さて…「真の平和」ってなんでしょうね。
子供がまだ小さい頃「うずまきナルト」に夢中になり、その影響もあって、コミックは全巻読んだし、TVアニメも一緒になって見ていた。
いくつか印象的なシーン、エピソードがあるが、その中でも印象深いのは、うちはマダラによる「月の眼計画」の件だ。
要するに、世界中の人々を全てに催眠術をかけて、争わないようにコントロールして平和に生活させようとというものである。
しかし、その計画が現実味を帯びてくると、それまで憎悪に憎悪を重ねて争っていた五つの忍びの国(火の国・木ノ葉隠れの里、風の国・砂隠れの里、水の国・霧隠れの里、雷の国・雲隠れの里、土の国・岩隠れの里の五大国)の長である「五影」が結集し、忍連合軍を形成して対抗することとなった。
その時、「風の国・砂隠れの里」の長、五代目風影 我愛羅が言う。
「そんなものは、真の平和とは言えない。」
さてさてさて…じゃあ、「真の平和」ってどういう状態なの?
現実世界に舞い戻って考えてみる。
互いに核爆弾を持ち合って、それを抑止力として平和を維持するのは「真の平和」なのか?結局、憎しみに憎しみを重ねて、殺し合っているじゃない。
果たして人類が「真の平和」を築くことが可能かどうかについて考えると、どうしても絶望的な結論に行き着いてしまう。
ところが、「月の眼計画」が漫画の中だけの話かと思えば、そうでもないらしい。少し形が変わるが。
AIの保護と監視のもと飼育されるというのは、夢のない話ではあるが、現在のように、主義主張の相違や、限られた資源の奪い合いが戦争に発展し、殺し合うことを止められないのであれば、いっそのこと、そのような世界の方がまだましなのかもしれない。