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完全栄養食の競合分析【ベースフード、日清食品、オルビス】

完全栄養食とは?

「完全栄養食」の明確な定義はありませんが、「日本人の食事摂取基準」に示された必須栄養素をすべて含んだ食品で、1食分で1日に必要な栄養素の約3分の1が摂れるように設計された食品を「完全栄養食」と呼んでいます。

完全栄養食の市場規模

2022年の完全栄養食の国内市場規模は、食事に対する健康意識と簡便性の高い食品需要の高まりから、約144億円まで拡大しています。

画像引用元:PR TIMES

食品業界の中でも成長市場の1つとして注目されており、富士経済によると2030年には546億円と予測されています。

市場を大きく牽引するのは「BASEFOOD」「日清食品の完全メシ」など、食事としての価値を有する美味しさと栄養を両立した完全栄養食です。

一方で、Huel、COMP、ディアナチュラONE-sなどの、飲料形態でサプリっぽいの完全栄養食はあまり存在感がありません。

というわけで、主食系の完全栄養食を提供するメーカーに絞って、競合分析を進めていきます。

各社ポジショニングは?【競合分析】

直近の決算資料を見ながら、各社ポジショニングを整理していきましょう。
調査対象は、ベースフード、日清食品、オルビスの3社としました。

ベースフード

BASEFOODは2024年2月期で売上148.7億円を突破し、2025年は190億円を目指しています。

引用元:ベースフード2024年決算資料

国内の完全栄養食市場を牽引するパイオニアで、シリーズ累計販売数2億袋突破。

店舗から自社ECへ引き上げることにより定期購入者数は21万人を突破し、ダイエットやボディメイク中の方はもちろん、一人暮らしで自炊をしない方や忙しく働くビジネスパーソンの人に利用されています。(参考:PR TIMES)

引用元:ベースフード決算資料

「BASE BREAD」だけでなく、BASE FOOD Deliシリーズとして冷凍食品や、2024年には即席麺タイプの「BASE PASTA ソース焼きそば」、「BASE Pancake Mix」を新発売するなど、BASE FOODブランドで様々な商品群を展開しています。

日清食品・完全メシ

日清食品は新規事業として「完全メシ」に力を入れており2023年度は売上50億円を突破。
2025年度に100億円を目指しており、ベースフードの背中を追いかけています。

2023年決算資料から引用

完全メシは自社だけでなく、他分野食品メーカーとも協業を行い、積極的な認知拡大をおこなっており、あらゆる販路での流通を狙っています。

2023年決算資料から引用

BtoB、BtoCともに一気に攻めており、大企業のスピード感とは思えないスピードで事業展開しています。

オルビス・完全食おにぎりブランド『COCOMOGU(ココモグ)』

オルビス・完全食おにぎりブランド『COCOMOGU(ココモグ)』は冷凍完全食おにぎりのD2Cサブスクブランドです。

POLA・ORBISホールディングスの中長期計画であるVISION2029では「連結売上高 3,000億円」を達成するための方針として「新価値を創出し、事業の領域を拡張」を挙げており、その1つとして立ち上がった事業です。

日本経済新聞によると、 5年のうちに年20億〜30億円の売上を目指すとの事。

オルビスは、素材由来の栄養素を活かした「完全食」という新しい価値を提案することで、競争が激しい完全栄養食市場において独自のポジションを築こうとしています。

まとめ

各社ともに、完全栄養食市場でのポジショニングを確立するために独自の戦略を展開しており、今後の市場動向が注目されます。

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