名CM考Ⅱ 第六〇回 1989~1990年 NTT企業CM 「そして人間は花火になった」/「貴方とはどこかであったような気がします」

1989年の世界時価総額1位の企業はNTT、つまり日本電信電話様です。したがってこれが当時の世界最強企業のCMという事になります。そんな今のグーグルに相当する企業のCMって気になりますよね。これね、たしか『世にも奇妙な物語』とかの合間に流れてた記憶あるわ。やっぱ番組のレベルが高いとCMの作りのレベル高いよ。『NEWS23』でも流れてたね。『世にも奇妙な物語』ってショートショートの作品集を集めたもんだし脚本家も1流ですからね。ということでご覧ください、CMも1流です。

1990年「そして人間は花火になった」

1989年 「貴方とはどこかであったような気がします」

NTTグループの企業CMって非常に評価高くて『名CM考Ⅱ』ではなんと記事分割。『名CM考Ⅰ』では『100年目の電話生活』(1990~1991)という長編ドラマCMを紹介しましたよね。何度も言いますけどそれだけ当時のNTTってのは世界中の誰もが羨む世界最先端の企業です。そしてCMの作りも金掛かってるし品もあります。副題付くCMなんて滅諦にないですからね。

逆に「ここからどうやって転落したんだよ」って突っ込みたくなるとこですがやっぱハードからソフトに基軸が移った、電信電話柱・基地局などの不動産資産額がバブルのせいで高く見えただけ、だったんでしょうね。

話を元に戻しましょう。1990年作品。南米のサンバです。人間が花火になった、つまりある意味芸術が爆発したって事ですよね。「そして人間は花火になった」という副題がつくぐらいのCMですからね。ナレーションは「ここに帰りたい」とも言ってますよね。2023年の我々だとどんな感覚になるんですかね。リオのカーニバルに興味とか持つんですかね。

「貴方とは、どこかであったような、気がします」
つまり「通話記録で君のがあった気がするんだよね」という怖い意味も含みます。実際に事件が起きたときは警察は通話記録の開示を求めますしね。そういう怖い意味を伝えてるんですがそれを芸術にまで昇華させてますよ。今じゃ無理ですね。だってプロバイダなんて星のほど数があるんだし。固定電話で通話する人減っちゃったし。

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