ビリヤード場について考える。
と、その前に自分とビリヤードの出会いを。
遡ること17年前。
英米文学科の大学を卒業したのち、ニュージーランドへ語学留学いたしました。理由は、リクルートスーツに青いネクタイ。短髪、黒髪、誰が誰だか分からない、そんな就職活動をしたくなかったのと、大好きなTHE BEATLESが何を伝えたいのかを自分で感じられるようになるため。
ビリヤードに出会ったのはそんな留学中のこと…。
ニュージーランド生活10日目位のある日、日本人のクラスメイトに放課後ビリヤードに誘われました。ビリヤードの存在は勿論知ってはいたものの、専らギターに明け暮れていた学生時代。一度もプレーしたことはありませんでした。
そのクラスメイトは言いました。
"ビリヤードはお金を賭けてやるもんだ。20NZD賭けてやるぞ!"
途中プレーキューでジャンプショットなんかも決められ、敢え無く撃沈。完全に経験者のカモにされました( ´艸`)
それがビリヤード人生始まりの日でした。
自分のビリヤード奮闘記はまたの機会にしましょう。
それまで気にならなかったのですが、学校やバー、宿泊施設などでビリヤード台を目にするようになりました。さらに色んな国の方々がビリヤードを楽しんでいました。"ビリヤードは世界中で楽しまれてるんだなぁ。"と実感しました。
1年の留学期間を終えたのち日本に帰国。本当は別の英語圏の国に行きたく戻ってきたのですが、資金が枯渇。
数日後、日本に来ていたNZで知り合った韓国人の友人と新宿で会うことに。
"久々にやるかっ!!"ということで新大久保あたりのビリヤード場へ。
初めて入店した日本のビリヤード場は違和感だらけでした。
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・全体的にしーんとしていて、騒いでる人が少ない。
・一人でセンターショットをしている人が何人かいる。(一番ビビったw)
・年齢層がくっそ高い ・キューが太い
などなど。
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地元御殿場には当時2店のビリヤード場とゲームセンターに併設されたビリヤードブースの3か所でビリヤードを楽しめました。
その頃は5-9というゲームがダントツで流行っていて、1テーブルで何人とでもプレー出来る合理性と、お金を賭けながら時間が許す限り続けられるギャンブル性により、多くの方がハマっていました。
店側もビリヤードにハメる良い材料だと認識しているため、率先してこのゲームを勧めていました。
何ならプロプレイヤーさんよりも、5-9が強い地元のアマチュアのがレジェンドとして崇められていましたからね(笑)
プレイヤー人口は先のハスラー2ブームの生き残り達の支えもあり、常連さんがメインとなり、現在よりは多かったです。
ビリヤードがプレ国体の種目となり、さらには第一回大会が静岡県ということもあり、試合参加人数も大変多く徐々に競技思考が高まりました。
直後静岡県ビリヤード協会に加盟したのですが、東部地区加盟店がおよそ10店舗。加盟していないビリヤード場もあるので、ビリヤードが出来る場所は東部だけでも20店舗弱くらいはあったのではないでしょうか。
そこからダーツブーム、マンガ喫茶ブームと共に老舗といわれた店舗が徐々に無くなっていきました。
5-9ゲームのレートが下がり、イメージも下がりでオッサン達の常識が通じなくなってきていました。
インターネットが各家庭、スマホ上で使われるのが一般化し、特に若者たちの余暇の過ごし方も多様化。
"ビリヤードは大人のオシャレな遊び"がもはや過去ワードとなってきてしまいました。
そんな中、一番の悩みは新規獲得!
ネットの普及、遊びの多様化により、ビリヤードが選択されなくなったのも理由だとは思いますが、ビリヤードが持つ闇なイメージ、専門店の入りずらさなども理由に挙げられます。店主の存在が大きい個人店では、良くも悪くも店の色が出ます。ご新規さんが勇気を出してドアを開けると、常連さんの目線がレーザービームのごとく注がれます。それが女性ならなおさら。
さらにさらに、マイキューでも買おうものなら頼んでもいない教えたがり先生達が己の持論をこれでもかとブツけてきます。
"お前のキュー出しは・・・"
"玉撞きってのはな・・・"
"俺が始めた頃はな・・・"
最近では、有名なプロが所属してるとか強いアマチュアがいるとか、そういう理由で店選びをしている人も減ってきている気がします。
ここまでくるともはやネガティブなことだらけですね(笑)
ではこれからのビリヤード場はどうあるべきなのでしょうか??
"そんなの永遠の課題だろ!分かったら苦労しねぇよ!!"
と皆さんおっしゃるでしょう。
自分だってどうするべきかなんて答え分かりませんし、分からないかもしれません。
ただ、昔のままを続けた後に何が残るのでしょう?
日々イノベーションが進み、人間が今までやっていた単純作業はAI、機械がやってくれるようになるでしょう。効率よく生産性があがることにより、人間には余暇が生まれるでしょう。
ってことは暇になるってことですよね!?
"働かなきゃ生きていけない!"は多分思っているよりずっと近い将来変わるでしょう。
ってことは今より趣味に時間を使えるようになるってことですよね!?
娯楽産業チャンスでしょ!ビリヤード業界チャンスでしょ!!
SRaSHは米軍さん、ペルー人、ブラジル人、フィリピン人、レース関係者、旅行者など外国人さんにもご利用いただいてます。
ニュージーランドで感じた、"世界中でビリヤードは楽しまれている。"は正しかったのです。
ビリヤードは日本人にももっと手軽な遊びとして広まることのできるツールだと思っています!
"大人のオシャレな遊び"というポジションを取り戻せる日が来てほしいですね。
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