読書記録:思い通りに速く書ける人の文章のスゴ技BEST100/山口 拓朗
某委託事業管理などを仕事として行っておりますが、
この本、全事業者に読んでいただきたいくらいです。
それくらい、文章を適切に書くためのコツが示されています。
これに倣って、諸々の文書を作成してくれれば、どれだけ私の時間が浮くか・・・
個人的にも参考になった部分があって、
それは
(1)翌週、という表現は、「今」を基準には書けない。
ということ。
当たり前のような気もするのですが、そう言われてみると、確かに書けないな、と腑に落ちるところです。
それと、もう一つ。
(2)節(1つ以上の述語を含む複文)が先、句(述語を含まない文節、最小単位)があと。
長い修飾語・大きな状況が先、短い修飾語・小さな状況は後。
ということです。
これも当たり前のような感じを覚えるかもしれません。
「昨日買った」「A4サイズの」「白い」「鞄」
みたいな並べ方。
例文では
2024年の秋<大状況>、創業直後のスタートアップ企業から<中の大状況>、私は<中の小状況>、社外取締役に<小状況>推薦された。
とあります。
(p145)
すぐに出てこないながら、文章術の本は何冊も読んでおり
目新しいものはだいたいないのですが
この2点は参考になりました。
ただ、
申し訳ございません
取り急ぎ
(p177)
ご連絡を差し上げます
(p181)
ご連絡させていただきます
(p195)
は正しくないし、用法が違うかもしれません。
※申し訳ない、がもともとの言葉なので、申し訳ありません、か、申し訳”が”ございませんとするべきと思われる。
※「取り急ぎ」は、「まずは」の意味で使う場合があるので、その後に(少々時間が経過してもいいので)追加の連絡をするように、と説明があるとよいと思われる。
※連絡はプレゼントではないので、連絡いたします、が正しいと思われる。
(参考:「ご連絡いたします」の正しい使い方と注意点を解説 https://forbesjapan.com/articles/detail/72146)
※させていただく、は一般に許可を求める文章なので、この場合付けるものではないと思われる。ただし(マナー的にあまり例はないかもしれないが)、誰かから連絡先を聞くなどして、連絡する場合は、あってもよいと考える。
もとい。
本としての完成度は高いです。かなり。
これを読めば、公向けに提出・開示する文章も、適切なレベル感で書けそうです。
文章を書かれる方ぜひ、お手にとってみてください。