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超大型クルーズで地中海を巡る ワールドエウローパ乗船記⑥(5日目 スペイン バルセロナ)
こちらの記事は、⑤乗船記の続きとなります。
終日航海日を経て、スペインのバルセロナに到着しました。
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カタルーニャ音楽堂
バルセロナでは訪れたい観光地が多かったことや、オープンしたてでほとんど情報のなかった禁止アート美術館には必ず行きたかったため、現地在住日本人とのコミュニケーションサイトであるロコタビを通じて、MONICAさんという方に1日アテンドをお願いしました。
クルーズ港からはタクシーで10分ほどで待ち合わせ場所である中心地のカタルーニャ広場に到着しました。MONICAさんと合流し、まずはカタルーニャ音楽堂へ向かいます。
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カタルーニャ音楽堂はユネスコ世界遺産にも登録されている20世紀初頭に建設された現役の音楽ホールで、美しいステンドグラスが特徴的です。入場料は一人あたり18€でした。普段は多くの人で賑わっているそうですが、この日は朝早いこともあり、ほぼ貸切状態で見学することが出来ました。
音楽堂は至る所にアールヌーヴォー様式の装飾が施され、特にメインホール内のステンドグラスは必見です。
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近年、著名な韓国ドラマがバルセロナで撮影されたこともあり、韓国人観光客からバルセロナ観光の人気が高まっているそうで、カタルーニャ音楽堂のバルコニー部分での記念写真撮影が流行っているそうです。今回音楽堂訪問時に撮影している人はいませんでしたが、街中では韓国人観光客や、ブライダルフォトを撮影する韓国人カップルを多く見かけました。
市内散策
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カタルーニャ音楽堂の見学を終え、街中のボケリア市場に向かいます。ボケリア市場では生鮮食品や総菜、お土産物などが所狭しと並んでいました。ただ、地元の人々はボケリア市場で日々の買い物はあまりしないそうです。
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バルセロナ旧市街には観光地が密集しており、次の目的地へ向かう途中にピカソ美術館やカサ・ミラなど著名な観光地の外観を見ることができました。
禁止アート美術館 Museu de l’Art Prohibit
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今回バルセロナを訪れる目的の1つが、2023年秋にオープンしたばかりの、Museu de l’Art Prohibit(禁止アート美術館)を訪れることでした。こちらの美術館については別途記事で詳細を書きましたが(表現の不自由展から5年、『平和の少女像』に会いに行く Museu de l’Art Prohibit(禁止アート美術館)訪問記|たびざらし (note.com))、世界中の検閲がかかり展示が中止されたアートを集めた美術館で、日本のあいちトリエンナーレで展示され物議をかもした『平和の少女像』も収蔵されています。小規模ながら世界中のアートとその検閲が入った背景が解説されており、大変見どころのある美術館でした。
昼食
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禁止アート美術館を見学した後は、昼食を食べました。バルセロナの冬の名物は、ネギを炭火で焼きナッツとトマトで出来たロメスコソースに付けて食べるカルソッソという料理です。今回、ちょうど冬の滞在だったため出来ればチャレンジしたかったのですが、事前にMONICAさんから店に確認してもらっていたにも関わらず、残念ながらその日はネギの在庫がなく、食べることが出来ませんでした。その代わりに隠れたバルセロナ名物だというエスカルゴをおすすめしていただいたので、こちらをチャレンジすることにしました。エスカルゴといえば、一つ一つくぼみに入ったブルギニョンソース焼きのイメージが強いですが、ここではオリーブオイルで煮込みどっさりと皿に載せ提供します。少し塩辛くワインに合う味付けでした。
サグラダ・ファミリアとサンパウ病院
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昼食後は地下鉄でサグラダ・ファミリアへ移動します。サグラダ・ファミリアのチケットは事前予約制で1人26€(タワーに登る場合は追加10€)です。ファザードのふもとに立つとその荘厳さや圧倒的なスケール感に気おされます。
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サグラダファミリア内部に入ると、外部とはがらりと雰囲気が変わります。ステンドグラスからカラフルな光が差し込んでおり、高い天井や印象的な柱の彫刻などど相まって幻想的な光景が広がっていました。また、最近完成したという部分も多く、現代的な印象を受けました。また、建設の歴史や建築手法等をまとめたミュージアムも併設されており、見ごたえのある展示となっています。
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サグラダファミリアの前には公園があり、入場無料かつその池からサグラダファミリアの外観を綺麗に撮影することが出来るからか、多くの観光客が集まっていました。中にはサグラダファミリアを背景に化粧品の紹介のような動画を撮るインフルエンサーや観光客へのインタビューライブ配信なども行われており、サグラダファミリアの中よりも賑わっていました。
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サグラダファミリアから歩いて10分ほどのところに、世界遺産にも登録されているアール・ヌーヴォー様式の建築物、サンパウ病院があります。こちらの病院は2009年まで実際に病院として利用されていたそうです。あまり知られていないのか、見学ツアーが終わってしまった後の時間だったからか私たち以外に観光客はいませんでした。
サンパウ病院を見学した後、MONICAさんに別れを告げてタクシーで船に戻りました。サンパウ病院からは船まで30分ほどで到着しました。今回バルセロナは観たい場所が多くMONICAさんにアテンドをお願いしましたが、お力添えいただいたおかげでかなり効率的にバルセロナを散策することができました。特に禁止アート美術館では難しい展示説明も多く、翻訳していただくことで理解できたものも多くありました。