外来患者
【日記#23 2024/09/12(木)☀️】
先月入院した病院に外来で受診した。そのため朝のウォーキングはお休み。公共交通機関を利用すると乗り換えも多く時間がかかるため車で行く。今日も残暑が厳しく車を選んで正解。
病院には退院後初めてやって来たがあの日と全く同じでよく晴れてウンザリするくらいに暑かった。たった10日の入院。退院してからもはやひと月が過ぎようとしている。あの時も今も暑すぎる。
大病院だからか診察待ちの時間はある程度覚悟はしていたが長い。しかしこちらもその待ち時間をどう過ごしたらいいのかは結構心得ているつもりだ。病院との付き合いも長いとこんなモノだ。
外来患者として来ている立場を振り返れば例外もあるけど基本的にはその日のうちには帰れる。入院生活が長いと自分が入院患者だった境遇を思い出すことができれば大抵の事は我慢ができる。あとはスマホを見ていたり瞑想(居眠り)をしたり、本や雑誌があればそれを読んでいたりとする事はある。待たされてもいいように当日の予定は病院だけにするのは鉄則。
しかし平日の昼間に病院に来るとお年を召した方が多く、順番待ちで相当に苛立っているようで自分の右でも左でも不平不満を口にしては受付や医者を罵るような爺婆、もといお年寄りの方が多く、横で聞いているだけでも不愉快になる。こんな時に限ってイヤフォンを忘れてしまいその場にいるとイライラばかりが伝染してくる。
外来患者の立場で来ているのならそれだけでも入院患者よりずっと恵まれているのに、その有難みも何もかも忘れ果てて口から出せる限りの文句や不平不満を垂れ流し続ける様子は只々横で見ていても不愉快千万だ。
こうした恵まれている立場にある者に限ってそれをすっかり忘れ文句ばかり言う。その神経はどうなっているのだろう。そしてそう言う輩の多い事と、職員に横柄な態度を取るカスハラ野郎までいてそれだけで疲れてしまう。如何なる時でもイヤフォンは必需品だなと痛感した。
診察に関してはこれまでの経緯を報告すると主治医も入院中に撮ったMRI画像を見直し、疑いの強かった頸椎動脈解離は治っていたのか初めからなく、血圧や血糖値が高い事から諸症状が起こったのではという結論に至った。
と言う事で今日を以てひとまず通院も終わり、あとは日頃からかかっている主治医に委ね、万一の時にまた診察してもらうと言うことで話は落ち着いた。
こうしてこの夏の頭痛に始まる療養記録はひとつの区切りを迎えることとなったが、だからといって眩暈が起こる問題はまだ継続中だ。大きな原因は他にもあると思うが、この暑さも多分に影響しているはずだ。
診察と会計を終えると妻のおすすめ通り病院二階にあるカフェへ。このカフェは外来患者とおそらくは見舞客や手術患者の家族が待機する場所として使われるのだと思うが明るい雰囲気なのと入院患者の立ち入りは禁止で本当に町中のカフェそのもの。
さらにキッチンもあって食事ができ、お弁当まで作っているのとベーカリーも併設されパンまで焼いている。地域最強のカフェと言ってもよい。
ここで小一時間ほどBLTとカレーパンを食べ、アーモンドオレを飲んでMacを開いてこの日記の一部を書いていた。自分がいる場所が病院であることさえ忘れてしまう場所だ。
病院を出ると道路向かいにあるモスバーガーにも立ち寄った。
入院中病室やデイルームから道路向かいにモスバーガーがよく見えていて、早く退院してあそこに行くんだと毎日のように思い続けていた。そして退院の時には妻と一緒に入ってランチをした場所でもある。この病院の思い出とセットになっているお店だ。
このモスバーガーは昭和の頃からこの場所にあり、以前は頻繁に利用していたがある日高校の恩師とバッタリ会ってからは足が遠のいた。時期的にも路上駐車がしにくくなった事もあった。その先生は僕を良く可愛がってくれたが、なんとも照れくさい気持ちもあったのだと思う。足が自然と遠のいてしまった。
モスバーガーではテイクアウトにしてまっすぐ家へと帰る。とにかく今日の日中はあの退院の日と同じでひどく暑かった。退院からそろそろひと月なのにあの日も今日もまったく同じだった。
帰宅後は妙に疲れてしまい横になったらそのまま日暮れまで寝てしまった。何とも不安定な安心感に包まれてこの夏の欠片が静かに落ちていった気持ちだった■