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森永製菓・inゼリー 売上500億を目指すブランド成長戦略とは?

◆更新内容
2024.7.6
「inゼリー」の新製品について解説しました。

2024.10.14
プロダクトミックスの狙いを解説しました。


森永製菓のドル箱「inゼリー」

森永製菓・in事業では「inゼリー」「inバー」を中心に、スポーツシーンや朝などの時間のない時にいつでも手軽に栄養を補給できる商品群を展開しています。

引用元:公式サイト

同ブランドは簡便性と栄養補給をコンセプトにしており、中でもinゼリーは「10秒チャージ、2時間キープ」というキャッチフレーズで、パウチ入りゼリー飲料を世の中に広め、市場を築いてきたブランドです。

森永製菓の中で「in事業」の位置付けを見てみると、まさに「ドル箱」と呼べる存在です。

森永製菓売上1943億のうちin事業売上は306億(FY2023)と16%ほどにも関わらず、森永製菓利益全体152億に対してin事業利益70億とほぼ半分を占め、同社の柱ともをいえるブランドです。

引用元:2023年3月決算資料

in事業の構造に目を向けると「inゼリー」「in BAR」「in 新ブランド(キャンディ、チョコレート)」「ウイダープロテイン」「ウェルネスブランド」から構成されています。
栄養補給コンセプト「inゼリー」以外に目を向けると、プロテインバー、プロテインなどスポーツ、アスリートへ展開する製品が多くなっています。

これは元々森永製菓が健康事業に参入することになった際、お菓子のイメージから離すためにアメリカのプロテインブランド「ウイダー社」と提携したためです。
元々「inゼリー」にもウイダーのロゴがありましたが、現在はロゴはなく「in」ブランドとして展開しています。

引用元:IR DAY資料

in事業売上は306億(FY2023)のうち、ほとんどを占めるのが「inゼリー」ブランドと推定されます。「inゼリー」単体で300億近く売上があるにも関わらず、前年比で114%成長と過去最高売上高を2023年は更新しています。

引用元:2023年3月決算資料

さて、inゼリーブランドが絶好調な理由は、何でしょうか?


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