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厄除け
【日記#34 2024/09/23(月・祝)☁️】
毎年この時期に栃木へ遊びに行く。理由はいくつかあるのだが最大の理由は本当にピンポイントで数日間のみ鹿沼で「かおり」という品種の梨が即売所で売られる。この梨がとにかく香りといい味といい瑞々しさもそうだが梨の常識を外れた逸品だ。横浜からわざわざ買いに出かけるくらいの梨だ。
因むと横浜市南部には「浜なし」という特産の農作物がありながら梨と言えば「かおり」と我が家では言い続けている。
もともとはポメ友さんの繋がりの人が鹿沼で大きなドッグラン付きのカフェを始めたというので遊びに行った。当時は我が家のわんこも遊びたい盛りだったのでドッグラン付きのカフェは一日中いられる。そんな場所だ。
慣れぬ場所にナビだけを頼りに田舎道を走っていた時、たまたま目についたのが梨の即売所だった。そこで「かおり」とのセンセーショナルな出会いがあった。
今から何年前の事だろうか、まだ「かおり」という梨が全く知れておらず、千葉、湘南、栃木などのごく限られた地域でのみ売られていた頃のことだ。(この梨の原種は平塚で作られたが実が大きくなりすぎて効率が悪いらしく廃棄になったものを藤沢や茅ヶ崎の一部の梨農家がこっそり育てていだという話を聞いたことがある、なのでかおりは湘南生まれ)本当にたまたま立ち寄った即売所で試食させてもらった時に戦慄が走った。
コイツは梨離れした梨だ。
そう直感し即座に二袋くらい買って帰ったのが始まり。翌年もその即売所までわざわざ出かけてからドッグランへ行くほどに楽しみにしていた。
その次の年あたりに千葉の鎌ヶ谷あたりで同じ名前の梨を買い求めて食べてみたが微妙に違っていた。同じなのは名前だけかなと思うくらいだった。
それからは毎年同じ即売所に「かおり」を買いに行くのが我が家の秋の恒例行事となっていた。即売所の人たちも我が家がわんこ連れで行くものだから覚えていてくださっていて、年に一度のご挨拶のような一種のイベントのようにもなっていた。
ところがそれもCovid-19のパンデミックで数年の空白の時期ができ、一昨年再会を果たしている。その時まだ僕の身体には金属棒がたくさん入っていてコルセットもしていたかと思う。
そしてこの時梨を買った帰りに佐野厄除け大師に行ってラーメンも食べている。
今年も「かおり」を買いにいつもの即売所へ出かける。朝は7時過ぎに出発して鹿沼には10時くらいに到着。するとこれまでは朝10時から開く即売所は午後1時からとなっていたので先にドッグランに遊びに行くことに。
ドッグラン付きのカフェの名前は「リッチフィールド」。広々とした芝生のドッグランが売りで、地元の人も大勢遊びにやって来る。ここで2時間ほどわんこを遊ばせる。この店の紫蘇ジュース炭酸割が大好きで行けば必ず飲む。
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先にリッチフィールドで遊んでから即売所に。即売所の名前は「黒川果樹園」。もうすっかりお馴染みになり、わんこを連れて行くと暖かく出迎えてくださりわんこを可愛がってくれる。
残念ながら今年は暑さのせいもあり例年になく梨の生長が早くてすでにかおりは終わってしまったため他の品種の梨「甘太」と「新高」と栗も買った。するとお店の人が一個だけ残っていたかおりを譲ってくれた。
たくさん写真も撮り梨も買って最大の目標は達成できたので鹿沼から次は佐野へ移動した。
佐野では厄除け大師へ行く。今年は妻が厄除けをしたいということで厄除け、八方避けをしてもらうことに。
関東地方に住んでいる人ならば年末年始にテレビCMを頻繁に目にするのでご存じな方も多いかと思う。寺号は惣宗寺という天台宗の寺だ。
ここの厄除けは本堂の中で護摩炊きをして行われる。住職と三人の僧侶が般若心経や観音経を唱えている間に一心不乱に願い事を口にする。藁をもすがる思いで口にした願い事の多さに自分でも驚く。
本堂に上がってお詣りとなると一番気になるのはわんこだが、抱っこして中に入ることができ、一緒に祈祷もできる。
しっかりと厄除けをしてもらった後は佐野ラーメンも食べる。厄除け大師にほど近いところにある「R a」と言うお店で、わんこも店の外にあるテーブルでなら食べられる。
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この店は佐野ラーメンの特徴の一つ、青竹打ちの麺なので「麺固めに」なんて言ったら一発退場らしいので注意。と言うかそれ、常識の範疇で考えても手打ち麺自慢の店に対して言ったら失礼だ。
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ラーメンを食べると後は帰路だ。帰路では東北道の下りが40キロ近く渋滞し正直言って地獄を見た思いだ。帰ってきたのは9時過ぎだった。
今日は実は結婚記念日。結婚記念日に栃木へ行くのは初めての事だった。「かおり」も以前は10月中旬くらいに店に出る梨だったはずだ。ドッグランでわんこと遊び、お店のスタッフさん達との再会を楽しめた。同様にして黒川果樹園も再会を喜んでくれた。こうしてただの観光とは違い知人達と旧知を暖めて、最後は厄除けまでしてもらうのは至れり尽くせりだったと思う。わんこを中心に置いた人たちとの再会を一日楽しめた■