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【全解説】オーストラリアの学歴には10段階ある!?Lev5は永住や就職に強くてコスパの良いDiploma
こんにちは、ゆうです。
今日は、日本とはシステムが全く違うオーストラリアの資格・教育システムを丁寧に分かりやすくまとめてみました。
日本語では豪州資格フレームワーク、英語ではAustralian Qualifications Framework(AQF)と呼ばれている10段階の学歴制度がオーストラリアにはあり、本記事を読むとオーストラリアで今後永住・就職したい人が、どのレベルの学歴を手に入れたらいいのか、その学歴を手に入れるためにはどんな学校に行ったら良いかがわかります。
さて、日本では専門学校卒、大卒、院卒という3つの大枠で説明がついてしまうのですが、オーストラリアでは専門学校卒だけでも6種類あり学歴の仕組みが大変複雑です。
そこで、直感的に分かるように、学歴を勇者の装備に見立てて説明してみました。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49496511/picture_pc_ac6973c778795cb9586ec1dc26748870.png?width=1200)
豪州資格フレーム(AQF)の1~6までが日本で言うところの専門卒に値し、7~10は大学に行くことで得られる資格ですが、卒業証書を勇者の装備品、その価値をよくあるゲーム内通貨「Gold」で表してみたら、複雑なAQFも一目瞭然になると思います。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49496854/picture_pc_62e6f27650bea9dab6d221b0c0f9a2f1.png?width=1200)
それでは今からレベル1からレベル10までの説明を順にしてきますね。
・Lev 1~Lev3の下級Certificateについて
Certificateとは英語で「証明書」の意味ですが、Lev1~Lev3の証明書には何の効力もありません。このレベルのコースは中学生でも十分理解できる難易度のものです。よって、大人がこの3つのレベルのコースを取ることは、ひとえに「お金と時間の無駄」です。高校留学でCertificate1~3の内容を取るならアリなのでは?と思われるかも知れませんが、一応Certificateは1でも専門学校のコースという立ち位置ですので、高校生がお世話になることはありません。
ではなぜCertificate1~3のようなコースが存在するかと言うと、オーストラリアでは高校を中退(Dropout)してしまう人が日本とは比べ物にならないほど多く、彼らが社会に出るための救済措置的なコースとしてCertificate1~3は存在しています。
そのため、日本の留学生がCertificate1~3にお世話になることは無いと言っても良いでしょう。
・Certificate4は知識より実戦経験タイプの仕事への切符
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Certificate4は就職活動のとき一定のアピールポイントになるという点において、1~3までの下級Certificateと比べて取得価値があります。
アピールポイントになると言っても、即戦力になるから即採用につながるような決定的なものではありません。その分野の下積みの仕事をこなせる人材であることのアピールになるので、高度な学術的知識が要求される職種に就くよりも、知識より実戦経験が物を言う仕事に就くための切符としての価値があります。
カフェやホテルなどの接客業、調理関係がそれに当たります。
接客業のCertificate4コースの例を取ると、電話のとり方や顧客名簿の作成法などが授業に含まれており、下積みのための準備コースであることを伺わせます。下積みを飛ばさずちゃんと積んで上を目指したい方には最適であると言えます。一方で、グラフィックデザイナー、マーケター、IT系の仕事など、広くて深い体系的な知識が求められる仕事に就くにはCertificate4レベルの教育で不十分であると言えます。
もう1点Certificate4の取得メリットを書くと、Certificate4レベルのコースに入るための必要英語力は語学学校の中級程度で、Certificate4を修了した人は自動的にLevel5のDiplomaに上がらせてくれる学校がある点です。
AQFレベル4のCertificate4に入るためにはIELTS換算で4程度。AQFレベル5のDiplomaに入るためにはIETLS5.5が求められます。Diplomaを目指しているけど、英語力の壁をすぐには突破できない人がCertificate4のコースに入り修了させると、IELTSを受験すること無く安定してDiplomaのコースを始めることができます。
同一の学校で同一分野のCertificate4とDiplomaを提供している学校で通用するパターンなので、学校選は慎重に。
【AQF4まとめ】
・接客などの実戦経験が大事な職に就きたい人向け
・Diplomaを勉強したいけどIETLS5.5の壁をすぐに超えられない人向け
・その分野の仕事を下積みから丁寧に始めたい人向け
・ちなみに卒業までにかかる学費は平均100万円程度
・永住権を狙いたい、手堅い就活をしたい人はLev5のDiploma
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Diplomaを取得すると専門学校卒です!と胸を張って言えるようになります。ITやデザイナーなどの体系だった知識が求められる職種にも手が届くようになるし、履歴書にDiplomaの文字があれば就活でも認められるようになります。更に、移民ポイントにも+10が加算されます(65移民ポイント集めると永住権の申請ができます)。おまけに、これだけメリットが詰まっていて、Diplomaの学費は平均150万円程度です。
ワーホリや学生ビザの方で一番多い層の
「日本の最終学歴が高卒で英語力は語学学校で言うところの中級レベルだけどもオーストラリアに住んだり就職したい人」
であれば、Lev5のDiploma が圧倒的におすすめです。
Diplomaがあれば即戦力に近い形で入社させてもらえます。その分コースの内容はハードになり、求められる英語力は上がりますが、メリットがたくさんのDiplomaは狙う価値が十分あります。日本の専門学校で習うことを英語で勉強することになるので専門用語もたくさん出てきます。英語でレポートを作成することも多いでしょう。英語でのプレゼンテーションも頻繁にあるはずです。入学時点では英語力はひよっこでも、Diplomaコースを学んでいるうちに英語力は実戦で耐えれるレベルまで飛躍的に向上することでしょう。
過去記事で、留学先で仕事を勝ち取る秘訣について書いておりますので、興味ある方はこちらからどうぞ。
【AQF5まとめ】
・オーストラリアの永住権取得が視野に入っている人向け
・履歴書に泊をつけたい人向け
・オーストラリアで生活基盤を作りたい人がとりあえず狙うはDiploma
・ちなみに卒業までにかかる学費は平均150万円程度
・Lev6は一番微妙なAdvanced Diploma
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AQFレベル6のAdvanced DiplomaはDiplomaよりは見栄は良いものの、専門卒以上、大卒以下というイメージが出ているので素直に大卒を狙ったほうが良い中途半端なランクの学歴です。
Advanced DiplomaはいくらAdvancedと言えども、大卒資格であるBachelorには敵いません。ビジネス分野の学問にAdvanced Diplomaは多いようですが、思い切ってDiplomaで就活をするか、思い切って大卒資格を狙うほうが得策です。
Diplomaよりも学費が高い割に、手に入る移民ポイントもDiplomaと同じく10ポイントですし、就活で大卒と互角に戦えるわけでもありません。
【AQF6まとめ】
・中途半端
・思い切ってDiploma。思い切ってBachelor。
・AQF7は高給取り、大手企業を狙いたい人向け
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言わずとしれた大卒資格。専門的な内容を英語で学ぶ上に課題が多く、試験も難しいです。英語ネイティブ達でも相当数が耐えきれず退学する修羅場です。
一部のアカデミックな知識が必要な仕事に就きたい人は避けて通れない道です。また、移民を本気で考えていて、移民点を荒稼ぎしたい人にもおすすめです。大学を卒業して+15、オーストラリアで92週間学ぶと+5点、都市部ではない大学で学ぶと+5点。学歴だけで移民ポイントが25点も稼げてしまいます。
オーストラリアは良くも悪くも学歴社会です。それゆえに大卒保持者強しです。就職活動でも強いし、給料面での待遇も期待できます。
しかし、近年大卒資格保持者が溢れかえっていて、大卒神話が崩れ去っていることも事実です。上の段落と矛盾しているのではないか?と思われるかもしれません。ボランティア活動を多くしたとか、インターンに積極的に参加した、とか在学中の行動量で差をつけた人が大卒神話の恩恵を受ける傾向にあります。大卒というステータスの単純保持では移民点以外恩恵が無いため、大学に進学するかしないかは慎重になりましょう。
【AQF7まとめ】
・就活ではインテリ現地人と同じ土俵で戦える
・移民点を荒稼ぎできる
・大卒保持者が近年爆増しており、差別化が鍵
・AQF8以上は専門職に就きたい人向け
AQF8はHonor Degree / Graduate Diplomaと言って日本には無い学位です。学士号以上修士号以下といえば、Advanced Diplomaのような中途半端感が出てしまいますが、その1つ上のMasterに進むための布石コースとして履修するのが一般的です。
AQF9のMaster (修士号)やAQF10のPhD(博士号)を取得して、アカデミックな世界でキャリアを積みたい人向けの学位がAQF8だと思ってもらえれば良いでしょう。
各科目の教員、技術者など高度に専門的な職につくためにはAQF9以上が求められる場合が多いです。
【AQF8以上まとめ】
・専門職に就きたい人向け
・まとめ
いつもよりも長めの記事でしたが、一概して言えることは、どのレベルの学歴を作るにしてもまとまったお金がかかるため永住・キャリア戦略を立ててから動くと良いという点です。コスパもよく、永住と就職の大抵の夢を叶えてくれる魔法の学歴はLev5のDiplomaであるということは本記事で一番強調したい内容です。
それでは本記事の内容が皆様の役に立ったことを祈って、
次の記事でお会いしましょう!
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