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お茶目な返事

祖父のなんともずっとぼけでお茶目なことを話そう。

私の祖父、90歳を越えている。
ここ数年、歳故かボケボケの傾向にある。
何ヶ月も会っていない孫の顔と名前がすぐに一致しないくらいだ。でも、まだ名前を言えば誰だか分かってもらえる。

そんな祖父の、非常にお茶目な一面が、私は大好きだ。

それは、祖父の「そうかやー」という返事の仕方。

例えば、祖父の通院の日。
祖父「今日は誰が病院に行くんだっけか?」
母「やだなぁ〜おじいちゃん。今日はおじいちゃんが行く日ですよ〜」
祖父「そうかやー」

この時の言い方が、そうだったんだー的なニュアンスで、人から言われたことを素直に受け取る言い方なのである。

祖父の返事のまず始めに言葉を受け取っている態度が、お茶目だ。

SNSで怒鳴った老人の話が特に断続的にバズるこの世の中。
人の悪い面ばかり(元来の性格やボケて怒りっぽくなったあたり、普段はそんなことのない人のことではない)が切り取られ、騒がれやすい世の中。

祖父の穏やかな返事の仕方が、在り方としていいなと、常々思っている。

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