Anycubic MEGA-S ベッドレベリング完成
ここ数日間 ベッドのレベリングを深堀していましたが、とりあえず納得のいくシステムに成りましたので紹介します。
変更点は以下。
・Z軸の原点合わせ方法を変更して精度と再現性の向上。具体的にはマイクロスイッチによる位置決めから プローブでの原点測定に変更
・ヒートベットと X軸の平行度をプローブで測定して、Z軸の左右高さをテーブルに対して等しく調整。(誤差20μm以内)
・オートベッドレベリングの補正値(以降ABL)は事前取得してEEPメモリに保管。起動毎や印刷毎の測定は行わないので今回は9×9の81点で精度を高めて測定。
・印刷毎にヒートベッドの四隅の高さを測定してベッドの位置を把握、その現在のテーブル位置(傾き)にABLのデータを修正して適応。( UBLです。)
・印刷開始後はヒートベッド形状に合わせてZ軸が上下してノズルとの間隔を保つよう動作しますが、Z軸の昇降にヒステリシス(バックラッシュ)が存在するため、Z軸のステップが上下入れ替わるタイミングで補正ステップの追加を実施。
動画でご覧下さい。(30秒から動作開始です。)
印刷開始までのオーバーヘッドが2分40秒に成りましたが、放置で良いので気は楽です。
・本体に固定された「Y軸」。
・Y軸に固定された「ベッド」。
・ベッドに合わせてハードウェアのレベル(20μm以内)で平行に調整された「X軸」。
・XY軸に対する正確なZ軸の0点
・XY軸の傾き(ベッドの傾き)をプローブの計測精度(5μ以内)で測定してソフトウェア的に補正
・ABLのデータでベッド表面を正確にトレース。
そんな感じでしょうか。これでXYZ軸の補償が出来るようになりました。
プリンターが「ホビー」から「製品」になった気がします。
目指したのは、電子レンジのようにいつでも誰にでも簡単に扱えること。
毎回この精度で一層目の印刷が可能になります。(もう少し計測点を増やしてもイイかも知れません。)
レベリングの少し気に成る事を追っていくと、必ずMARLINの中に答えがありました。 当然すべてMARLINの機能を使用していますので、ヘッダーファイルの変更のみでの対応です。
やっぱり MARLIN いいですね
一層目が定着しない意外な要因は湿気たフィラメントという事もありますが、精度が良くなってくるとフィラメントの性能をカバーしてくれて剥がれ難くなるようです。
次回以降一つづつ解説していきます。