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粘土はどこにでもある?

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今日のひとり言

ゴールデングローブ賞のアニメ映画賞を受賞した、
宮崎駿監督の自伝的映画「君たちはどう生きるか」ですが、
サギ男のモデルが鈴木プロデューサーなのか高畑監督なのか、
一時期大いに賑わいましたね。

人生で最もやりたい事に伴走してくれる人って、簡単には見つかりません。

自分の創作を肯定する事もまた、
長年のキャリアをお持ちの宮崎監督にとって挑戦だったでしょう。
そしてそれは、
共に冒険の道を歩んできた友人たちの存在が、証明してくれたのでしょう。

宮川香山と養子の半之助

そういえば、「君たちはどう生きるか」の作中で、
主人公の眞人の新しい母は、実母の妹の夏子ですが、
家を守るため、相手の近親者と再婚することは当時ままある事だったようです。

初代宮川香山の虎之助さんは、ヱイさんを妻に迎えるのですが、
ヱイさんは元々、虎之助さんのお兄さん、長兄の長平さんの奥さんでした。
長平さん、そしてお父さんの長造さんが相次いで亡くなり、
ヱイさんは息子の半之助さんを連れて再婚したのです。

養子になった半之助さんの事を、初代香山は、とっても大事にしていました。
工房だけではなく、色々な所に連れ、海外の窯業地の視察も任せ、家督も譲ります。
のちの二代目宮川香山、半之助さんは初代と17歳差。横浜開窯時は13歳でした。

粘土はどこにでもある?


なんか映画の話からつらつらと家族の話になっちゃったので、
粘土の話は今回短めにしますね。

「陶芸に使える土って、その辺をほじくればいつでも取れるでしょう?」
と思っている方も、いらっしゃるようです……

六古窯と呼ばれる古くからの窯業地で、陶芸が盛んに行われているのは、
一つに、陶土が安定して取れるからです。
横浜は堆積岩の土地。陶土の原料になる花崗岩(これが風化した土を加工して粘土にします)が全然ないのです。

運搬手段がない時代。
香山は原土を求めて、関東一帯を2年も探し歩きました

どうりで、
「横浜で窯をやるのは無理でしょ。京都に帰りなよ」
と周囲の人たちから心配されるはずです。

粘土に関してはもっと掘り下げたいのですが、長文になっちゃうので今日はここまで。

次回は宮川香山の家族について書きたいと思います。


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参考にした資料:
「みなと横浜が育てた眞葛焼」発行 横浜市教育委員会(文化財課) 1989年
「宮川香山眞葛ミュージアムガイドブック幻のやきもの眞葛焼」編著 山本博士2014年
「かながわの自然図鑑① 新版 岩石・鉱物・地層」2016年
「初代宮川香山眞葛焼」編著 山本博士 発行 宮川香山眞葛ミュージアム 2018年

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