すばらしき★映画パンフの世界 ②ちっちゃい！映画パンフ

こんにちは。「ノマドランド」のパンフレットが作られていなかったことに静かな衝撃を受けている平田です。

今回は「ちっちゃい」パンフをご紹介いたします。

一発目は、ウェス・アンダーソン監督の傑作「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」。

ちっちゃい手の平サイズです。表紙はピンクの布張りに金色のタイトル。すごいセンス。伝説のエディター、故・川勝正幸さんによる編集です。

ピンクのしおりも付いてます！これで600円。安すぎます。

2002年9月に恵比寿ガーデンシネマとシネスィッチ銀座で封切られた際のパンフで、奥付に両映画館のクレジットが！ よく見ると、表紙の両端にも両館のロゴマークがあしらわれていました。粋です。

５つのチャプター構成になっており、人物相関図、映画術、コラム、ファッション、インテリア、引用された音楽と絵画･･･などなど、多面的に「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」の世界に迫っています。

ちっちゃいパンフながら、写真も豊富です。カラーが美しい。

「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」A to Zと題されたプチ辞典も！

使用楽曲の元となったアルバムを集めたコーナー。

ずっと手元に置いておきたい宝物のようなパンフです。おそらく、このパンフを手に取ったアンダーソン監督はきっと喜んだのではないでしょうか。

最後に、若き日のW・アンダーソン監督とジーン・ハックマンの現場写真です。監督、若いですね。

続きまして、「17歳のカルテ」をご紹介します。

ちっちゃ！ぼくが所有している映画パンフでもっとも小さいパンフです。これ以上小さい映画パンフをご存じの方いらっしゃいましたら、ぜひ、教えてください！

精神科病院に収容されたふたりの少女（ウィノナ・ライダー&アンジョリーナ・ジョリー）の交流を描いた映画です。

劇中の不安定なキャラクターを象徴するかのように、ウィノナ・ライダーの瞳が、包帯で巻かれております。すごい発想と、それを実行に移してしまう勇気。包帯を買う→包帯を切る→包帯を巻く→シールで留める。おそろしく手間隙がかかっています。

ちなみに、裏表紙は、アンジェリーナ・ジョリーです。こ、こわい･･･。

このパンフ、アンジェリーナ・ジョリーの写真が満載です。

ご覧ください。１枚目。

２枚目。さらに怖いアンジェリーナ・ジョリー。まるで、ホラー映画のよう。

３枚目。クール・ビューティなジョリー嬢。

随所に落書きのデザインがあしらわれています。デザイナーの遊び心ですね。はじめて見たときはびっくりしました。プロダクション・ノートのコーナー、右ページは、もはや読めないぐらいの領域に。

前回のでっかいパンフ「グラン・ブルー」と並べてみました。
こんなにサイズが違います。

最後に、ぼくが所有している小さいパンフを並べてみました。

左上から時計回りで、「17歳のカルテ」「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」「グッバイ、レーニン！」「リビング・イン・オブリビオン 悪魔の撮影日誌」「カンヌ映画通り」「座頭市」「リアリズムの宿」。

いかがでしたでしょうか？

次回もちょっと変わった映画パンフをご紹介したいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

平田陽亮