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アクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT)で「ダメな自分」という思考を無力化する

ゆうです。

英語の勉強をしているとき、「私はダメ」という考えが浮んでくることはないでしょうか?

このような考えが浮ぶと、なかなか勉強に集中できません。

「ダメな自分」という考えを無力化できる方法があります。

これからちょっとした実験を行います。

まず、以下の文字を見てください。

私はダメ
オレはダメ
僕はダメ

今、どのように感じたでしょうか?

胸の奥がギュっとなったり、胸が重くなったりしたかもしれません。

では、タイマーを用意してください。そして、タイマーを30秒にセットしましょう。

今から、「私はダメ」または「オレはダメ」または「僕はダメ」(普段自分が自分を呼ぶことばに合わせてどれかを選んでください)という言葉を30秒間で、できるだけ早口で言って下さい。

それでは、タイマースタート!

まだ遅いです。もっと早く言ってください


まだ遅いです。もっと早く言ってください


タイマーが鳴ったらおわりです。


お疲れ様でした。

それでは、もう一度、以下のことばを見てください。

私はダメ
オレはダメ
僕はダメ

どうでしょうか?何か変化はありましたでしょうか?

もしかしたら、高速で繰り返し言う前よりも苦しさが減っているかもしれません。

「私はダメ」または「オレはダメ」または「僕はダメ」は、ただの文字、ただのことばに過ぎません。しかし、言葉を理解する人間は、このことばに感情を紐づけてしまいます。感情をくっつけているから、このことばが浮んだときに苦しくなるのです。

当たり前ですが、言語を使わない猫や犬は「私はダメ」または「オレはダメ」または「僕はダメ」という文字を見て落ち込むことはありません。

「私はダメ」または「オレはダメ」または「僕はダメ」を高速で繰り返し言うことで、ことばに紐付けられている感情を、ことばから一時的に切り離すことができます。

今ご紹介した「早口ことば」エクササイズは、アクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT)に用いられているエクササイズの1つです。

ACTは、心理療法の一種で、心理的柔軟性を高めることで、行動を妨げる思考や感情にとらわれることなく、自分らしくイキイキと毎日を過ごすことを目指します。

具体的には、カウンセリングや毎日の実践を通じて、自分の中の「今、この瞬間」の思考や感情を受けいれ(アクセプタンス)ながら、自分が大切にしているもの(価値)に向かって行動する(コミットメント)ことを目指します。

ACTは、さまざまな精神的な苦痛やストレスに対処し、心の健康を向上させるための有用なツールとして広く利用されています。さまざまな研究から、ACTは、自己受容と自己成長を促し、より満足度の高い生活を送れるようにする効果があることがわかっています。

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