なるほど、DHA・EPA製品開発ガイド【市場、顧客ニーズ、素材、トレンド】
食品メーカーで商品開発をしている方、個人でDHA・EPA製品を作ってみたい方などに向けて、サプリメント開発がサクッと理解できるガイドラインです。
DHA・EPAとは?
DHA・EPAはヒトの体内ではほとんど作ることができないため、食事から摂取する必要がある必須脂肪酸の一種。
魚の油に含まれ、イワシやサバなど青魚に豊富に含まれています。
「記憶力のDHA」「中性脂肪のEPA」と呼ばれることもあります。
「記憶力のDHA」は脳の発達促進機能があり、子供向けの成長期サプリ、育児用粉ミルク、記憶力向上機能を持つサプリメントで採用されています。
「中性脂肪のEPA」は肝臓から血液中に中性脂肪が出て行くことを防ぎ、また血液中の中性脂肪が消えていくことを促すことで、中性脂肪を下げる機能があると言われており、中性脂肪を下げる機能を持つサプリメントで採用されています。(参考:大正製薬)
DHA・EPAの様々な機能のうち、大きな市場を占める「脂肪・コレステロール値改善」「認知機能サポート」に絞って紹介します。
DHA・EPAに関する市場情報
DHA・EPAの市場規模
DHA・EPAを配合したサプリメントは「中性脂肪値・コレステロール値改善」「認知機能サポート」が主な市場です。
・「中性脂肪値・コレステロール値改善」
富士経済の2019年レポートによると、2019年の市場規模は約500億円と試算されています。
生活習慣病予防サプリメント(中性脂肪値・コレステロール値改善、血糖値改善、認知機能サポート、高血圧予防)の中では最も市場規模が大きいことから、多くの健康食品メーカーが参入しています。
・「認知機能サポート」
富士経済によると2022年の市場規模は278億円と試算されています。(2021年比104.9%)
高齢者人口の増加に伴い、認知機能サポートへの期待が高まっていることを背景に、多くの企業が参入し市場拡大が続くと言われています。
DHA・EPAへの生活者(顧客)の関心・ニーズ
・DHA・EPAの摂取実態と商品ニーズ
TPCマーケティングリサーチの調査によるとDHA・EPAに期待する効果として以下の結果でした。
1位:記憶力改善
2位:血管の改善
3位:老化予防・アンチエイジング
「認知・記憶力向上」は DHA・EPA が不動の地位でした。
・認知・記憶力に関する調査
マイボイスコムの調査によると自身の認知機能が気になる人は約56%と非常に高く、世代としては50~70代で高い傾向でした。
また、直近1年間に、認知機能を維持・サポートする健康食品やサプリメント等を利用した人は1割強で、まだまだ十分な利用は進んでいない状況です。
・30歳以上の男女1,000人に、中性脂肪に関するアンケート
中性脂肪.jpの調査によると中脂肪脂肪を下げるために実践していることで多いのは「日常的な運動」「食事量を減らす」という結果で、サプリを飲んでいる人は10%ほどでした。
DHA・EPA製品の主要プレイヤー
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