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② 入塾できるだろうか?

入塾してからも心配事は山ほどあるが、入塾前の心配事は、体験授業後にジャックに入塾できるのだろうか?だった。
予想は的中した。
体験授業から入塾までの流れを聞くと、体験授業の2日後にジャックに連絡をし、入塾の可否を伺うということだ。ジャックでも教室によって入塾までの流れは異なるかもしれないが、私の希望した教室は、すんなり入塾とはいかなかった。

10月上旬の良く晴れた日曜日、私は息子を連れて体験授業に参加した。
ジャックの受付で、「体験教室に参りましたlalala(私の名前)です」と伝えると、「お待ちしておりました、こちらへ」と教室に案内してくださった。さほど大きくない部屋に10組程度の親子がいたと思う。保護者は教室の後ろの椅子に腰掛けて参観した。志望校、保護者の出身校、職業などのアンケートに回答し、体験授業後に提出した。

 体験授業の内容は、まる、さんかく、しかくを描いたり、先生のお話を聞いたり、みんなの前で名前と好きな食べ物を発表するというものだった。ほかの子達が発表していく中、息子は全く発表する気配がない。先生に促されて前に立ったが、一言も発しない、名前も言わない。とうとう先生もあきらめて、「次はお話できるといいわね」と言って終わった。息子と同じ年齢とは思えないくらい物怖じせずにハキハキとお話できる子もいた。息子は体験授業の間、一言も話さずに終わった。まる、さんかく、しかくはなんとか描けていたが、最後まで緊張と不安が混ざったような硬い表情だった。この体験授業で、先行きが不安にもなったが、息子の課題が理解できたいい機会だとも思えた。体験授業の様子からジャックへの入塾は厳しいかなと考えていたが、ありがたいことに入塾OKをいただけた。

 受験を終えて思うことだが、物怖じせずに上手にお話ができる、絵が上手、運動神経がいい、ペーパー問題がスラスラ解ける、という理由だけで合格できるほど小学校受験は単純ではない。合否を決定する学校にしか分からない、いくつかの要素が組み合わさった独自の合格の基準があるのだと思う。

私が試験本番まで大切にしたことは、姿勢、規則正しい生活、あいさつ、運動、ペーパーの5つ。ジャックに入塾したばかりの頃の息子は、大きな声でハキハキスラスラと自分の考えを話せるタイプではないし、絵や工作に関しても、どこをほめようかなと悩んでしまうレベルだった。
私は息子に、大きな声でスラスラと上手にお話ができることよりも、相手の目を見てお話できる子になってほしいと思った。
絵や工作が下手でも、きちんとした姿勢で絵を描き、使っているクレヨンや道具を大切にできる子になってほしいと思った。

課題多き息子ではあったが、おかげさまで志望校に合格できた。
子どもの様々な課題を理解し、正しい努力をすることで、志望校に合格できるのではないかな、と思う。
もう一つ大切なことは、第一志望に合格することを決してあきらめないこと。

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