubeとかでDJさんの動画を検索かけてみて見てみるという方法の紹介です。
海外のDJさんなどが実際のDJ中の動画をあげてたりするので、手元を見たり盛り上げ方を見たりするといいですよ!
特に、DJ中のMCパフォーマンスが上手いので参考にしてみてはいかがですか?

そして、自分のDJのmixを録音してみる
実際にmixを録ってみるのも大切ですね。
本番をイメージして緊張した状態でできるかやってみるといいと思います!
もちろん、ミス無しで終えるのが一番ですが、上手くいかないのも事実……

一発撮りしてみて、それを聞き返して、ダメだと思った箇所を再度やってみる、もう一度録音……この繰り返しをやってみるといいですよ!ほかにも、月1でmix録ってアップする!って目標を立ててセトリを組む練習をやってみても面白いかもです!

これらはmixcloud等にアップしてこんなDJしてます!ってアピールもできるので一石二鳥です!

最後に、曲を集める時にメモをする
曲を集めている時や聴いている時などに「この曲とこの曲繋いだら相性いいんじゃない?」って思うことありませんか?
もし思ったならその時すぐにメモをしておきましょう!
家に帰ったころには忘れてしまっているのでメモは大切です。
Lapisの場合、出先で思いつくことが多いのでメモをするようにしています。

そして、メモした繋ぎを家に帰って実践してみる。
この時に「なんか違う」と思ったら消せばいいし、「いい繋ぎ」ならメモを残しておけばセトリを組むときの材料になってくれますよ!

4.まとめ

長々となってしまいましたが、これにてこの記事を終わろうと思います。
泥臭いですが、繋ぎに関しては最短で上手くなるにはチリツモなんです。
とにかく練習してみましょう!

あとは、練習会に参加してみましょう!
実際のハコが練習会を開いてたりしますのでそこに参加してみる。
お互いにアドバイスできる場なので、フロアから聞いた新鮮な感想が聞けたりしてとてもオススメです。
切磋琢磨してお互い頑張ろう!って思える場なのでぜひ行ってみて欲しいです。

最後になりますが、あくまでもLapis個人の繋ぎに関しての考えです。繋ぎに関しては人それぞれ。色々な意見があるとは思いますが、Lapisなりの解釈なので悪しからず。
豆腐メンタルなので批判とかはしないでください。泣いちゃいます……

以上、ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

2023.06.29

Lapis (Twitter : @Lapis_100)

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