超遅読な理由
若月はビックリするくらい超遅読です。
その理由は分かってるんです。
直そうとしているんです。
なかなか直んないんです……。
若月は小説の読み方が変です。
読み始めは普通に読むのですが、途中から続きが気になってしまい、とりあえず読んでいるところに栞を挟んで先を軽く読むのです。
軽くというのがキモで、しっかり読んでしまうのはダメなのです。
何がと言われると答えられないのですが、パラパラと読みたいのです。
しっかり読みは栞を挟んだ所から読むので。
そんな軽く読みで途中までいってからはたと気づき、栞に戻って読み直します。
しばらく読んだらまた先が気になり、軽く読み。
また栞に戻って……。を繰り返します。
そんなことをしているので、栞は半分も進んでいないのに内容全て把握してしまっているわけです。
当然の如く、飽きてきます。
結果、その本を手に取る頻度が落ちてきます。
一冊読むのに何ヵ月、下手したら何年もかかったり。
小学生の頃は分厚い海外ファンタジーも1ヶ月で読めたのに……。
速読、できるんです。
できるけどしたくないのです。
高校の頃の友人が小説が好きすぎて、好きなセリフや場面は全て暗記しちゃってる子でした。
それに感化された若月。
本当の小説好きなら、一字一句逃さず読まなければ!と。
それに加えて、ちょっと不安症に近い状態で。
一度読んだ文章が本当に合っているのか。
頭に入った文章と、書いてある文章に間違いがないか、不安になってしまうのです。
瞬きをして見直したら、もしかしたら文字が違うんじゃないか、とか。
だから、文章をしっかり確実に読まないと気が済まなくて……。
しっかり読みと軽く読みで分けているのは、それもあったりするのです。
しっかり読まないと、見逃してしまいそうで怖いのですよ。
軽く読みしてしまう癖を直したい。
しっかり読みだけで済ませたい。
これは訓練するしかないんだろうな。
不安になる癖も直そう。