名J-POP考 余談 日本歴代CD・レコード売り上げ枚数
これって見たことありますか?オリコンが公表してるやつです。
1位 『およげ!たいやきくん』 子門真人 1975年 457万枚
2位 『女のみち』 宮史郎とぴんからトリオ 1972年 325万枚
3位 『TSUNAMI』 サザンオールスターズ 2000年 293万枚
4位『だんご3兄弟』 速水けんたろう、茂森あゆみ、ひまわりキッズ、だんご合唱団 1999年 291万枚
5位 『君がいるだけで』/『愛してる』 米米CLUB 1992年 289万枚
6位 『SAY YES』 CHAGE&ASKA 1991年 282万枚
7位 『Tomorrow never knows』 Mr.Children 1994年 276万枚
8位 『Oh! Yeah!』/『ラブ・ストーリーは突然に』 小田和正 1991年 258万枚
9位 『世界に一つだけの花』 SMAP 2003年 257万枚
10位 『LOVE LOVE LOVE』/『嵐が来る』 DREAMS COME TRUE 1995年 248万枚
11位 『YAH YAH YAH』/『夢の番人』 CHAGE&ASKA 1993年 241万枚
12位 『名もなき詩』 Mr.Children 1996年 230万枚
13位 『桜坂』 福山雅治 2000年 229万枚
14位 『CAN YOU CELEBRATE?』 安室奈美恵 1997年 229万枚
15位 『DEPARTURES』 globe 1996年 228万枚
16位 『黒ネコのタンゴ』 皆川おさむ 1969年 223万枚
17位 『WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント』 H Jungle With t 1995年 213万枚
18位 『恋の季節』 ピンキーとキラーズ 1968年 207万枚
19位 『Automatic』/『time will tell 』宇多田ヒカル 1999年 206万枚
20位 『TRUE LOVE』 藤井フミヤ 1993年 202万枚
あれ?小室系って最高は歴代14位なのって話ですがそうなんです。
90年代J-POPって上位20曲中13曲もありますよ。半分以上が90年代J-POPと言うことでいかに強いか。そして小室の上を行く曲がこれほどまでにあったってだけでも凄いですよね。
『CAN YOU CELEBRATE?』は次に紹介する曲です。この曲をもってしてでも歴代14位ですよ。すげえな。
3位 『TSUNAMI』は東日本大震災以降流せなくなった悲劇の名曲です。ですがこれも後で紹介します。『桜坂』と『TSUNAMI』は2000年代の代表曲ですからちゃんと紹介しますよ。
『TSUNAMI』がちゃんと世間に流れて来るようになったらそれは東日本大震災が復興したサインです。そして震災の心の傷が癒えたという意味にもなります。
話を戻すか……。2000年代の悲劇は代表曲がほぼほぼ2000年と2001年に集中してるという部分にあるのです。つまり90年代J-POP文化の延長でどうにか2000年代の曲を紹介できるというだけで後半の2005年以降はそれは酷いもんですよ。だから本エッセイも2004年まで公表された曲の紹介として1本の時代線を引いてるんです。
1位は『およげ!たいやきくん』か……。暗いな。子供ってこんな暗い曲が好きだったっけ?というくらいの異例のヒットですよね。この「457万枚」という記録を塗り替えることは難しいかなと。ポンキッキすげえな。
4位の『だんご3兄弟』はJーPOPじゃなくて児童音楽(童謡)です。なのでここでは紹介できませんが気になった方は検索してみてください。
そう、この国は童謡も潰してしまいましたよね。
SMAPはマルチタレントとみなします。アイドルと言う枠を超えている偉大な人たちですがJーPOPとはみなせないので本エッセイでは除外いたします。先に言いますが曲の完成度は高いですよ。でもSMAPはアイドルでもあるのでこの人たちの曲を入れると「J-POPって何だ」という定義の問題になるので外させていただきます。
握手券系の曲は所詮100~150万枚で推移しております。でもその年の曲の上位のほとんどを握手券系で占めるからみんなアイドルに興味のない人全員がこの国の音楽を見捨ててしまったのです。
勘違いしないで下さいね。アイドル系だって名曲は多いんですよ。SMAPだけじゃないですよ。例えばモーニング娘。とかさ。歌唱力もない口パク握手券アイドル曲はもはや音楽とすらみなせないのです。
音楽って多様性があるから音楽なんですよ。多様性を失ったら音楽じゃねえんだよ。
今後2020年代にコロナ禍が終わって握手券商法が復活して音楽は再び死ぬのか、それともいい加減にこの異常な状態に気が付いて日本人は音楽に飢える日々を取り戻すのか。それは未来の事ですから分かりませんが私はこの国の「音楽」が復活することを願います。
私はこの国でも音楽配信が中心になって久しいのでCD売上ランキング自体を廃止して握手券アイドルの曲はランキングそのものから消えてこの国の音楽は復活するとにらんでいます。長い夜だったなと。我が国の「音楽暗黒時代」はようやく終わるのではないか?