大人の言う英語のできる人のイメージはもう古い?(後編)

 前編では「アメリカ人並みにペラペラに話せる」というイメージが必ずしもその必要はないという話をしました。今回は、2つ目の「英語を全て日本語に訳せる」というイメージについてです。

 これは断言しますがそんなことを即座に出来る人は英語を使える人でも少ないです。そもそも英語を話している時は頭のなかに英語しかありません。同時通訳という仕事があるくらいなのですから、訳すということはとても専門的な知識と訓練が必要なことです。もちろん何と言っていたか要約的に説明することはできます。しかし一語一句訳すということは技術が要りますしその必要性は感じません。

 私自身も英語を読んだり聞いたりするときは英語のまま理解しているし、まだまだ拙いですが話している時も英語のまま文を組み立てています。日本語を経由すると英語にない表現があるときがあって言葉が出てこなくなったり、何より速度が遅くなって会話についていけなくなります。

 このイメージのために中高生がよくしてしまう間違った勉強法が「長文をノートに一語一句訳す」ことですね。この勉強法がなぜ良くないかというと、英語は日本語とは語順が違いますね。英語を綺麗な日本語にしようとすると後ろから訳してしまうからです。リスニングの時にも全部聞いてからわざわざ後ろから訳しますか?そんな時間ないですよね。

 クラスの英語の成績がいい人たちはみんな英語のまま長文もリスニングも理解しています。日本語を介さないから早く読めるのです。私自身は中学生時代、長文を訳さず英語のまま読んでテストを受けていましたから、大学生になって長文を訳しながら読んでいるという人たちの存在を知ってものすごく驚いたものです。なんでそんなことをするんだ?ものすごく大変じゃないか?よく時間が足りるものだな、と。

 これを読んで今まで訳していた方、それではどのように英語を英語のまま理解するんだ?て思いますよね。大丈夫です。簡単な方法を紹介しますね。英語の順番のまま頭の中で日本語を当てはめるのです。例えば、
I go to school.
私 行く 学校
のように当てはめます。慣れてきたら日本語を当てはめずに英語のまま理解できるように練習してみましょう。読める文が増えれば読むスピードがどんどん早くなるし、リスニングの速さにもついていけるようになります。
 
 英語を英語のまま理解するということが分かってもらえたでしょうか。大切なのは訳すことではなく英語も日本語のように言葉として使えるようになることが一番大切です。よく「生きた英語」なんて言葉を耳にしますが、私たち自身の英語に息を吹き込みたいものですね。練習あるのみですが正しい練習をしなくては意味がありません。努力だけで砂で城は建ちませんから。これから英語に伸び悩んでいる方々のために英語に関連するnoteをあげていくつもりです。私の文章があなたの勉強の一助となれば幸いです。

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