人力VOCALOID制作後記(2020年8月~2021年3月)
2020年度に投稿した人力VOCALOIDを振り返ります。
1. 私、負けない!~ハルカのテーマ~
最初に投稿した人力ボカロ作品。メカPのブロマガを参考にVocalShifterとREAPERで制作しました。素材はCDの「ステキハピネス」と「I'm yours」を用意しましたが前者はコーラスが残るために使いづらく、後者ばかりを使っていたように思います。
最初の作品ということでやはり完成度は低いです。母音と子音の合成ができていなかったり、音程の上下がガクガクになっていたり。リバーブでごまかそうとしていますがそれも強くかけすぎて不自然になっています。とはいえ初挑戦にしてはよくできたものでしょう。「メカPのおかげ」ですね。
ちなみに、本作から「キラキラしちゃって~」までの映像はランティスの試聴動画をイメージしたもの。「SWEET♡STEP」からはフォントやレイアウトを多少は工夫するようになりました。
制作を終えて「人力ボカロは大変すぎる。あたまおかしい」と知った私は、二度と作るものかと決心するのでした。
2. First Stage
はい、2作目です。「アイドルマスター」(無印)の楽曲で一番好きな「First Stage」を灯織に歌ってほしいと思い作りました。素材は「ヒカリのdestination」と「虹になれ」です。
灯織の歌声は個性が強いため「らしさ」は十分に再現できたと思いますが、やはり音のつながりがカクカクしていてなめらかさに欠けます。いつかリメイクしたいですね。そのときはREM@STER-Aにするのも悪くない。
3. キラキラしちゃって My True Love!
春香人力2作目。プリキュア5のEDです。前回はCDの素材でしたが、今回はより綺麗に抽出できるOFAの素材を使いました。「GO MY WAY!!」「My Best Friend」「READY!!」「CHANGE!!!!」の4曲です。
たしかピッチカーブの編集を覚えたのがこのころでした。素材が増えたこともあり、音のつながりはいくらか自然になったように思います。しかしまだリバーブが強い。あと、白状するとこれまでの作品はミックスの段階でまともに音量の調整をしていないため音割れがあったかもしれません。ごめんなさい。
4. Ready Go!
春香人力3作目(10月17日に完成)。ミワのいぢさん主催の合作に投稿した作品です。素材は前回と同じ。
「Ready Go!」はアニメ「ポケットモンスター」(無印)最後のOPで、歌詞もそれに合わせるように「これまで」と「これから」に向けたものとなっています。そういう意味でこの「天海春香学会合作 Vol.2」にはふさわしい選曲ができたと思いました。
5. RUN! RUN! RUN!
ワンピースのEDです。ちょうど制作しているときに「Just be myself!! 如月千早」がミリシタに登場し、そのイラストがぴったりでしたから拝借しました。
この作品からピッチ編集もREAPERで行っています。VocalShifterで音程を変えると機械のような(ボカロっぽい)音声になりがちですが、REAPERの「élastique 3.3.x Soloist」ならかなり自然なピッチシフトができることをるぺあさんのブログで知りました。ありがとうございます。
このときの反省点は素材の選曲。OFAから「GO MY WAY!!」「隣に…」「READY!!」「CHANGE!!!!」「Brand New Day!」の5曲を使用しましたが時期や雰囲気にずれがあり、これがところどころで違和感の原因になっていたように思います。それぞれは優秀な素材なのですけどね。
6. SWEET♡STEP
春香人力4作目。みおはすP主催の第1回アイマス人力歌謡祭に参加した作品です。選択したテーマは「冬」。「南半球は夏」とか言わない。バレンタインデーはヨーロッパの文化だから冬!ヨシ!
素材は前回の反省をふまえて「READY!!」「CHANGE!!!!」「自分REST@RT」「Brand New Day!」の4曲を中心に使用しました。どうしても足りない音にだけ「My Best Friend」も使っています。
有声子音を無声子音で代用したり、子音を削って別の子音に加工したりすることを覚えたのがこのころです。素材をうまく使えるようになったという手応えがありました。予想を超える反響をいただけたこともあり、思い出深い作品です。
7. Understand? Understand!
シャニマス人力2作目にして最初のデュオ人力。「U?U!」とひおめぐ(めぐひお?)の組み合わせにティンときたので歌ってもらいました。意外と共感の声をいただけてうれしかったです。
素材は「First Stage」と同じ「ヒカリのdestination」「虹になれ」の2曲。ユニット人力はソロよりも大変ですが、やはりパートの入れ替わりが楽しいです。メグル・ハチミヤの「Delicious! Delicious!」がお気に入り。(映像で名前を英語表記にしたのは「Meguru Hachimiya」と書きたかったからだったりします。)
8. あの日のナミダ
MASTER ARTIST 3より雪歩の曲です。「Catch the shiny tail」のその先にいる真乃をイメージしました。
Aメロ・Bメロはところどころ音のつながりがカクカクしてしまいましたが、力強さや疾走感は十分に演出できたと思っています。サビのバックグラウンドボーカルがお気に入り。
9. ゲンキトリッパー
放クラ人力シリーズ1作目。「ゲンキ」で「COOL&BITTER!」な「ゲンキトリッパー」を歌ってもらいました。果穂はしっかりしているからな。
以降の3作品はすべて「夢咲きAfter school」「太陽キッス」の2曲が素材です。ロングトーンが少ない、ノイズが多いなどの問題があり、特に「ゲンキトリッパー」は切り貼りに苦戦しました。いつかリメイクしたい作品です。
10. DIAMOND
放クラ人力シリーズ2作目。トップアイドルにふさわしい「DIAMOND」を歌ってもらいました。映像は未来の夏葉をイメージして「アルティメットマーメイド」の写真にしました。
イントロとアウトロの「Shine」は「世界は Shiny Blue」の「Shiny」が素材です。適当な素材があって助かりました。
11. 無限マイセルフ
放クラ人力シリーズ3作目。原曲はダンボール戦機WARSのOPです。もともとデレマスの「One Life」をカバーしてもらうつもりでしたが、これは樹里が歌うものではないなと思いこちらにしました。「教室から見上げた空」「チャイムに区切らせるな」といったフレーズが放クラらしい。
Aメロ・Bメロは音程が低いためかなり無理をさせてしまっていますがサビはお気に入りです。特に「轟かした声で」の部分は樹里の叫ぶような歌声をかなり再現できたのではないでしょうか。
12. Brand new!
トリオ人力に挑戦した作品です。デレステの「Brand new!」はあかり・あきらの柔らかい歌声につかさ社長のクールな歌声が映える楽曲なので、これを雪歩・春香・真で再現してみようと思いました。彼女たちの「始まり」にあたるアニメ「アイドルマスター」第3話「すべては一歩の勇気から」をイメージしています。
ソロパートはうまく作れたと思いますが問題はユニゾン。3人の音声素材をまとめて切り貼りする作業は退屈で細部がおろそかになってしまうため、3人程度なら1人ずつ作るほうがクオリティとモチベーションの両面で効率的だと感じました。この反省は「七彩ボタン」に生きています。
13. 七彩ボタン
アルストロメリア meets 竜宮小町。素材は「アルストロメリア」と「ハピリリ」です。2曲とも「七彩ボタン」にぴったりでした。
パート分けはM@STER VERSION準拠で伊織→甘奈、亜美→甜花、あずさ→千雪としましたが、ゲームサイズにした都合で甜花ちゃんのソロパートが1つだけになってしまいました。ごめん。
地味に苦慮したのが映像のレイアウトで、3人のイラストを1列に並べると誰かをセンターにすることになります。竜宮小町にならいセンターを伊織(甘奈)にするか、アルストロメリアのセンター(バックセンター?)である千雪さんにするか悩ましい。そこで画面を十字に4分割することにしました。傾きの強い甘奈のイラストもしっかり入れられて一石二鳥です。
「七彩ボタン」は軽快なダンスも魅力です。いつかアルストロメリアにシャニステ(?)かなにかで踊ってほしいですね。あるいはMMDで再現してもらえたら泣いて喜びます。
以上、2020年度の振り返りでした。これからもぼちぼち作っていきます。