旧約聖書と新約聖書って何? 基本編
みなさん、こんにちは。
みなさんが今手にしている聖書はどんな聖書でしょすか?
表紙に「聖書」と書いてあったり、もしかしたら「新約聖書」と書いてあるかもしれません。
「旧約聖書」だけを持っているという人は珍しいかもしれません。
余談ですが、日本国際ギデオン協会という団体が配布している「新約聖書」を校門前でもらったという人も多いと思いますが、ギデオン協会という団体は、決して怪しい団体ではありません。
献金やボライティアによって聖書を配布し、宣教することを目的とした世界中に広がっている団体です。
聖書とは契約の書である!
先程から聖書や新約聖書、旧約聖書、ということばが出てきたのですが、
聖書は大きく「旧約聖書」と「新約聖書」に分かれています。
「旧約は旧教(カトリック教会)の聖書で、新約は新教(プロテスタント教会)の聖書。」
という説明がなされることがあるのですが、それは誤解です!
カトリックもプロテスタントも、旧約と新約の両方を収めたものを「聖書」と呼び、聖典(神のことばとしての権威をもった書物)としています。
「旧約」というのは「旧(ふるい)契約」ということであり、
「新約」とは「新しい契約」ということです。
旧約、新約の「約」という漢字がポイントです。
古い翻訳、新しい翻訳、「訳」ではありません。
旧約は、イエス・キリストが来られる前の神が人間の救いについて、人間と結ばれた「契約」のことです。
新約は、キリストが来られた後の契約のことであり、ここには一貫した「契約」、主題があります。
つまり、聖書とは神が人に与えられた「契約」「約束」の書ということができます。
旧約聖書
旧約聖書は39冊の書物からなり、イエス・キリストが誕生する以前に書かれました。
その年数は、およそ紀元前1,300年頃から紀元前400年頃までの900年間に渡ります。
そこには、古代イスラエルで生まれた律法、歴史、預言、詩、文学などが記されています。
アダムとエバやモーセなどの名前を聞いたことがある方もいると思います。
旧約聖書は世界の創造、人類の誕生、人間の悲惨、イスラエルの歴史、倫理、預言、美しい詩によって人間の真理、神の救いを知ることができます。
歴史や地理など、古代世界の出来事なので学ばないと理解できないことがありますが、この講座を通して少しづつ学んでいきましょう!
新約聖書
新約聖書は、27冊の書物が集められたもので、イエス・キリストの出現の後、紀元後50年から100年までの短期間に書かれました。
そこには、イエス・キリストの生涯を記録した福音書、教会の誕生、初代教会の歴史を綴った使徒の働き、キリストの弟子たちによって書かれた手紙や黙示録などの預言があります。
新約聖書をある程度読んで方は、4つの福音書で同じようなことが繰り返し書かれていることを不思議に思われたことと思います。
これは、それぞれの視点で書かれたものであり、私たちがイエス・キリストをより立体的に豊に知ることができます。
「黙示録」と聞くと、世界の終わりや怖いイメージがあると思いますが、その内容はイエスの救いによる世界の回復、天の御国の祝福など暗い世界にあって希望を告げるものです。
でも、そのまま読んだだけではよくわからないことも多いと思います。
まずは、福音書を読むことをお勧めします!
聖書の章と節
最後に、一点
聖書はだいたい万国共通の「章」と「節」で区切られています。
教会で聖書を読む時、また聖書の箇所を特定しようとするときに便利な住所のようなものです。
表記としては、「3章16節」などと書いたり、あるいは省略して「3:16」と書いてあることもあります。
この表記を見て「3時16分」と読みたくなりますが、
聖書のことばの後に「3:16」と書いてあったらそれえは「3章16節」と読みます。
例えばこんな感じです
これは、新約聖書の「ヨハネの福音書3章16節」のことばだ、ということです。
まとめ
以上のような66巻の書物の集まりである聖書は、その1,400年間に渡る長期間の形成とあらゆるジャンルを含む40人以上の著者が動員された多様性にも関わらず、そこには驚くべき統一性があります。
そこには、イエス・キリストを指し示すという唯一も目的が貫かれているからです。
つづけて、自分で聖書を読めるようになるためにこの講座を用いて学んでいただけると幸いです。