ソニーの2000年~2007年のCMを上げてる人がいた
ソニーは他の電気メーカーと違ってなんと企業としてのピークは2000年と2023年なんですって。他のメーカーは1991~1993年がピークなんですがソニーはプレステ1で大幅に業績上げたのでなんと2000年までずれ込みました。2000年にはPS2を販売します。それがソニーという会社のピークです。しかし2001年からi-Podが登場しウォークマンの需要を奪い始めます。2007年にはスマホが登場しカメラも携帯電話需要も2~3年でほぼ全部取られます。さらには2002年に液晶テレビの合弁相手に韓国サムスンを選んでしまいただただ液晶技術を盗まれて日本のTV製造需要を根こそぎ奪われます。液晶テレビというのは一度技術を身に付けばあとは模倣が簡単なので韓国勢にやられて行きます。さらにプラズマテレビでもやられて行きます。プラズマは松下ほどではないにせよ大やけどを負いました。プラズマテレビは元からオワコンだったのです。
2003年には東証でソニーショックを起こします。もうソニーにはイノベーションは起こす力はないと。東証1部の株がソニーを中心に投げ売りされて日経平均はなんと7500円前後になったのです。それだけソニーって会社は日本と言う国の代名詞だったんですね。
運が悪いことに外国人社長にソニーという会社をしゃぶりつくされます。そしてゲーム機でも任天堂Wiiにやられ、ゲーム機市場の覇権を取り返されます。
そして2008年頃、とうとうソニーの株価は2000年比で-95%という悲惨な株価になりいよいよ倒産説が浮上します。ここでエコポイントで当座をしのぎますがそれはTV受信機需要の先食いでさらに窮地に追い込まれます。そこに東日本大震災がやって来ました。ソニー多賀城は壊滅しました。2012年には追い出し部屋も発覚します。
よくこの状態で株価を2000年当時まで戻したものだ。
もちろんそれは映画事業とかPS3の復活とPS4が海外で売れたからなんですが。なお、日本の総合電機メーカーでV字回復したのはソニーと日立だけです。
それではこの知識を前提に絶頂期から落ち目になると大企業はどんなCMを流してしまうのか。ご覧ください。
ちなみに逆に2013年から2023年のソニーはソニー損保とニューロ光以外CMをほとんど打ちません。そりゃまあ映画事業は米国中心ですしPS3以降は日本市場を見捨てて洋ゲーばかりになったからですけど。つまりソニーは日本企業でありながら日本を見捨てることでV字回復したって事ですよね。つまりソニーは資本だけ日本の資本であって中身はもう外資企業そのものって事ですよね。
それでもソニーケミカルは戻ってきません。今は独立資本のデクセリアルズになりました。つまりカセットテープからプレステの箱の部分からディスプレイまで手掛けていた事業の中核を売ってしまったのです。カセットテープ・ビデオテープの時代は終わったからいいとしてそれでも化成品とディスプレイが無くなったのは痛いです。
VAIOも独立企業になりましたが見る影もありません。どこに売ってるのでしょうか。家電量販店でもう一回デスクトップVAIOを見たいものです。
CMOSセンサーが世界最強だったのが救いです。でもソニーのV字回復って要はほぼエンタメなのよ。それも日本のエンタメじゃなくて。ちなみに損保も生命も持ってるぞという反論する人もいるでしょうが既に00年代後半はこの2事業はソニーグループの中核ですが支えにはならなかったし支えにならないから-95%減の株価になったわけで。所詮ソニー損保とソニー生命は副業だったんですね。
意外なところではプロバイダ事業でも稼いだことです。「ニューロ光」って奴ですね。これだけは例外的に日本市場でもCM訴求をし続けました。
勘違いしないでください。他の企業は25年もあればインフレで何もしなくても株価は2~3倍ですよ。それを考えたらソニーの株価はV字には程遠いのです。3分1回復とみていいでしょう。そう、日本だけ25年間の物価上昇率はわずか15%です。
落ち目の会社のCMの特徴
1:過去の栄光にとらわれる
2:かっこつける
3:新しい技術がとことん外れる(Hi-MDとアイボ)
4:格下の外国企業を甘く見たあげくに技術を全部取られる
特にこのCMは印象的でしたね。当時のソニーの象徴ですよ。
2003年 ソニー 5colors MD Walkman
既に音楽配信の時代にこんなCMを流してたんですよ。そりゃソニーショックが起きますよね。中身がまるでない。
勘違いしないでください。CMの出来は超が付くほどの1流でしょう。今のアラフォーの思い出のようなCMです。CM史に残してもいいくらい。もはや「文学」です。
でもね、商品がいいとは限らない。
i-Podや着うたに駆逐されて既にピンチの状態で「これ」ですからね。何勘違いしてるんですか、ソニーは。
2005年 ソニーUK ブラビア
実に製作費3億円です。馬鹿ですか?韓国勢にTV受信機を世界中で駆逐されてるさなかですよ? 何もTVの性能を訴求出来なかったのかこんな芸術CMを作ってたのです。そりゃ、日本製TVって日本以外の国では店舗の片隅に追いやられるわ。ちなみに2024年現在の今もう世界中の家電量販店では日本製TVを見る事はほぼ不可能だそうです。どこみても中国製か韓国製。
ちなみに韓国サムスンがTV受信機世界シェア44%です。ソニーはもう圏外になりました。4Kだと辛うじて5%あるけどね。もうこの時点で負けてたんですね。
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