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日清食品「完全メシ」ってなぜすごい?

富士経済の市場完全栄養食の国内市場は2022年では144億円ですが、2030年予測546億円にもなると言われています。

その飛躍的な市場成長を牽引するのが、2022年の日清食品による新ブランド「完全メシ」です。
なぜ完全メシがすごいのか見ていきましょう。

日清食品「完全メシ」とは?

「完全メシ」は日清食品の新規事業として推進している、33種類の栄養素とおいしさの完全なバランスを追求した食品ブランドです。

引用元:日清食品2022年決算資料

「完全メシ」ブランドの新商品5種としてカップ麺やカップライスを22年5月末に発売。
完全メシブランドの初年度(2022年期)の販売目標は30億円を達成しました。2023年期はさらに販売を拡大し60億円目標、2024年期は100億円の達成を目指す計画となっています。

引用元:日清食品2022年決算資料

「完全メシ」ブランドを開発した背景として、日清食品・常務取締役の藤野誠氏のインタビューでは「肥満・栄養の偏り・老化によるフレイルといった健康課題」を理由に開発したと答えていました。

――どのような背景から「完全メシ」を開発したのでしょうか。
オーバーカロリーによる肥満や若年層を中心とした栄養の偏りに起因する低栄養、老化とともに生じるフレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)など、健康そうに見えても実は色々な問題を抱えていることがあります。こういった現代ならではの食の課題を解決したいとの思いから、この新規事業をスタートさせました。行動変容を起こすことなく、栄養バランスが整った食事を摂ることができれば未病対策に繋がり、医療費の削減にも貢献できるのではないかと考えています。

日本食糧新聞

カップヌードルなどのジャンクフード=不健康な食事という消費者のイメージが少なからず存在しますが「完全メシ」のように健康的な食事に変革できればカップヌードルを超える国民食になりうるポテンシャルを持っています。

現在、「完全メシ」の売上拡大に伴い、カップ麺系「完全メシ」だけでなく、定期宅配便(DtoC)の「冷凍 完全メシ」を販売し、どんどんラインナップを拡大しています。
その勢いは日清食品だけにとどまらず、グループ会社やパートナー企業との連携によりデリカ、歌詞類、社員食堂などBtoBtoCでも完全メシの広がりを見せています。

引用元:2022年決算資料

そんな「完全メシ」を含む「完全食事業」は、直接消費者に販売する「BtoC」だけでなく「BtoBtoC」にて企業コラボ・社員食堂へ素材を提供する事で、「完全メシ」経済圏を拡大しています。

引用元:中長期計画

今回は「完全食事業」でいくと非常に広い範囲になるので、「完全メシ」ブランドで展開されている食品事業(BtoC領域)に絞って「すごい点」を見ていきます。

専門家の解説記事として、当記事評価いただいています!



日清食品「完全メシ」のココが、すごい!

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