KIRIN・プラズマ乳酸菌、売上500億円に向けた成長戦略は?
キリンホールディングスは「酒類・飲料事業」「医薬事業」「ヘルスサイエンス事業」の3つ事業領域を展開しています。その中で特に注力しているのは「ヘルスサイエンス事業」です。
人口減少・嗜好の多様化による「酒類・飲料事業」が市場縮小する中、健康価値を軸とした事業への転換に向けてヘルスサイエンス事業の1つ「プラズマ乳酸菌」に注力してます。
「ヘルスサイエンス事業」2027年の目標としてプラズマ乳酸菌売上収益500億円を設定しており、2023年は売上目標の200億円を達成し”免疫ケア”市場は確実に広がってます。
ヘルスサイエンス事業では売上規模を追うだけでなく、事業利益率15%と高収益の体質を目指していますがどのように達成していくのか?
その道筋をみていきましょう。
プラズマ乳酸菌とは?
「プラズマ乳酸菌」はpDCに直接働きかけられる世界初の乳酸菌で、健康な人の免疫機能の維持をサポートする機能を2012年に世界で初めてKIRINが発見しました。
そのメカニズムは、「プラズマ乳酸菌」が「免疫の司令塔」pDCに働きかけ、免疫細胞全体を活性化することでカラダの防御システムが機能します。
2020年に日本で初めて、免疫機能で機能性表示食品として受理され「免疫ケア」の価値浸透が加速度的に進みました。
2024年現在ではキユーピー「酢酸菌GK-1」、アサヒグループ食品「L-92乳酸菌」が機能性表示として免疫機能で受理されていますが、あまりパッとしません。
どうしてキリンホールディングスが免疫領域において圧倒的な成功を収めているのかというと、その事業戦略によるところが大きいです。
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