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#39 二人称複数形の代名詞(1840字程; 2021/3/4, VOA Learning English, 意訳)

(↑Header image: Sharon McCutcheon at Unsplash, searched by "pronouns")

(↑英文元記事700words)

1.「Family Guy」というユーモアあふれるテレビ番組のエピソードで、一風変わった短いやり取りがありました。

「おい、制服着てないじゃないか。(ほんとに)警官か?」

「お前たち(こそ)、警官か?」

「奴ら、俺たちが警官じゃないって知ってるぞ。」

 今日のレポートは、警官でも、犯罪でも、あるいは面白い番組の話でもありません。そうではなくて、代名詞についてです。このエブリデイ・グラマーでは、アメリカ英語や他の種類の英語におけ二人称複数形の代名詞について検討して行きます。

2.代名詞

 人称代名詞(personal pronoun)は、英語で最初に習う代名詞の一つです。I, you, we, そして theyなどの単語を思い浮かべて下さい。

 英文法では、代名詞を人称(person)と数(number)で表すことが多いです。

 人称は、一、二、三のいずれかです。数は、単数か複数化のどちらかです。

 代名詞の Iは、一人称の単数形です。一人称の複数形の代名詞は、weです。三人称の代名詞にも単数形と複数形があります。

 しかし、二人称の代名詞は少し変わっています。Youは、単数形でもあり、複数形でもあります。

 英語を話す人は、他の人に話しかけるときにどのようにしているかと気になるかもしれません。特に、日常的な議論では、自分が既に、一人の人に話しかけているのか、それとも複数の人に話しかけているのかを、どうやって表すのでしょう?

 世界中の英語を話す人たちは、この問題に対処する様々な方法を持っています。これから見て行きましょう。

3.アメリカ英語

(1) アメリカ英語では、二人称単数形と二人称複数形の違いを示すたくさんの方法を持っています。2人に話しかける時、ときには both of youを使い、グループに語りかける時には、all of youや some of youを使うことがあります。

 例えば、弁護士が書類にサインする人が2人必要なときを考えて下さい。弁護士はこういうかもしれません。

 I need both of you to sign this documents.

 同じ弁護士がグルーブに話す時には、こう言うかもしれません。

 I need all of you to sign this document. あるいは、

 Some of you need to sign this document.

(2) 日常会話では、アメリカ人は二人称単数と二人称複数形の違いを表す他のいくつかの方法を持っています。

ア.今日のレポートの冒頭で聴いた言葉を思い出してみて下さい。

 Hey! You’re not in uniform. Are you guys cops?

 Are you guys cops?

 They know we’re not cops!

 どちらの話し手も、複数の人に向けて話していることを表すために、you guysという言葉を使っていることに注意して下さい。

 こんな状況を思い浮かべてみて下さい。小学生が手に負えない場合です。一人の生徒は他の2人かそれ以上人数の生徒にこう言うかもしれません。

 You guys need to calm!.(静かにしてくれよ。)

イ.アメリカの一部の地方では、話し言葉では、y'allという言葉を二人称複数形として使います。 The Many Meanings of “Y’all”という動画では、y'allの多くの使い方が紹介されています。

 この動画では、話し手が、2人以上の人々に対して、次のようにあいさつすることがあると紹介しています。

 Hey y'all.

 ですが、この動画は、y'allと you guysの違いを面白がっていることに注意してください。この違いの詳細につきましては、別のレポートで考えることにしましょう。

 “Hey you guys, what are you all looking at?”

ウ.もう一つの二人称複数形の代名詞はである youseは、アメリカでも使われていますが、そのような用法はますます少なくなって来ていると、シカゴ・トリビューン紙の2017年の意見記事が、示唆しています。

 こ意見記事は、アメリカにおける youseの減少を報告し、You guysや y'allが、youseの代わりに増加していると指摘しています。

4.様々な英語の種類

 世界各国の英語を話す人の話を聴いていると、二人称複数形の代名詞の使い方が少しずつ違うことに気づくでしょう。

 ニュージーランド英語に関する論文の中で、ローリー・バウアー(Laurie Bauer)氏は、二人称複数形の youseを使う人もいれば、youse guysや you guysを使う人もいることを指摘しています。バウアー氏は、youseはスコットランドの一部やイングランド北部でも使われているけれども、アイルランドから来ている可能性が高いと指摘しています。

 また、you guysは、アメリカから来た可能性が高いと付け加えています。

5.締めくくりの考察

 さあしあたり、you以外の代名詞が使われることには十分に注意すべきです。例えば、ライティングの試験では、y'allや you guysは使うべきではないでしょう。次回、英語で映画を見たり、日常的な会話を聴いたりする際には、話し手が二人称複数形の代名詞をどのように使っているか注意を払って下さい。そうすることで、いつ、どのように様々な代名詞を使うのか、しっかりと理解することができるでしょう。

ジョン・ラッセル(John Russell wrote this story for Learning English. Caty Weaver was the editor.)

以上[2021/3/14 6:10 a.m. JST; 所要時間1時間50分程]


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