名J-POP考 第25回 TRF 『BOY MEETS GIRL』

それでは「名CM考」でも紹介した曲から語ります。


で、この曲のPVが1994年のコカ・コーラのCMと同じというとんでもない高クオリティーだったって話ですよね。

このCMを2021年に流しても全く違和感のない完璧な仕上がりになってます。日本コカ・コーラ様。このCMを定期的に流しませんか?


で、ここからは『名CM考』では語れなかった話になります。CMとは関係ないからね。この曲、日本コカ・コーラからのオファーでインスタントで仕上げた曲なんですよ。すげえだろ?「ちょっと作って」と言われてできたものがこの品質なわけ。だから小室は天才と言われるのはそこなんだよ。ちなみにPVはメキシコで撮影しており、CMもPVも両方併用してます。

小室のプライベートスタジオ「TK SEQUENCE」で初めて作られた曲がこの曲なのでそういう意味でもこの曲を小室系のトップバッターとさせていただきます。

そして小室伝説と言わるのがここからで「ちょっと作って」と言われてできた曲が『第45回NHK紅白歌合戦』のトップ曲になるわけだよ。つまり1994年の音楽の顔なわけ。しかも小室はほとんど指示を出さずに出来たというからTRFも天才ということになるんですが。

しかし「ちょっと作って」の結果とんでもない品質で作れるということが業界に分かってしまったせいで作曲依頼が殺到し、ここから小室は地獄のような生活が始まったと言われており、そして本人の人生も大きく狂いだします。つまり破滅への第一歩だったんだよ。

私はねもうちょっと作曲家というものを労わることが出来なかったのかなって思うわけ。作曲家だって生身の人間なわけ。休まないと壊れるわけだよ。そして利用するだけ利用してポイ捨てしたんだよ。

小室は「音楽工場」にさせられたわけだよ。

もっとも小室も金銭感覚がおかしくなってそれで破滅するわけですが。いつまでも現役時代なわけがないのに。そのために売れた人は資産形成するのに。そのことを忠告する人が誰も居なかったというのが一番の悲劇です。その気になれば音楽図書館なんていくらでも作れたのに。

そう、小室ってチャリティー活動にも熱心だったんです。特にあの曲のような曲を毎年やっていれば日本の学校教育現場は今頃まるで別物になっていたことでしょう。そういう意味でも日本にとっての財産を当の日本人が理解してなかったわけ。

次は「あの曲」の事を語りましょうか。

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