平たい街
【日記#65 2024/10/24(木)☀️】
この日記に頻繁に登場する悪友のO、今現在仕事で北海道に行っている。今年の5月に倒れて生死を彷徨って帰ってきたがそれ以前から今日仕事が入っていたという。放送作家でフットワークが軽いという反面、だいぶ前からのスケジュールもあったわけだ。
行き先は北海道は留萌、以前も留萌のコミュニティFM「エフエムもえる」の話をしたが、そのエフエムもえるが開局20周年ということでゲストに呼ばれていた。今は遠い場所のコミュニティ放送でもアプリで聴ける時代になったが、かつては僕も函館にある北海道に初のコミュニティ放送、FMいるかが聴きたいがためにラジオを持って北海道に行った覚えがある。
O本人からDMで留萌の街並みを撮った動画がやって来た。初めて留萌に行ったのがまだ留萌線も元気な30年以上も前の話。その時に留萌の街並みを見て感じたことが、
平たい街だな
だった。失礼な感想だが正直に感じられた。その頃と今とではあまり変わっていないような気もするのだが、今は街の中心核とでも言える留萌駅がない。こちらもOが写真を撮ってよこして来た。
ライダー時代、毎年留萌に寄っていたわけではないけど留萌に行けば真っ直ぐ駅へ行き、駅の中にある立ち食い蕎麦屋でご挨拶がわりにお蕎麦を食べてそれからオロロンラインを羽幌方面へとバイクを走らせた。
エフエムもえるはそのオロロンラインの近くにある道の駅留萌の中にスタジオがある。
Oは夕方の番組にゲストとして登場するというので教えてもらったからには聴くことにした。
しかしラジオの仕事をしている放送作家なのだからラジオで話をしていて当たり前だ。それなのになんとも聴き慣れた声がラジオから聞こえてくるというのは変な感覚だそれがたとえサイマル放送でスマホから聞こえて来たとしてもだ。
オマケに以前Oと一緒にカラオケに行ったもぐらネコ氏が番組に投稿していた。こうなるとなんとも仲間内で一人を立てて盛り上がっているような気分だ。
番組は盛り上がりながらも時間が来て終了。その後はOから特に連絡は来ていない。しかし日頃よく聞いては遠い場所に想いを寄せる留萌に友人が遊びに行ってラジオに出演し、それがリアルタイムで聴くことができるのだから世の中も変わったものだと思っている。
留萌の街は相変わらず平たいようだけど、それでいて時の流れに従って変わってしまったようだけど、自分の中ではどこかにまだあの頃の名残があるような気がする。いつかまた行ってみたいと思うことがある。最後に留萌をさって幌延へ向かった時、これが最後だなんて考えずに街を去ったから、またいつでも行っていいんだよな。
それでももう行くことはないんだと思うと寂しくてならない。そしてもう一つには念願叶ってまた行けたとしても、街が変わりすぎていたらそれはそれで辛いだろうと思う。北海道はハッキリ言ってそんな場所ばかりだ。寂れてしまった街、痩せてしまった地方都市、そしてなくなってしまった集落。もうこれ以上は見たくないというのも正直な気持ちだ■
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