「再生可能エネルギー」「環境再生型農業」の「再生」って、どういう意味?
「再生可能エネルギー」の「再生」って、どう言う意味でしょうか?
日本語で「再生」というと「一度使ったものを、再生利用すること」の意味になります。
でも、「再生可能エネルギー」は「一度使ったエネルギーをもう一度使えるエネルギー」の意味ではありません。
「再生可能エネルギー」は、英語では、「renewable energy」。
この場合の「renewable」は、
・自然そのものから枯渇することなく生み出される。
・使っても、自然が補充してくれる。
と言う意味です。
つまり、「renewable energy」は、「使っても自然がまた供給してくれるエネルギー」ということになります。
では、「環境再生型農業」はどうでしょうか?
実はこの場合の「再生」は「renewable」ではなく「regenerative」になり、英語では「regenerative agriculture」。
この場合の「regenerative」は、
・回復させる
・改善する
と言う意味になります。
「regenerative agriculture」は、「土壌や生態系が回復する農業」の意味です。
同じ再生で意味が異なり、且つ、一般的に日本語で使われている意味とも異なるのでややこしいですね。でも、再生の意味が、必要なものを(人間が愚かな消費をしても)自然が与え続けてくれる、毀損されたものも回復は可能、と捉えることができると、何となく希望が持てそうな気がしてきます。考えてみれば、日本語の「再生」には、「癒し」と言う意味もあります。
なぜこんなことを改めて確認したかと言うと、unearthodoxという団体のネット記事「Rooted in Wisdom」を読んでいて、さっぱり分からなかったからです。
非常に哲学的な内容なのですが、テーマとなっている「再生」の意味を再確認したら、なんとか30%くらいは分かるようになってきました。
異なる「先住民やコミュニティー」が過去から持っていた知恵を「再生」することが如何に重要か。それを理解するためには、なぜ「ローカリゼーション」が必要か。とりわけ、過去に植民地化されたことで記憶と知識を上塗りされた人々にとって先祖が持っていた物語りを取り戻す場合においては尚更であること。そして、それらの考察が、暗闇の中でもより良い変化を感じて捉え、構築可能な個々人にとって適切な未来のビジョンを再発見することになり得ると言う希望。
秋の夜長に考えてみても良い課題のように思います。
unearthodoxは、WWF創設者の一人でロレアル一族でもあるLuc Hoffmannが作ったLuc Hoffmann Institute から独立した組織です。