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模範解答。言い得て妙なり
人は自分のこころが傷つく時、様々な自己防衛本能を持ってして
自分を守ろうとする。
大袈裟な話でなく傷つくということは生きるか死ぬかに関わることなのだから、本能で自分を守ろうとするのは不思議な事ではない。
だって、本能だから。
(ここで占星術の話をするつもりはないのだけど) わたしが占星術を学び始めたころ、クライアントの ネイタルチャートをどのような手順に沿って読んでいくのかを学んだ際
「その人の持つ防衛メカニズムを理解する。というパートがあった。
ブドウとレモン、あなたはどっち派?
常に「合理化」という防衛本能について考える。
「酸っぱい葡萄」→手が届かない蒲萄に対して「あれはきっと酸っぱいんだ」と負け惜しみを言うこと。
「甘いレモン」→どんなに酸っぱいレモンでも手にいれた以上甘いレモンだと思い込むこと。 ※イソップ童話
つまりは困難な人生や、実際はと違う現実を自分の理想通りに書き換えて、こころにかかる負担を避けようとすること。
道頓堀とチュクミ
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先日、昔付き合っていた人とご飯を食べた。
寄りを戻したわけではない。
その時に「何年かぶりにこうやって向かい合う機会があるわけだけど、あの頃と何か違うと感じることある?」と尋ねたところ、意外な言葉が返ってきたのだ。
「あの頃はずっと咎められているような気持ちで、息苦しかった。
(わたし)さんは自分の中に模範解答を持っていて、それ以外の答えを受け付けてくれなかった。好きだったからどうすれば嫌われないで済むかばかりを考えていて、自由じゃなかった。でも今はとても楽だし気も休まる」
わたしはつまらないオトコだなと思ってた。
「模範解答を持っている。」
言い得ているな・・・と感服した。
理想通りということは、一瞬満たされるのかもしれないけれど、
それがパターンになってしまったら思った通りのストーリーでしか生きられない。
でも、思い通りじゃない事をしないと世界は変わらない。
ただ、辛いことに全部、良い側面のおさまりを作る必要はない。
その後は後付けの言い訳をグネグネ言ってたけどあんまり覚えてない。
「愛してる」とか今更言われても遅いし、あの時も思ってたんだったら何で言わなかったの?と思うし。
「俺の事好きですか?」と尋ねられても、
「わかんない。」としか答えられなかった。
「当時はつまんない奴だなと思っていたけれど、わたしも今、あなたの前で以前より自分らしく楽に振舞える。とても自由。」とだけ答えておいた。
当時お互いが考えてたことが全く頓珍漢であったことがわかり、つくづく他人の考えてることやる事はわからないな…と思いながらタコをつまんでいた。
それから「わたしのことでもう傷つかなくていいよ」と何年か年越しで言えたのは大変に良かった。