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すばらしき★映画パンフの世界 ①でっかい!映画パンフ

はじめまして。映像制作会社・ランプの平田と申します。
映像のプロデューサーをしております。

みなさんは映画館で映画を見た後に売店で映画のパンフレット(以下、映画パンフ)を買われますか?

ぼくは素晴らしい映画を見た後には、なるべく買うようにしています。

映画パンフには、電子書籍では得ることの出来ない手ざわり・質感があります。また、手に取ってページをめくりながら、見た映画のことを想い出し、何度も反芻して味わうことができます。

映画は見た瞬間から消えていきますが、映画パンフは消えずに「紙」に定着して残ります。すばらしい映画パンフに出会うと、夢中になって読み始め、読み終えた時には、その映画の感動が倍増し余韻が長く続くように感じます。

もしかしたら、映画パンフは、「紙」に定着させるだけでなく、見終えた映画を永遠に脳内にインプットする「記憶装置」としての役割も果たしてくれているのかもしれません。

このコラムでは、ぼくが収集してきた映画パンフのなかから、とりわけ、すばらしい「KING OF 映画パンフ」を不定期連載でご紹介していきたいと思います。

今回は、サイズが「でっかい!」映画パンフをご紹介したいと思います。


「1900年」

上映時間が5時間を超えるベルナルド・ベルトルッチの大作!1993年のリバイバル公開時のパンフです。大作ゆえにパンフも巨大であります。

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ちなみに、サイズ感参照用の右下のマッチ箱は、「不思議惑星キン・ザ・ザ」リバイバル公開時に初日プレゼントでいただいたものです。ク〜!

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ざらざらとした感触の紙と、大きな判型を活用した大胆なレイアウト。
辻邦生、久世光彦、金子國義、、、と豪華な執筆陣による映画評も読み応えあります。

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すべてがゴージャズ、贅沢、さすがベルトルッチ!と思わせる映画パンフです。

ちなみに、↓こちらは1982年の初公開時(フランス映画社配給)のパンフです。表紙のデザイン違いで中身は一緒です。時代を感じますね。

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淀川先生の映画評が掲載されています。93年のリバイバル版の方でも寄稿されていたので、淀川先生のベルトルッチ愛&「1900年」愛が伝わってきます。

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「中国女」

ゴダールの難解な映画でございます。
真っ赤な表紙に小さな☆がデザインされています。粋なデザイン!

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本文の文字色も赤で、シナリオ採録のスチールも赤に染まっています。
赤・赤・赤の赤攻めパンフ

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スチールをコラージュした遊び心あふれるページも。

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正直、大きさの理由が分からないパンフなのですが、
この大きさが無いと映えない「赤」なのかもしれません。

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90年代後半から2000年代にかけて、東京のミニシアターでは、おしゃれな映画がリバイバル公開されました。

中でも、(今は無き)シネ・セゾン渋谷ではジャン=リュック・ゴダールの映画が続々とリバイバル公開されて今でも印象に残っています。ゴダールのパンフは、アートワーク、デザインが素晴らしいものが多いので、また別の機会でご紹介したいと思います。


「愛情萬歳」

台湾の鬼才、ツァイ・ミンリャン監督による、1994年ベネチア映画祭グランプリ作品。

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裏表紙のデザインは横尾忠則氏によるもの。本作のテーマでもある「孤独」感を横尾ワールドで包み込んだデザイン。素晴らしい!

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アジア映画に造詣の深い宇田川幸洋氏によるツァイ・ミンリャン監督へのインタビューも読み応えがあります。

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見開きのロケマップ(台北マップ)も圧巻で、粉雪まみれさんによる公開時(1995年)の台湾事情を絡めたコラム付き。

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「グラン・ブルー グレート・ブルー 完全版」

リュック・ベッソンの名作。1992年公開時のパンフです。

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空のブルー!海のブルー!イルカたちのブルー!嗚呼グラン・ブルー!ブルーが美しい。ブルーが目にしみる・・・。

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何と言っても「Encyclopedia of LE GRAND BLEU」と称したグランブルー辞典がすごいんです。文字ぎっしり。

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ジャン・レノ演じるエンゾのメガネについて、わざわざ白山眼鏡の店主に取材するなど、グラン・ブルー愛に満ちた詳細なオタク度の高い資料になっています。

今回は以上でございます。いかがでしたか?

次回は、「ちっちゃい」映画パンフをご紹介したいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

平田陽亮


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