牟田陽日作陶展と推し活
🍵現在私は酷い喉風邪を引いて、咳が止まらず発熱を繰り返しているので仕事を休み自宅療養中です🤧💦
今ちょっと咳が収まったので大急ぎで打ってます。この記事は先日準備していたものを微調整して投稿しています。
🍵横浜に独自のやきものという財産を残した宮川香山を
推し拡げんと活動するnoteにようこそお越しくださいました🥰🥰
🍵今回は現代陶芸家の牟田さんという女性の方が制作した作品を、9月2日に見に行ったのでそのご報告と、現在の私の推し活についてをつらつら綴っていきます。
いつも通り、お好きなチャプターからご覧ください💡
牟田陽日作陶展
牟田陽日さん、「むたようか」さんと読みます。
難しいお名前。いかにも陶芸家なお名前です🥰
2024年8月28日~9月3日まで、丸善日本橋店3階ギャラリーにて行われた「山入り」という作陶展です。
撮った写真のブログ掲載許可も取りましたので心置きなく…
こんな感じの作品が見られました。
9月1日にご本人がいらしてギャラリートークもされていたようです。行きたかった……
作品の販売も行っていて、12万から50万、大物はそれ以上、という価格帯だったはずです。(しっかり全ての価格も見ておけば良かったです。作品の細部にばかり目が行ってしまって)
牟田さんのプロフィールが掲示されていたので、一部写し書きをします。
牟田陽日さんプロフィール
1981年東京都渋谷区生まれ。
2008年ロンドン、ゴールドミスカレッジ、ファインアート科卒業。
2012年石川県久谷焼技術研修所卒業。
現在、石川県能美市にて工房兼住居を構える。
陶磁器に彩色を施す色絵の技術を主軸に、日常的な食器、茶器などの美術工芸品からアートワークまで多岐に渡り制作。
現代の自然に対する意識の在りようをテーマに、動植物、神獣、古典図案等を再構成し色絵磁器に起こしている。
日本の美感、工芸、アートの間を相互に交信するような作品制作を目標とする。
展示会歴はいっぱい並んでいたので国名だけ。日本各地は当然のように、イギリスや韓国、台湾、シンガポールなどにも出品。
受賞歴は
2012年伊丹国際クラフト展「酒器・酒盃台」優秀賞
2016年「第11回パラミタ陶芸大賞展」大賞
「山入り」感想
今回の『山入り』作陶展では、アートワークの比重が大きい作品がメインに展示されていたように思います。
日常使いの食器や茶器などの美術工芸品も作るそうですが、(今回展示が行われたアートギャラリーに隣接する丸善の本屋スペースで民藝の本を購入し読んだので視野が拓けました)
展示されていた茶器やぐい呑みの口縁がいたく不味そうな形をしているのがとてもひっかかりました。牟田さんは使用感をあえて無視している。
この謎を解くべく、展示場で同時発売されていた牟田さんの愛読書である
柳田国男の『山の人生』も読んでみました。
柳田氏が、日本の古来よりの民間伝承、幽玄なる不思議な物語を、極めて実地的に、伝承当時の書物や科学知識なども鑑みた、とても冷静な観測とそしてとびきりの好奇心を持って語るさま、これにはとにかく圧倒されました。
これら柳田節で語られる数々が、牟田さんの創作意欲に火を点けたのは間違いなく、天地自然の荒々しさと神々しさ、そしてそれらに翻弄されまたその恩恵を享受してきた人間の雄叫びのような生が、くだんの作品すべてに見られる外形の無造作な印象に繋がるようです。
とにもかくにも久谷上絵が精緻で美しい。香山の美的感覚に近いものを感じます。金銀の入れ方などもなんと効果的か。
今後も、このお方に注目していきたいと思います。
一度足を止め前後を振り返る
大きく蛇行しながら進む私の推し活は、ちょうど転換期を迎えたように思われます。
出来ることを探しつづけ、自分の限界に打ちのめされ、私は自宅の丸ソファで何ともなしに座っていました。
そんな私にみかねて、旦那さんは、加熱たばこを一服すると、ゆっくりと話しだしてくれました。
私の活動の目的は、香山を忘れないでという気持ちです。それは既に他の人の手によって達成しているから、私がすべきは素の香山を見る。その視点は、旦那さんに指摘されるまで私の中にありませんでした。
史料によって、初代香山は小物類を多く作っていたとか、茶器は殆ど作らなかったとか、逆に雑器を大量生産していたとか、情報がバラバラです。
実際ネット販売されている香山作品は、真贋が怪しい中途半端な造形や色彩の物で溢れかえっています。私は落款などの鑑定眼がないので、あれら全てが贋物と断言はできないのですが。
香山の物語は限られている。語り部の前当主博明さんは亡くなり、眞さんはお会いしてお話を伺うのがとても難しい。
講演会や資料文献で見かけた素の香山に関する物語はあらかたこのnote記事で触れています。私の小説が受賞し出版までこぎ着けられれば、また様子も変わってくると思うのですが……
横浜で現在活動している陶芸家さん達は、荒井さんのように別の窯で修業しておられ、直接横浜焼の歴史とは無関係な人が殆どでしょう。これは現時点の憶測ですが。
横浜焼の定義、眞葛焼の未来、横浜の陶芸家さん。それらは似たカテゴリに見えて、全て別の話題なのです。
「美術」「美術工芸」「工芸美術」「工芸」「民芸」の全て、意味が違うように……
名称を細分化して記号化することを、柳宗悦は嫌いました。
血の通った、生身の人間が時間を注いで編み出した形、その価値観にそぐう作陶を、眞葛焼はしてきたのです。上下関係ではない、まるっと横浜の陶工が集うメッカに、眞葛焼がなれたなら……
私にできることをします。人の話をよく聞いて、取り入れ、次に繋ぐ。
そのうちに何か新しい事が、見えてくるかもしれません。
陶芸家マップ
旦那さんのアイデアを、早速絵にしてみました。
現時点の星マークは3つです。