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EUDRで許されないマスバランス認証

EURACTIVの記事が本当なら、驚いたことに、EUDRではマスバランスは許されないようです。

EUDRでは、対象となるコモディティで完全なトレーサビリティと持続可能である証明が必要です。しかし、マスバランスは、認証品と非認証品が混ざることを前提に、その割合で認証品として認める仕組みです。
パーム油の場合、収穫後24時間以内に搾油が必要なこともあり、比較的畑に近いところに搾油場があります。ローリーやタンカーで運ぶので、混ぜざるを得ない状況が殆どです。そのため、全てが認証畑からのパーム油というのはまだまだ少数です。そのような状況でも認証を広めていくために考えだされたのが、マスバランス認証です。勿論、未来永劫マスバランスで良いはずもなく、100%を増やす努力は必要です。しかし、ひとっ飛びにはできません。

この、深い思慮から生み出されたアイデアが全否定になるのであれば、小農園切り捨て法案と言われても仕方ないと言えそうです。
まだ、細かなところは決まっていないようで、延期されたこの一年で考慮される可能性は残っているとは言え、当初はこれで行こうと決めた人は、生産国の現場を見たことがあるのでしょうか?
世間知らずにも、程があります。