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肩関節の基礎編〜肩関節のバイオメカニクス〜

こんばんは!かまだです(^o^)
今日の内容は、肩関節のバイオメカニクスということで肩関節の機能についてまとめていきたいと思います💡

運動学的な観点からお伝えしていきます!
では、行きましょう!!

そもそも肩関節ってどんな関節??と疑問を浮かべ方かはこちらへどうぞ⇩


肩甲上腕関節の運動学

肩関節の中でも肩甲上腕関節は球関節であり、運動軸が3軸の関節になります💡
矢状面では屈曲と伸展、前額面では外転と内転、水平面では外旋と内旋、水平屈曲と水平伸展と自由度が高いことが分かります
さらに、細かくみていくと関節包の中では、関節包内運動という運動が起こり、回転運動(転がり)並進運動(滑り)に分けることが出来ます
この、転がりと滑りが上手く連動しないと、関節可動域制限に繋がってしまい、拘縮の状態までくると中々戻るのに時間がかかってしまうわけです
肩関節では、外転時、上腕骨頭は上方に転がり、下方へ滑るという動きをします

図1 関節包内運動(転がりと滑り)
※筋骨格筋のキネシオロジーより引用



例えば、肩の後下方組織の柔軟性低下により下方滑りが起こらず、上腕骨頭の上方変位が起き、骨頭求心位が取れないことで肩峰下インピンジメントが起きてしまうなどが臨床上よく経験します

静的安定化機構


静的安定化というのは、安静時での肩関節の安定化のことを指します💡
ずばり、静的安定化は関節唇、関節包、靭帯、関節の形状(球関節)、関節内圧によりが保たれています。そこに腱板と上腕二頭筋長頭腱が加わり動的安定化が保たれる仕組みになっています。
特に上部構造組織の力(SCS)、重力(G)により関節の圧力(F)が生み出され関節窩に上腕骨頭が引き付けられる仕組みになっています
上部構造組織(SCS)には関節上腕靭帯、烏口上腕靭帯、棘上筋が含まれます

図2 静的安定化機構の仕組み

また、関節唇の損傷により上腕骨頭の安定性が約20%減少するという報告もあり、関節唇は衝撃吸収能力と同時に、静的安定化にも寄与していることが分かります

動的安定化機構

動的安定化は肩関節を動かした時の安定化のことを指し、特に筋が生み出す力によって機能します
特に腱板、三角筋の合力により上肢挙上時の安定性確保する機能を持っており、それをフォースカップル(force couple)と言います
三角筋は上腕骨頭を上方に変位させ、棘上筋は関節窩に押し付ける作用、棘下筋と肩甲下筋は下方へ変位させる作用、小円筋は棘下筋と共に外旋させる作用があり、バランスよく働くことで正常に挙上動作が行なえます

図3 三角筋と腱板のフォースカップル


本日の転用💡

今回は、肩関節のバイオメカニクスということで、運動学と静的・動的安定化機構についてお伝えしました!
バイオメカニクスは関節毎に違うので、それぞれの関節のバイオメカニクスを頭に入れておかないと評価の時に正しく評価出来ませんよね(;_;)
特に筋機能、今回で言うフォースカップルなどは関節を動かすのにとても大切な機能で可動域訓練、筋力トレーニングを行う上ではかかせない内容になってくると思います💡
今回は、三角筋と腱板筋のフォースカップルでしたが、次回は僧帽筋と前鋸筋、腱板筋の中でも棘下筋と肩甲下筋で起こるフォースカップルもお伝えできたらなと思います(^o^)
僕が勤務している病院では、肩関節の手術が多く行われているので腱板断裂術後の患者様を担当することが多いです💡なので、特に肩関節については他の関節よりも触れている機会が多いため、noteでもより深くお伝えできたらと思います!

では、また(^o^)丿

▶︎引用文献
✓ 肩関節理学療法マネジメント 機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く
  村木 孝行(監修) 甲斐 義浩 (編集) メジカルビュー社
✓ 筋骨格系のキネシオロジー 
 Donald A. Neumann(原著) 嶋田 智明・有馬 慶美(監訳) 医歯薬出版
✓ S B Lippittら ,1993,  Glenohumeral stability from concavity-compression:A quantitative analysis


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